日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年10月4日日曜日

◆磐田伊野波6戦ぶり出場へ意欲「状態はいい」(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1547647.html

磐田伊野波6戦ぶり出場へ意欲「状態はいい」

 J2磐田のDF伊野波雅彦(30)が2日、6試合ぶりの出場へ意欲を見せた。チームはこの日、ヤマハスタジアムで、明日4日のホーム大宮戦に向けて紅白戦などを行った。8月15日のアウェー福岡戦(0-2)で左長母趾(ぼし)屈筋(左足親指を動かす筋肉)の筋損傷を負った伊野波は、紅白戦でセンターバックに入り、主力組でもプレーした。ヘディングでの競り合いやダッシュなども問題なくこなした。「状態はいい。後は試合勘だけ。(出場を)決めるのは監督なので」と笑顔で話した。

 痛みと付き合いながらのプレーになる。公式戦からは約1カ月半離れているが、9月24日のU-18日本代表との練習試合(0-3)に先発した。痛みを感じながらのプレーも「多少の痛みがあってもできる」と強気の姿勢を見せた。現在チームは2連勝中だが、どちらも3-2と失点を重ねている。守備の要の復帰は、今後のリーグ戦に向けて重要なポイントになる。

 さらに、勝ち点10差の首位大宮に勝てば、J2優勝も視野に入る。伊野波は「これから大事な試合が続く」と気合を入れた。【保坂恭子】

◆U-18日本代表がラオスに勝利し、白星発進もほろ苦い初戦に(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20151003/356119.html



 まさにエースたる一撃だった。

 2017年に韓国で開催されるU-20ワールドカップに向けて、アジアでの初陣となるAFC U-19選手権バーレーン2016予選。初戦で開催国のU-18ラオス代表と戦ったU-18日本代表は、39分にFW小川航基(桐光学園高校)がオープニングゴールを挙げると、62分には交代出場のMF高木彰人(ガンバ大阪ユース)が追加点を挙げて、2-0で勝利を収めた。
勝利こそ収めたが、90分を通してみると、最後まで重苦しい雰囲気が漂い続けていた。立ち上がりからチーム全体がどこかおかしかった。初戦の堅さなのか、アジア特有の蒸し暑さとピッチコンディションの悪さからなのか、ミスを連発し、頻繁にラオスにカウンターを許す、重苦しい立ち上がりを見せた。

 時間が解決すると思ったが、一向に攻撃が噛み合わない。さらに31分にはMF久保田和音(鹿島アントラーズ)が負傷し、高木を投入。高木は積極的に仕掛ける姿勢を見せたが、連携面では落ち着かない状態が続いた。

 だが、重苦しい雰囲気が漂う中、ここでエースがエースにふさわしい仕事をした。「『苦しい時に決める』というのが、僕が常に持っている目標なので、自分が何とかしなければいけないと常に考えていた」と語る小川はMF坂井大将(大分トリニータ)のパスに反応し、中央でボールを受けると、鋭い反転から迷わずミドルシュート。これが約25メートル先のゴール左隅に吸い込まれ、待望の先制点を生み出した。

 しかし、これで緊張がほぐれ、勢いに乗るまでには至らなかった。徐々に個々のプレーのキレは上がってきたが、肝心の連携面は思うように上がらない。小川自身も「組み立てがうまくいっていなかったので、クサビを受けるプレーを意識しすぎて、ゴールから遠ざかってしまった」と悔やんだように、ゴールを決めた後は、存在感を発揮することができなかった。

 62分に、交代直後から果敢に個の打開を図っていた高木が、右サイドを突破したDF藤谷壮(ヴィッセル神戸U-18)のセンタリングを落ち着いて決めて、追加点こそ奪ったが、最後までエンジンが完全に掛からないまま終わってしまった印象だった。

「相手がそこまでプレスに来ていない状況なのに、無理にいって引っ掛かったり、展開力を上げて、ボールロストをせず、コントロールすることも出来なかった。個々が孤立した状態で戦ってしまっていた」と試合後に内山篤監督が厳しく言ったように、最後まで攻撃の閉塞感は払拭しきれず、ミスが目立つ試合となってしまった。

