日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2019年9月2日月曜日

◆移籍時は「来るな」の投書…興梠が積み上げた大記録(ニッカン)



興梠慎三 Shinzo.Koroki


<明治安田生命J1:湘南1-1浦和>◇第25節◇1日◇BMWス

浦和レッズFW興梠慎三(33)が湘南戦の前半3分に今季10点目となる先制ゴールを挙げ、8年連続2桁得点のJ1新記録を達成した。

12年に鹿島アントラーズで11得点したのを皮切りに13年の浦和移籍後も得点を量産、前人未到の金字塔を打ち立てた。試合は1-1で引き分けた。

    ◇   ◇   ◇

その時は、開始3分に訪れた。興梠は猛然とゴール前へ走った。FW武藤からグラウンダーのクロスが入ると、DFを引き連れながら右足つま先で鮮やかに流し込んだ。J1新記録となる8年連続2桁得点だ。8月4日の名古屋戦で王手をかけてから3試合の足踏みを挟んでの達成に「歴史に名を刻めてうれしい」と喜んだ。それでも後半45分に失点しての引き分けには「正直、勝ちたかった」と心の底からは笑えなかった。

25歳で迎えた12年から8年連続。鹿島時代にメッシーナからの誘いを即決で断るなど、国内への思いだけを貫いたことで大記録が生まれた。その鹿島から宿敵の浦和へ移籍した際、サポーターから「来るな」「お前なんか不要だ」と書かれた手紙がクラブハウスに10通以上も届いた。それでも「覆すのが楽しみ、やりがいになった」。ペトロビッチ監督から1トップに固定され、ドリブラーからゴール前で仕事をするストライカーに変貌。この日も「自分で突破してゴールを決める選手ではないので、みんなのおかげ」と感謝した。

その恩師が17年途中に成績不振で解任されたことは「サッカー人生で最も悔しかった出来事」と語り、起用が正しかったことを証明するためにもゴールを取り続けると、自らに課した。7月には福田正博氏を抜くクラブのJ1歴代最多92点目。7年間でサポーターからの信頼をつかみ取った。

得点ランクは首位まで3点差の4位タイ。初の得点王獲得も狙える位置につけたが「チームをタイトルに近づけたい」と個人の目標は、ここで封印。偉大な記録を樹立しても謙虚に、ひたむきに興梠はゴールを狙い続ける。【松尾幸之介】


◆移籍時は「来るな」の投書…興梠が積み上げた大記録(ニッカン)




◆安部裕葵、バルサBで登録手続き完了。新本拠地初戦でデビュー可能に(フットボールチャンネル)



安部裕葵 Hiroki.Abe


 バルセロナBに所属する日本代表FW安部裕葵は、公式戦出場に必要な登録手続きが完了した。クラブが公式SNSアカウントで31日に発表している。

 安部は今夏鹿島アントラーズからバルサBへ移籍。負傷による離脱や諸手続きによる一時帰国などもあったが、シーズン開幕前の最後のテストマッチでは初ゴールを挙げて好調ぶりをアピールしていた。

 だが先週末の25日に行われたセグンダB(3部)開幕戦には労働許可取得が間に合わず欠場。デビューは第3節になることが濃厚との見通しも伝えられていたが、1日に行われる第2節のヒムナスティック・タラゴナ戦に間に合った。

「日本人FW安部裕葵はすでに書類が整い、エスタディオ・ヨハン・クライフで行われる第2節のナスティック戦に出場することができる」とバルサBの公式SNSアカウントは伝えている。

 ヒムナスティック戦は、バルサのレジェンドであるクライフ氏に因んで名付けられた新設の本拠地で初の公式戦となる。この記念すべき試合で、安部はバルサB史上初の日本人選手としてピッチに立つことができるかもしれない。

【了】


◆安部裕葵、バルサBで登録手続き完了。新本拠地初戦でデビュー可能に(フットボールチャンネル)





◆ブレーメン大迫2戦連発!2得点で初勝利貢献 代表戦へも弾み(スポニチ)



