JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦1部 第4節が3日に行われ、柏の葉公園総合競技場の第一試合では順天堂大学と東京国際大学が対戦した。
昨季は2位に終わった順天堂大は今季、開幕3連勝と好スタートを切った。いずれも完封勝利で、攻守ともに充実のシーズン序盤となっている。FW浮田健誠とFW旗手怜央が3戦連続のアベックゴールを記録するなど、破壊力抜群の攻撃陣は健在だ。ボランチの一角にはMF名古新太郎(4年/鹿島アントラーズ加入内定)が入り、ゲームコントロールを司る。
対する東京国際大は3試合未勝利と苦しいスタート。昨季は全日本大学サッカー選手権(インカレ)で初出場ながらベスト4に入る躍進を遂げただけに、上位進出のためにも初勝利が欲しい一戦だ。
立ち上がりからボールポゼッション率を高めて主導権を握ったのは順天堂大だった。浮田と旗手の2トップが最終ラインの背後を狙う動き出しを繰り返し、深い位置まで相手を押し込んでいく。先制点は11分、浮田がペナルティーエリア右奥へ抜け出して中央へ折り返すと、走り込んだ旗手が落ち着いてゴールネットを揺らした。
苦しい立ち上がりとなった東京国際大もわずか2分後に反撃。スルーパスに反応したFW町田ブライト(4年)が最終ラインの背後を取り、フリーの状態でペナルティーエリア内へ。「簡単だった」という相手GKとの1対1を制し、同点に追い付いた。
今季初失点を喫した順天堂大だが、攻勢をかける展開は変わらず。33分には旗手がペナルティーエリア左奥で粘りを見せ、中央への折り返しからMF大谷京平(2年)が詰めて勝ち越しに成功。常に先手を取る試合運びで、開幕からの好調ぶりを見せ付けた。
だが、開幕3試合と異なっていたのはリードを保てないことだった。前半終了間際の44分、東京国際大の右CKからヘディングシュートを許すと、こぼれ球に反応した町田に強烈なシュートを決められて再び同点に。2-2でハーフタイムを迎えることとなった。
後半も順天堂大が敵陣へ押し込む時間が続く。だが、全選手が自陣に引くことも辞さない東京国際大の守備網を攻略できず、なかなか3点目を奪うことができなかった。すると73分、自陣ペナルティーエリア内でのボール処理でハンドを取られてPKを与えてしまう。東京国際大の主将MF石田勇大(4年)に決められ、スコアは2-3となった。
ビハインドを負った順天堂大はMF小川真輝(1年)やDF三国スティビアエブス(3年)を投入し、名古をより高い位置に上げて反撃を狙ったが、及ばなかった。2-3で敗れ、今季初黒星を喫した。次節は6日、柏の葉公園総合競技場で流通経済大学と対戦。名古は「失点は自分たちのミスやセットプレーからだった。リーグ戦は長いので、修正していきたい」と次戦を見据えていた。
一方、今季初勝利を収めた東京国際大は同日、東京国際大学第一サッカー場にて専修大学と対戦する。2得点の町田は「一戦ずつ成長していると思うし、良くなってきている。悪い流れが良い方向に行きつつある」と手応えを語っていた。連勝なるか、注目だ。
【スコア】
順天堂大学 2-3 東京国際大学
【得点者】
1-0 11分 旗手怜央(順天堂大学)
1-1 13分 町田ブライト(東京国際大学)
2-1 33分 大谷京平(順天堂大学)
2-2 44分 町田ブライト(東京国際大学)
2-3 73分 石田勇大(PK)(東京国際大学)
取材・文=内藤悠史
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