 小川自身も『エースたる仕事』は果たしたが、『エースたる存在感』を放てぬまま、90分が経過した。「点数を決めたのは良かったけど1点じゃ満足できない。自分は1点の選手じゃないと思っているので。FWは点を取ること、ボールを前線で収めて起点になる2つが大きな仕事。それができていない状況では、決して満足できません。今日の出来は50点以下です」と小川が語った通り、決して喜べない、ほろ苦い初戦だった。そして、これは小川だけでなく、チーム全体に当てはまることであった。

 内山監督が「アジアでの実戦がいかに難しいか、経験できたと思う」と語ったように、思うようにいかないのがアジア予選であり、本番の雰囲気であることを体験することができたことは、チーム全体にとってプラスであることに間違いない。

 ようやく本当のスタートラインに立ったU-18日本代表。大きな経験を積み重ね、成長を遂げるための第一歩は、貴重な経験から始まった。

◆【鹿島】逆転Vへ首位広島に並んだ!得失点差で2位に(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20151003-OHT1T50246.html



 ◆J1第2ステージ第13節 神戸0―2鹿島(3日・ノエビアスタジアム)

 2位の鹿島がアウェーで神戸に2―0で完勝した。前半25分、MF山本脩斗(30)が先制点を挙げ、後半33分にもMFカイオ(21)が加点。F東京に0―1で敗れた第2S首位・広島と勝ち点28で並んだ。

 鹿島が「決断力」で勝ち点3を手にした。前半25分、CKから山本のヘディングで先制すると、後半33分にカイオが左足で押し込んだ。「グラウンド状態が悪く、セットプレーを生かしたいと思っていた。それを決められて良かった」。山本は価値ある今季2点目に、笑みを作った。

 浦和戦(9月26日)で敗れ、首位・広島との勝ち点差は3に広がった。自力優勝がない中、石井監督が「残り5試合、全部勝って終わろう」と必勝態勢を敷いた試合。だが、ピッチはボールが規則的に転がる場所がないほど劣悪だった。目の当たりにした選手は試合直前の話し合いで、スタイルを崩すことを決めた。

 MF柴崎が「いつものようなサッカーはできない」と話すように、長短のパスでピッチ全体を使うサッカーを封印。ピッチの影響を受けない浮かせたボールを多用し、相手のDFライン裏に長いボールを送りこんだ。結果、相手ゴールに向かうプレーが増え、11本ものCKを獲得。そのうち1本が試合を動かした。

 「スタジアムや相手に合わせてサッカーをやる。チームで意思統一ができていた。それは(鹿島)らしいとも言える」と柴崎。戦術変更はどの監督も思いつくが、優勝戦線脱落危機の中でとっさに実行できるかは別問題。優勝でしか満足できない常勝クラブならではの決断だった。残り4試合、逆転Vを目指し、今まで通り勝利に徹する。

◆鹿島 0差肉薄!柴崎、悪芝でもピタリ先制アシストで勝利貢献(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/10/04/kiji/K20151004011254690.html

J1第2S第13節  鹿島2―0神戸 (10月3日  ノエスタ)

<神戸・鹿島> 後半、チーム2点目のゴールを決めたカイオ(手前)と抱き合って喜ぶ鹿島・柴崎

 鹿島は3日、敵地で神戸を2―0で下し、第2ステージ首位の広島に勝ち点で並んだ。日本代表MF柴崎岳(23)が先制アシストで勝利に貢献。W杯アジア2次予選シリア戦を8日に控える中、代表での定位置奪取に弾みをつけた。年間最下位の清水は松本との降格圏同士の直接対決に0―1で敗れ、次節17日のホーム仙台戦で初のJ2降格が確定する可能性が出てきた。

 ややがに股になる独特の構えで柴崎はボールの軌道を思い描いた。前半25分の右CK。そろそろと助走をとると、右足で放ったボールはカーブ回転がかかり、DF山本の頭にピンポイントで合った。「ニアを狙っていた。毎回どの試合も味方に当たるように、狙って蹴っている。(直前に)ミドル(シュート)を外していたので、気持ちも入っていました」。鹿島に主導権をもたらすゴールを演出した。