大迫勇也 Yuya.Osako


ドイツ1部   ブレーメン3-2アウクスブルク ( 2019年9月1日 )


 ブレーメンの日本代表FW大迫が2戦連続得点を決めた。

 開幕3試合連続で先発し、トップ下で後半アディショナルタイムまでプレー。前半6分に速攻から裏へ飛び出して先制点を決めると、2―2の後半22分に左クロスを鮮やかな右ボレーで蹴り込んだ。3季ぶりの1試合2発でチームの初勝利に貢献。「2桁以上取りたい」と目標を掲げるドイツ7季目はドイツ杯を含む公式戦4試合で早くも4得点で、日本代表合流へ好調ぶりを示した。


◆安西 代表定着へ器用さアピール「自信を持ってやりたい」(スポニチ)






 “新海外組”が器用さをアピールし、代表定着を目指す。

 DF安西は今夏に鹿島からポルトガル1部ポルティモネンセに加入し、開幕から4試合連続フル出場とすでに定位置を確保。海外組として臨む初の日本代表活動を前に「今回の代表では、しっかり自信を持ってやりたい」と力を込めた。クラブでは左右のサイドバックを務めるなど高いレベルで器用なプレーを見せており、「攻撃の部分は絶対にアピールしたい」と青写真を描いた。


◆安西 代表定着へ器用さアピール「自信を持ってやりたい」(スポニチ)




◆初先発のFW上田綺世が大暴れ!!清水を4発撃破の2位鹿島、次節はFC東京との頂上決戦(ゲキサカ)



上田綺世 Ayase.Ueda


[9.1 J1第25節 清水0-4鹿島 アイスタ]

 鹿島アントラーズは1日、アウェーで行われたJ1第25節で清水エスパルスと対戦し、4-0で勝利を飾った。2試合ぶりの白星で4戦無敗(3勝1分)。首位FC東京と勝ち点4差の2位をキープし、次節はいよいよ天王山を迎える。

 鹿島が均衡を破ったのは前半15分だった。カウンターからMFセルジーニョが浮き球のパスを送ると、清水DF吉本一謙が足を滑らせて転倒。ボールを受けてフリーでPA手前右に持ち込んだMF遠藤康は追ってきたDF二見宏志をターンしながらいなすと、前に出ていたGK大久保択生を見逃さず、左足で巻いたシュートを放つ。これがガラ空きのゴールに吸い込まれ、今季初得点をマークした。

 前半33分にはセルジーニョがスルーパスを送り、斜めのランニングでPA内右に抜け出した上田がGK大久保に倒されてPKを獲得。同34分、PKキッカーを務めたセルジーニョが左足でゴール右に突き刺し、今季の得点数を9に伸ばした。

 後半28分には加入後リーグ初スタメンの上田にもゴールが生まれる。右サイドからMF永木亮太がクロスを送り、ファーに抜けたボールを頭で押し込んだ。PK獲得シーンではセルジーニョにキッカーを譲っていた上田。自らネットを揺らし、3試合ぶりとなるゴールを奪うと、ここからさらに勢いに乗る。

 後半アディショナルタイム3分、カウンターから左サイドの遠藤が左足でピンポイントクロスを供給。ファーにフリーで飛び込んだ上田が高いジャンプから頭で叩き込み、今季3点目で4-0とした。

 大量失点で敗れた清水は、2試合ぶりの黒星で3戦勝ちなし(1分2敗)。ただ、順位は13位のままとなっている。


◆鹿島FW上田 初先発で2発!リーグ戦5戦3発も冷静「1回バンと(結果を)出す選手はいる」(スポニチ)






明治安田生命J1第25節   鹿島4-0清水 ( 2019年9月1日    アイスタ )


 U―22日本代表FW上田が3得点に絡む2ゴールで快勝に貢献した。8月2日のプロ契約後、公式戦初先発。前半34分にセルジーニョのスルーパスに抜け出してPKを獲得。自らは後半28分にMF永木、アディショナルタイムにはMF遠藤のクロスをともにファーサイドから頭で押し込んだ。初のフル出場でリーグ戦5戦3発。「1回バンと(結果を)出すのはできる選手はいる。継続して確立していくのが難しい」と試合後はクールに話した。

 開幕戦以来の先発で先制点&4点目をアシストのMF遠藤は、新時代を担うFWについて「日本を背負っていくFWになると思う。鹿島で言うと有三(田代)さんとサコ(大迫)が交ざったよう。もっと貪欲にやっていい」とエールを送る。ACL広州恒大(中国、8月28日)戦から先発7人を代えても快勝し、チームの底力も示した一戦となった。


◆鹿島FW上田 初先発で2発!リーグ戦5戦3発も冷静「1回バンと(結果を)出す選手はいる」(スポニチ)




◆PK獲得に豪快ヘッド2発!!3得点に絡んだ鹿島FW上田綺世「一番嬉しいのは…」(ゲキサカ)



上田綺世 Ayase.Ueda


[9.1 J1第25節 清水0-4鹿島 アイスタ]

 鹿島アントラーズのFW上田綺世は1日、アウェーで行われたJ1第25節の清水戦(4-0)で加入後リーグ初先発を果たし、2ゴールを含む3得点に絡む活躍を見せた。個人としてレギュラー奪取へ大きくアピールする結果となったが、試合後のフラッシュインタビューで「あくまでチームの勝ちのために僕はプレーしているので、勝てたことが一番嬉しい」と語っている。

 7月に法政大サッカー部を退部し、2021年に加入が内定していた鹿島に前倒しで入団した上田。今節にリーグ戦初スタメンを飾ると、指揮官の起用に応えて前半から躍動した。

 1-0の前半33分にMFセルジーニョのスルーパスに走り込んでPKを獲得すると、後半28分と同アディショナルタイム3分に連続ゴールを奪い、加入後出場5試合で3得点目を記録した。

 自身の1点目は右サイドのMF永木亮太、2点目は左サイドのMF遠藤康からのクロスをいずれも頭で叩き込んだ形。「2点ともほぼ入っていたようなものなので僕が最後触っただけ」と謙遜しつつ、「こういったゴールを大事にしてどんどん増やしていきながら僕の信頼も高めつつ、ああいったシチュエーションをどんどん増やしていけるように、仲間とコミュニケーションを取って今後やっていきたい」と、この先のゴール量産に意欲を示した。

 鹿島は首位FC東京と勝ち点4差の2位をキープし、次節に頂上決戦を迎える。代表ウィークに入るため、大一番は約2週間後の14日。この間に北中米遠征を行うU-22日本代表に選出されている上田は「そこで全力を出して、また僕という存在を示しながらも、もう一回り大きくなってFC東京との試合に臨みたい」と誓った。


◆PK獲得に豪快ヘッド2発!!3得点に絡んだ鹿島FW上田綺世「一番嬉しいのは…」(ゲキサカ)




◆【鹿島】先発7人代え4発快勝 大岩監督「自信を持って選手を送り出した」(報知)



上田綺世 Ayase.Ueda



◆明治安田生命J1リーグ第25節 清水0―4鹿島(1日・アイスタ)

 2位の鹿島は東京五輪世代のU―22日本代表FW上田綺世(あやせ、21)の2発などで清水を4―0で下し、次節に直接対決が控える首位・F東京との勝ち点差を4とした。

 鹿島が4発快勝で層の厚さを見せつけた。28日のACL準々決勝第1戦、広州恒大戦から先発7人を入れ替え、公式戦プロ初先発のFW上田が2得点+1PK奪取の大暴れ。大岩剛監督(47)は「自信を持って選手を送り出した。いいパフォーマンスをしてくれた」と喜んだ。