 劣悪なピッチにも負けなかった。試合が行われたノエビアスタジアムは芝の育成状況が悪く、いたる所が剥がれてボコボコ。鹿島は従来のつなぐスタイルを捨て、ロングボール主体の攻撃に切り替えた。そして、足元の悪さに影響を受けないCKからの得点。狙い通りの試合運びで勝ち点3を獲得した。若き司令塔は「本来のサッカーはできなかったが、これもサッカー。これはこれで楽しかった」とまで言った。

 第2ステージ2位ながら、この日の勝利で首位の広島と勝ち点28で並び、得失点差に肉薄した。年間勝ち点で3位以内に入るのは厳しい状況で、チャンピオンシップに出場するためには、現実的にはステージ優勝を果たすしかない。柴崎も「(広島と)得失点差が開いているんで、勝つしかない」と残り4試合、全て勝ってタイトルを獲得するつもりだ。

 日本代表戦にも弾みをつけた。9月のW杯アジア2次予選2試合では出番を得られず、悔しい思いをしたが「良い流れを代表に持っていきたい。(試合に出たいと)全員が思っている。練習から自分のプレーを出していきたい」と、巻き返しを誓う。鹿島は7、11日に行われるナビスコ杯の準決勝でも神戸と対戦するが、柴崎は代表の遠征で欠場する。決勝への切符は仲間に託して、日の丸を背負った戦いに集中する。

◆鹿島・柴崎、どんぴしゃCKでアシスト!「精度上がっている」(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20151004/jle15100405020005-n1.html

前半、右CKで先制ゴールを演出した鹿島・柴崎。W杯2次予選シリア戦へ健在ぶりをアピール (撮影・彦野公太朗)

 明治安田J1第2ステージ第13節第1日(3日、神戸0-2鹿島、ノエスタ)前節2位の鹿島は神戸に2-0で快勝。FC東京に0-1で敗れた首位の広島と勝ち点28で並んだ。日本代表MF柴崎岳(23)が前半、突破からのミドルシュートでチャンスをつくり、CKで先制ゴールを演出。4日、日本代表のメンバーとしてW杯アジア2次予選シリア戦(8日、オマーン)へ出発する。年間順位1位の浦和は鳥栖と1-1で引き分けた。

 日本代表MF柴崎が試合を動かした。前半25分のCK。持ち前の正確なキックでDF山本の先制点を呼び込み「セットプレーの精度は上がってきている」と言葉に満足感をにじませた。4日にはハリル・ジャパンの一員としてロシアW杯アジア2次予選・シリア戦(8日)へ向けて開催の中立地オマーンへ向かう。

◆鹿島アウェー勝利、首位広島に肉薄(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1547933.html

鹿島アウェー勝利、首位広島に肉薄

<J1:神戸0-2鹿島>◇第13節◇3日◇ノエスタ

 鹿島が、最近3戦勝ちなしだった神戸にアウェーで勝ち、4時間後にキックオフされた首位広島に肉薄する勝ち点3を積み上げた。

 先制は前半25分、日本代表MF柴崎の右CKにDF山本が頭で合わせ、ゴール右に突き刺した。1点リードの後半33分には、途中出場のFWカイオがゴール前の混戦でこぼれ球を拾い、左足でゴール。チーム最多の今季8点目を挙げて勝利を決定づけた。

 殊勲の山本は「(ノエスタの)グラウンド状況が悪かったので、セット(プレー)で決めたいと思っていた」と納得。アシストした柴崎も「(芝状態が劣悪で)いつものサッカーはできなかったけど、これもサッカーの一部。楽しかった」と振り返った。この時点で首位の広島と勝ち点で並んだが「得失点差(広島と12差)がかなり開いているので、うちらは勝ち続けるしかない」と引き締めた。

◆鹿島がナビスコ杯前哨戦を制す…神戸は今季ワースト4連敗(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?173345-173345-fl

[10.3 J1第2ステージ第13節 神戸0-2鹿島 ノエスタ]