 疲労から広州恒大戦先発のDF小泉、MF白崎、FW土居の3人をベンチ外にせざるを得なかった。それでも同戦メンバー外で日本で調整を行っていたMF遠藤が先制点を挙げるなど、選手が起用に応えてチーム力の高さを示した。

 潜在能力の高さを見せる2発をたたき込み、先発起用に応えた上田は「継続していくこと。自分を信じて、もっと(ゴールへの)引き出しを増やしていきたい」と力を込めた。次節・F東京との首位攻防戦に勢いをもたらす勝利をつかんだ。(岡島 智哉)


◆【鹿島】先発7人代え4発快勝 大岩監督「自信を持って選手を送り出した」(報知)






◆鹿島、4発快勝 上田奮迅2得点(茨城新聞)



内田篤人 Atsuto.Uchida


明治安田J1第25節最終日の鹿島は1日、静岡県のIAIスタジアム日本平で清水に4-0で快勝した。通算成績は14勝6分け5敗、勝ち点48で2位。首位のFC東京とは勝ち点4差。

鹿島は終始優位に試合を進めた。前半15分に遠藤の左足シュートで先制すると、34分には2点目をセルジーニョがPKで決めた。後半は28、48分に上田が頭で2得点を挙げた。

川崎はC大阪に1-2で敗れ、6戦勝利なしで勝ち点41の5位に後退した。湘南-浦和は1-1で引き分け、ともに勝ち点は31。

鹿島は4日、埼玉スタジアムで行われるYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦で浦和と対戦する。

■鹿島・大岩監督 120%の準備で戦う

昨年もチーム全員で目の前の試合に120パーセントで準備して戦う姿勢を見せてきた。そのスタンスは変わらない。

■鹿島・内田
(途中出場。リーグ戦で3月以来の出場)「動ける体にさえなれば、チームの助けにはなれる。90分行けと言われれば行ける」

▽アイスタ(観衆15,480人)
清水 8勝12敗5分け(29) 0-4 鹿島 14勝5敗6分け(48)
0-2
0-2

▽得点経過 清 鹿
前15分【鹿】 0-1 遠藤
前34分【鹿】 0-2 Pセルジ
後28分【鹿】 0-3 上田
後48分【鹿】 0-4 上田


◆鹿島、4発快勝 上田奮迅2得点(茨城新聞)





◆2019明治安田生命J1リーグ 第25節(オフィシャル)






2019年09月01日(日) 18:03キックオフ IAIスタジアム日本平
【入場者数】15,480人 【天候】晴、弱風、 気温27.5度、 湿度68.0% 【ピッチ】全面良芝、乾燥
【主審】西村 雄一 【副審】川崎 秋仁 【副審】清野 裕介 【第4の審判員】馬場 規


明治安田J1 第25節

9月初戦は圧巻のゴールショー!アウェイで清水に4ゴール完封勝利!

明治安田J1第25節、アントラーズはアウェイで清水エスパルスと対戦した。ACL準々決勝・第1戦から先発を7人入れ替えて臨んだ一戦は、前半15分に遠藤の今季公式戦初ゴールで幸先よく先制すると、34分には上田がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。これをセルジーニョが決めてリードを2点に広げる。後半に入ってもアントラーズの勢いは止まらず、73分に上田がヘディングで追加点。後半アディショナルタイムにも、上田が再びヘディングでゴールを決め、4-0で勝利を収めた。


▼▼DAZN MATCH HIGHLIGHTS▼▼




4日前、アントラーズは中国・広州へ乗り込み、ACL準々決勝・第1戦に臨んだ。立ち上がりから両チームともにリスク回避を強く意識した展開となったが、アントラーズはカウンターから数多くのチャンスをつくる。しかし、アウェイゴールを奪うまでには至らず、第1戦はスコアレスのまま、試合終了を迎えた。

アウェイゴールこそ奪えなかったが、アウェイで価値ある無失点試合の達成。指揮官は「0-0というスコアは悪くないと思う。第2戦では、ホームで我々のアドバンテージを活かして、しっかりと勝ち切りたい」と結果を前向きに捉えていた。



試合翌日、チームは日本へ帰国した。ただ、休む時間は残されていない。ここから複数の大会を跨いだ過酷な連戦に突入する。ACL準々決勝・第1戦から中3日で明治安田J1第25節・清水戦、清水戦から中2日でYBCルヴァンカップ準々決勝・第1戦、そこからまた中3日でYBCルヴァンカップ準々決勝・第2戦と厳しい日程が待ち受けている。全試合同じメンバーが出場し続けることは不可能だ。チームの総力を結集して、1試合、1試合を懸命に戦わなくてはいけない。



迎えた試合当日。キックオフ約2時間前に注目の先発メンバーが発表された。ACL準々決勝・第1戦からは、クォン スンテ、犬飼、三竿、セルジーニョを除く、7選手を入れ替えて清水戦に臨んだ。



GKは守護神スンテ、センターバックは、リーグ戦2試合ぶりにブエノと犬飼のコンビ。右サイドバックには今季リーグ戦初先発となる伊東、左は小池が入った。ボランチはリーグ戦7試合連続で三竿と名古が組む。サイドハーフは右にセルジーニョ、左はレアンドロ。前線は遠藤と上田が務めた。ベンチには、曽ケ端、内田、町田、レオ シルバ、永木、伊藤、山口が座る。



右サイドバックの伊東は、怪我からの復帰戦となった天皇杯3回戦・栃木SC戦以来、今季公式戦2試合目の出場。2018年8月19日の明治安田J1第23節・横浜FM戦以来となるリーグ戦出場となった。そして、前線に入った上田は、プロ入り後、初の公式戦先発出場だ。

18時03分、キックオフを告げるホイッスルが鳴った。



前半2分、アントラーズはいきなりコーナーキックを獲得するも、こぼれ球から清水にカウンターを許す。清水陣内の深い位置でルーズボールを拾った河合が、右サイドからドリブルで運ぶと、中央の中村を経由して左サイドへ展開。ボールを受けた西澤に、カットインからシュートを打たれたが、これは枠を外れてゴールには至らなかった。



立ち上がりは、ホームの清水が勢いよくカウンターアタックを発動し、チャンスをつくった。だが、次第にアントラーズが相手にボールを握らせて、カウンターを狙う展開に持ち込んでいく。









すると、前半15分。この試合初めて、アントラーズにチャンスが訪れる。清水に右サイド深くまで進入されたが、伊東が見事な対応でクリア。このクリアボールを拾ったセルジーニョが、最終ラインの裏へ絶妙なロングパスを送る。抜け出した遠藤は胸トラップでコントロールすると、寄せてきた相手DFからボールを隠しながら反転。相手GKが前に出ていたところを見逃さず、遠藤が得意とするペナルティエリア右外のゾーンから巻いたシュートを放った。美しい軌道を描いたボールは、見事にゴールネットへ吸い込まれ、アントラーズは1-0とリードする。









先制に成功したアントラーズは、18分にもチャンスをつくる。ペナルティエリア手前でレアンドロからのスルーパスを受けた上田が、相手DFを交わしながら右に流れてシュート。相手GKに弾かれたボールをレアンドロがゴールに流し込んだ。しかし、これはレアンドロがオフサイドとなり、得点は認められなかった。



試合の主導権を握っていたアントラーズだが、20分にピンチを迎える。ハーフウェーラインでボールを奪われると、清水にカウンターを許す。右サイドの西澤にクロスを入れられ、ドウグラスにゴールネットを揺らされた。だが、これはドウグラスがオフサイドとなり、失点には至らなかった。



33分、再びアントラーズにチャンスが訪れる。相手のセンターバックの間を斜めにランニングした上田に、セルジーニョからの見事なスルーパスが通る。相手GKが前に出てきたところ、先に上田がボールに触り、上田は相手GKに倒された。これがファウルの判定となり、主審はペナルティスポットを指さす。キッカーのセルジーニョは、ゆっくりとした助走から冷静にゴール右隅に流し込み、ゴールネットを揺らした。