 第2ステージ2位の鹿島アントラーズはアウェーでヴィッセル神戸に2-0で快勝し、2試合ぶりの白星を飾った。これで第2ステージは9勝1分3敗の勝ち点28。勝ち点3差で追う首位・広島にプレッシャーをかけている(広島は午後7時キックオフの試合でF東京と対戦)。一方の神戸は今季ワーストの4連敗となった。

 鹿島は前半24分、MF柴崎岳が中央をドリブルで持ち上がり、右足でミドルシュート。これはGK徳重健太に阻まれたが、このプレーで獲得した右CKから柴崎のキックにDF山本脩斗が頭で合わせ、先制点を奪った。

 その後も試合の主導権を握る鹿島は前半アディショナルタイム、右サイドを突破したMF遠藤康のクロスに柴崎が左足ボレーで合わせたが、ゴール上へ。追加点とはならなかったが、1点リードで折り返した後半も鹿島ペースで進み、後半33分にPA内右で粘った遠藤からつながったボールをカイオが左足で押し込み、2-0と突き放した。

 7日と11日に行われるナビスコ杯準決勝を含めた同一カード3連戦の1戦目。鹿島が2-0の完封勝利で前哨戦を制し、弾みを付けている。

◆2015明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第13節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51622

J1 2nd 第13節 vsヴィッセル神戸

山本とカイオがゴール!神戸との3連戦、大事な初戦で完封勝利!

鹿島が再び走り始めた。J1 2nd 第13節、アウェイでヴィッセル神戸と対戦すると、前半に右CKから山本のヘディングシュートで先制し、後半にはカイオが追加点。2-0で快勝し、2ndステージでの勝ち点を28に伸ばした。

鹿島は9月26日の浦和戦で、ホームで1-2と悔しい逆転負けを喫した。27本ものシュートを放ちながら、得点は1つのみ。決定機の数で圧倒したが、ミスも絡んだ失点で白星を挙げることができなかった。遠藤は「どんな形でも勝っていかないといけない」と、痛恨の敗戦を悔やんでいた。

あれから1週間、柴崎が「1敗したからといって、下を向く必要はない。しっかりと切り替えてやっていける」と語った通り、選手たちは密度の濃いトレーニングを重ね、奮起と必勝を期した。石井監督は「紅白戦を見ていて、『力が付いてきたな』と感じる」と、選手たちへの信頼を語る。日々の切磋琢磨は、確実にチーム力を向上させている。

この日から始まる神戸との3連戦を前に、石井監督は「まずは初戦が大事になる」と、繰り返した。「リーグ戦は残り5試合、5連勝しなければならない」。そう決意を語った指揮官の下、「目の前の試合に集中して、しっかりと戦う」と曽ヶ端は表情を引き締めていた。誰もが集中力を研ぎ澄ませ、スパイクの紐を締め直して神戸へと向かった。

浦和戦からの先発メンバー変更は2人。左サイドハーフに中村、前線に土居が名を連ねた。2人と攻撃陣のユニットを組むのは、遠藤と金崎。その他は前節と同じメンバーで、GKに曽ヶ端、最終ラインは西と昌子、青木、山本が並ぶ。チームの舵を取るボランチは、キャプテンの小笠原と柴崎が務める。

心地良い秋晴れに恵まれたノエビアスタジアム神戸では、多くのサポーターが待機列を成していた。アウェイスタンドから響き渡る、大きなチームコール。チーム一丸で、再び走り始めるために。熱い声援が選手たちを奮い立たせる。



15時3分、キックオフ。凹凸の目立つピッチで、鹿島は立ち上がり15分間、なかなかペースを掴めなかった。それでも神戸にチャンスを作らせることなく、次第に主導権を握っていく。最初のチャンスは16分、FKのこぼれ球を拾った青木が左サイド深くから後方へ戻すと、中村が力強いドリブル突破で相手2人のマークを外し、右足シュート。相手に当たったボールは惜しくもサイドネットへ外れたが、背番号13がキレのある動きで存在感を見せた。