リードを広げたアントラーズは、攻守両面で清水を圧倒し、メンバー変更の影響を全く感じさせない連係で試合の主導権を掌握した。

前半はこのまま終了。2点のリードを奪ってハーフタイムを迎えたが、指揮官は、「すぐに倒れたり、スライディングしたりせず、粘り強くプレーをすること」、「上手くできているプレーは、全員で継続していこう。集中を切らさないこと」、「勝っているからこそ、細部のクオリティにこだわっていこう」と、選手たちを鼓舞し、再びピッチへと送り出した。



すると後半立ち上がり、アントラーズがいきなりチャンスをつくる。47分、カウンターから右サイドを駆け上がった伊東が、DFとGKの間に低く速いクロスを入れた。ファーサイドの遠藤がゴール前へ飛び込むも、惜しくもクロスに合わせることは出来なかった。



その後も、試合を優位に進めていたアントラーズだったが、62分に一瞬の隙を突かれてピンチを迎える。途中出場のドゥトラに最終ラインの裏へ浮き球のスルーパスを出されると、ドウグラスに抜け出されて、ニアゾーンからシュートを打たれた。だが、これはゴールポストに救われた。







68分にもピンチが訪れる。左サイドから竹内にクロスを入れられると、ファーサイドでドウグラスに合わせられる。シュートは枠内に飛んだが、クォンスンテが冷静にセーブし、ゴールを許さなかった。



清水に押し込まれていたアントラーズは、70分に一人目の選手交代を行う。右サイドの伊東に代わって永木を投入。永木はそのまま伊東が務めていた右サイドバックのポジションに入った。



すると、途中交代で入った永木がいきなり見せ場をつくった。73分、中央の三竿からフリーでパスを受けた右サイドの永木はゴール前にクロスを入れる。ニアサイドでセルジーニョが潰れ、ファーサイドまでボールが流れると、頭から飛び込んだ上田がヘディングシュート。これで3-0となった。









リードを3点差に広げたアントラーズは、完封勝利に向けて万全を期す。78分、セルジーニョとの交代でレオ シルバを投入。レオがボランチに入り、名古が右サイドハーフへポジションを移した。

試合終盤、清水の猛攻に遭ったが、アントラーズはチーム一丸となってゴール前に壁を築く。85分には最後の選手交代で、名古に代えて内田を投入する。内田は右サイドバックに入り、永木が一列前の右サイドハーフへポジションを移した。





すると、試合終了間際の後半アディショナルタイム3分、アントラーズはカウンターで清水ゴールに迫る。レアンドロが左サイドに展開すると、ボールを受けた遠藤は、ファーサイドへ絶好のクロスを入れる。このボールを上田がヘディングで合わせてゴールを奪った。









そして、試合終了を告げるホイッスルが鳴った。スコアは4-0。リーグ戦で久々の出場となった伊東、遠藤が存在感を示し、リーグ戦初先発となった上田がPK獲得と2ゴールを決める活躍を見せた。過密日程のなか、チームの底力を示す大勝となった。





次のリーグ戦は、首位FC東京との天王山だ。だが、その前に重要な試合が控えている。YBCルヴァンカップ準々決勝 第1戦、浦和戦だ。清水戦から中2日と非常に厳しい日程だが、全冠達成を果たすためには、勝利が必要だ。先の試合は考えず、1試合、1試合、目の前の試合の勝利だけを目指して、戦い続ける。





【この試合のトピックス】
・上田がプロ入り後、初先発、初の1試合2ゴールのマルチゴール
・伊東が今季リーグ戦初先発
・内田が明治安田J1第5節・磐田戦以来のリーグ戦出場
・遠藤が今季公式戦初ゴール
・遠藤がリーグ戦10年連続ゴール
・セルジーニョが今季リーグ戦9ゴール目



監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・すぐに倒れたり、スライディングしたりせず、粘り強くプレーをすること。
・上手くできているプレーは、全員で継続していこう。集中を切らすな!
・勝っているからこそ、細部のクオリティにこだわっていこう!

清水エスパルス:篠田 善之
・相手の長いボールに対して、しっかりチャージに行くこと。
・前からプレスに行くこと。
・このままでは終われない。全てを出し切って、意地を見せよう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
今日出た選手たちが、非常にいいパフォーマンスをしてくれた。今日の試合を踏まえたうえで、次の試合にしっかり向かっていこうという話をした。

Q.遠藤選手をあのポジションで起用した理由は?

A.天皇杯で遠藤をFWで起用して、手ごたえを得た。非常にいいパフォーマンスをしていた。今日は彼を信頼して送り出した。

Q.今日のメンバーで勝ち切れたことは、今後、チームにどのような影響をもたらしていくか?

A.昨シーズンから、「チーム全員で、目の前の試合を120%で準備していく」、「戦う姿勢を見せる」という形でやってきた。そのスタンスは変わらない。中国から帰ってきて、今いる選手たちが、良い準備をしてくれた。なので、自信をもってゲームに送り出すことが出来た。結果的に4-0で勝ったが、得点よりも、チームが一体感のあるゲーム運びができたところを評価している。これを継続して、次のルヴァンカップに向けて、もう一度準備をしていきたい。

Q.今日の勝利をどのようにとらえているか?

A.今日のゲームを、しっかり戦えたこと。清水の試合を分析して、侮ることのできない相手だということも伝えていた。今日の試合で、90分間しっかり戦ったというところは、非常に評価できる。それをしっかりチーム全員で継続してやっていきたい。

清水エスパルス:篠田 善之
また非常に悔しい敗戦をしてしまった。ミスもたくさんあった。後半はギアを上げて、少しリスクを冒して前からプレスをかけに行った。ただ、チャンスはいくつか作ったが、ゴールを奪うことが出来なかった。そこで、カウンターから失点してしまった。リスクを冒して前からプレスをかけに行ったので、スペースが出来てくるのは分かっていた。まだまだ詰めが甘かったと感じている。


選手コメント

[試合後]

【上田 綺世】
要所要所で、周りが自分のことを使ってくれた。それがあって、2点が取れたと思う。僕を活かすようなパスが多くでてきた。自分でも手応えを感じた。

【小池 裕太】
早い段階で先制点が取れたことが1番大きかったと思う。レアンドロと初めて縦関係を組んで、難しい部分もあったが、しっかりと自分が声をかけてやることが出来た。守備の場面で完全にやられたというシーンはなかった。そこは収穫だと思う。ただ、攻撃面でもっと2人で崩していきたかった。

【名古 新太郎】
チームとして、勝利というものが重要だった。勝てたことに関しては良かったと思う。個人的には、ミスが多かった。もっとやらないといけないし、もっと出来ると思っている。次に向けて、しっかり準備していきたい。

【犬飼 智也】
連戦を戦ったメンバーも、今日試合に出てくれたメンバーも、しっかりハードワークが出来ていた。みんなで戦った結果、無失点で終えることが出来たと思う。結果には満足している。

【遠藤 康】
勝てたことは良かった。メンバーを変えた中でも、結果を出すということは大事にっなってくる。こういう試合があると、チームもどんどん成長していくことが出来る。

【三竿 健斗】
この試合は、チームの一体感が大事になってくると話していた。なかなか試合に出れていない選手たちが、チームを引っ張ってくれた。そういった所が、このチームがこれからさらに強くなっていく1つの要因だと思う。

【伊東 幸敏】
今日は、勝利という結果が出たということがよかった。個人的には、前線まで顔を出しに行ったが、結果を残すことが出来なかったというところは悔いが残った。もう1、2本、自分のクロスの精度が高ければ、ゴールになっていたかもしれないシーンもあった。結果につなげるというところは、もっとやっていかないといけない。


◆2019明治安田生命J1リーグ 第25節(オフィシャル)


Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事