開始から20分を過ぎ、鹿島は金崎と土居を中心に、敵陣へと押し込んでいく。機動力のある2トップは、時にサイドに流れながら、常に縦へのドリブル突破を狙い、相手の脅威となった。その姿勢はチーム全体に伝染し、次第に縦へボールを持ち出す動きが増えていく。そして24分、中盤でのパスカットから柴崎が前を向くと、正確なドリブルから右足を一閃。強烈なミドルシュートは枠を捉えたが、惜しくも相手GKに弾き出されてしまった。しかし、背番号20の意志あるプレーが、得点の予感を感じさせた。



すると、その直後だった。自ら得た右CKをゴール前へ送った柴崎が、先制点を演出する。飛び込んだのは山本だった。ゴール正面から打点の高いヘディングシュートを決め、ゴールネットを揺らした。遠藤が「セットプレーも自分たちの武器」と語っていた通り、理想的な形で鹿島が均衡を破った。



リードを得た鹿島は、以降も攻勢をかけていく。30分には、右サイドを縦へ抜け出した金崎がグラウンダーのクロスを送り、遠藤が左足ダイレクトで合わせたが、これは枠の左へ。さらに39分には、ペナルティーエリア右側でボールを受けた中村がトリッキーなボールタッチで浮き球を操って相手をかわし、落下点に入った土居がボレーシュートを放ったものの、相手GKにキャッチされた。そして前半終了間際には、遠藤のクロスに柴崎が合わせて追加点を狙ったが、枠の上へ外れる。鹿島は再三のチャンスを生かせなかったが、1点リードを保ったまま、ハーフタイムを迎えた。





後半開始早々、鹿島にアクシデント。48分、土居がゴール前での競り合いで負傷し、担架でピッチ外に運ばれる。石井監督は迅速な決断を下し、すぐさまダヴィをピッチへ送り出した。



ピッチに立ったダヴィは、持ち前のフィジカルの強さを見せて前線で起点となり、チームの推進力となった。後半最初のチャンスは55分、右サイドからの攻撃で敵陣深くまで進入し、最後は遠藤のパスに反応した柴崎が右足を振り抜く。グラウンダーのシュートは、わずかに枠の左へと逸れてしまった。



後半立ち上がりの15分、スコアは動かなかった。61分、石井監督は2枚目の交代カードを切る。中村に代えてカイオを投入し、攻撃陣を活性化した。先に途中出場したダヴィと同様、カイオも突破力とボールキープ力でアクセントとなり、チームに勢いをもたらす。そしてこの交代が、後に歓喜を生むこととなる。



鹿島は変わらず主導権を握り続け、神戸にチャンスを作らせない。砂埃が上がるピッチコンディションにも冷静に対応し、割り切って長いボールを蹴るプレーを多用しつつ、リスク管理を徹底していた。





後半も半分が過ぎ、次第にスペースが生まれ始める。ボールコントロールに苦慮する神戸の選手に対し、鹿島はしたたかにミスを突いてチャンスを演出。73分には、最終ラインでのパスミスを奪ったカイオがドリブルからシュートを放ち、こぼれ球を拾って二次攻撃を仕掛け、最後は遠藤がボレーシュートで枠を捉えるなど、攻勢を強めていった。



そして、勝負を決める追加点は79分に決まった。右サイドからの攻撃でペナルティーエリアに入り、相手のクリアが遠藤に当たって折り返しのような形になると、中央に詰めていたカイオが押し込んだ。指揮官の起用に応えた背番号7は、自身のルーキーイヤーに並ぶ今季8ゴール目を記録。鹿島がリードを2点に広げた。



スコアを2-0とし、鹿島は余裕をもってゲームをコントロールした。終盤には神戸にミドルシュートを打たれる場面もあったが、曽ヶ端が安定したセービングを披露。最後まで決定機を作らせることなく、勝利のホイッスルを聞いた。







2-0での快勝。神戸との3連戦、その初戦を完封勝利で飾り、リーグ戦で連敗をすることなくしっかりと踏みとどまった。サポーターが大挙して詰めかけたビジタースタンドは、歓喜の歌声に包まれた。

次戦は4日後、7日に行われるヤマザキナビスコカップ準決勝第1戦だ。再び、神戸と対峙することとなる。またも迎えるアウェイでの戦いは、スタジアムと大会を変え、今日とは異なる雰囲気での一戦となるだろう。しかし、鹿島が目指すものは変わらない。ただひたすらに勝利を追求し、トレーニングを重ねていく。一旦、鹿嶋へと帰還する選手たち。次なる戦いへの準備は、すでに始まっている。



【この試合のトピックス】
・リーグ戦での神戸相手の勝利は、2012年9月1日のJ1 第24節以来、4試合ぶり。
・神戸相手の公式戦での勝利は5試合ぶり。
・ノエビアスタジアム神戸での勝利は、2012年5月26日のJ1第12節以来。当時の名称は、ホームズスタジアム神戸だった。
・山本が、8月16日のJ1 2nd 第7節仙台戦以来、6試合ぶりの今季3ゴール目を決めた。
・カイオが、8月29日のJ1 2nd 第9節川崎F戦以来、4試合ぶりの今季8ゴール目を記録。昨季の自身の記録に並んだ。
・中村が、8月16日のJ1 2nd 第7節仙台戦以来、6試合ぶりの先発出場を果たした。
・土居が、9月12日のJ1 2nd 第10節G大阪戦以来、3試合ぶりの先発出場を果たした。
・伊東が、8月12日のJ1 2nd 第6節広島戦以来、7試合ぶりにベンチ入りした。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
・後半戦も守備からしっかり入ろう。前線から連動して相手の動きを限定すること。
・相手にサイドで起点を作られないようにすること。
・相手ゴール周辺では、積極的にシュートを打っていこう。それと同時に、必ずセカンドボールを自分たちが先に触るようにしよう。

ヴィッセル神戸:ネルシーニョ
・サイドチェンジを有効に使っていこう。
・後ろからしっかり組み立てていくこと。
・セカンドボールの奪い合いでは負けるな。

[試合後]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
今日はピッチコンディションが非常に悪い中での試合だったので、こういう試合内容になると思っていた。ただ、思っていたよりもピッチの状態が悪かった。選手たちは割り切って、シンプルに前線にボールを運んで、そこを起点にして攻撃する形を作ってくれた。「リーグ戦の残り5試合、全部勝って終わろう」と選手たちを送り出した。しっかりとその気持ちを出して戦ってくれたと思う。無失点で終わることができたのも良かった。アウェイの試合だったが、サポーターがたくさん応援してくれた。勝利を贈ることができて良かった。

Q.割り切った、シンプルなプレーをすることは、監督が強調したことなのか、選手たちの判断なのか?

A.それは両方だと思う。ウォーミングアップの後に選手たちがそのような話をしていたので、自分からも指示を出した。どこから攻撃をするべきかは、選手たちがしっかりと判断してプレーしてくれた。

ヴィッセル神戸:ネルシーニョ
前半は拮抗した内容だった。両チームとも、このピッチコンディションが影響して、パスミスが多かった。攻撃のクリエイティブな部分よりも、守備が目立った試合になった。その中でアントラーズにセットプレーからゴールを決められ、相手に落ち着きを与えてしまった。相手の意識は「守備からのカウンター」へと変わっていった。後半は、前線でボールが収まらないプレーが続き、リズムを作れなかった。そこからカウンターを受ける場面があった。後半の半分以降、前線で競り勝てるようになってからはチャンスを作れた。当然、オープンになったスペースを使われて相手に攻められることにもなった。

選手コメント

[試合後]

【カイオ】
ゴールは入れるだけだったから、ヤスさんに感謝したい。石井監督からは「守備から入って、チャンスがあれば仕掛けるように」と、指示を受けてピッチに入った。

【山本 脩斗】
良いボールが来て、タイミング良く決めることができて良かった。足下でパスをつなぐことが難しい状況で、「セットプレーがチャンスになる」と試合前から話していた。その通りの形で決めることができて良かった。

【柴崎 岳】
いつものようなサッカーはできない状況で、ピッチの状態に合わせたプレーをすることができたと思う。そういう意味では、アントラーズらしい戦い方ができたのではないかと思う。

曽ヶ端選手、昌子選手のコメントは、アントラーズモバイルをご覧ください。

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