日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2018年4月30日月曜日

◆西野監督、柴崎視察“空振り”も試合後に三者会談で現状把握「状態悪くない」(報知)





 ◆スペインリーグ第35節 ヘタフェ1―1ジローナ(29日・ヘタフェ)

 日本代表の欧州組候補選手チェックのため欧州滞在中の西野朗監督は29日、MF柴崎岳のヘタフェが1―1で引き分けたジローナ戦を視察した。

 柴崎は4試合連続出場なしと“空振り”に終わったが、試合終了後にはチーム幹部を交えて約15分の三者会談で現状を把握。西野監督は「出場機会が限定されているがコンディションは悪くはないとのことだった」と胸をなで下ろし、柴崎に期待する部分については「技術が高いし、戦術的にも変化をもたらすことができる」と語った。


西野監督、柴崎視察“空振り”も試合後に三者会談で現状把握「状態悪くない」


◆勝てない鹿島、内田篤人はどう見るか?日本代表には「入れてくれたら協会、選手と上手くやる」(GOAL)




鹿島アントラーズDF内田篤人が、横浜F・マリノス戦を振り返りつつ、日本代表についても言及した。

「試合数が多いというのは、言い訳にならない」

鹿島アントラーズDF内田篤人が、チームの勝てない現状に厳しい意見を投じた。

鹿島は28日に行われた明治安田生命J1リーグ第11節で、横浜F・マリノスに0-3と完封負け。3戦未勝利で降格圏間際の15位に転落した。

開始7分に先制点を許すと、21分にも立て続けに失点。後半にも追加点を浴びて完敗。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)ではJリーグ勢唯一のグループステージ突破を決めたが、リーグでは連戦続きで厳しい状況に陥っている。しかし、内田は「連戦」という言葉は「言い訳にならない」と一蹴。戦力がある鹿島でその言い訳は通用しないと一石を投じた。

「アントラーズって立場的にやっぱりドッシリ構えるチームだと思うんだよね。それが今ちょっとできていない。最近は似た立ち上がりで点を取られてバタバタ、2点目も取られてバタバタ。点取りに行ったかと思うと最後にカウンターを食らって。今までは1点取られても、取り返す。変な余裕じゃないけど、1点くらいくれてやるよくらいのドッシリさがあった」

今までは「(試合内容が)良くなくても勝ててきた。それだけじゃないけど一つの要因だったかなと」と持論を展開した。

内田自身は第8節の名古屋グランパス戦から4試合連続先発出場。状態は「いいんじゃないですか。膝も治ったし」とコンディションは上り調子のようだ。

27日に行われた日本代表ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督の記者会見について質問が飛ぶと「見ていない」としつつも、会見の焦点となった解任理由となった「コミュニケーションが薄れたこと」を意識してか、「俺は空気を悪くするタイプではないから、もし入れてくれたら協会、選手、皆さんとも上手くやれる自信はありますよ」とサラッと答えてみせた。

鹿島はここから3試合をホームで戦う。2日にはV・ファーレン長崎と、続く5日は浦和レッズを迎え、9日には大一番のACLラウンド16の上海上港戦が控えている。

「何かきっかけがあれば変わるんだけどね。一つのゴールだったり、練習方法だったり」と語った内田。「ここまできたら、練習の中から」と日々のトレーニングからきっかけを見いだすことを求めていた。


勝てない鹿島、内田篤人はどう見るか?日本代表には「入れてくれたら協会、選手と上手くやる」

◆鹿島DF安西幸輝、完敗の横浜FM戦に「逆転しようという意志が弱かった」(GOAL)



鹿島アントラーズDF安西幸輝が完敗を喫した横浜F・マリノス戦を振り返った。

鹿島アントラーズは28日、明治安田生命J1リーグ第11節で横浜F・マリノスと対戦。敵地での一戦で、鹿島は0-3と完敗した。DF安西幸輝は、「逆転しようというチームとしての意志が弱かった」と率直な感想を述べた。

安西は、「相手のウイングがボールの取りどころで、僕も取れていた」と、立ち上がりを振り返っている。しかし、7分と21分に失点。追いつくために前線からプレッシャーをかけた結果、「後半、カウンターでやられた」と続けた。

前節のヴィッセル神戸戦で途中出場しているが、先発起用はJ1第3節以来。記者からコンディションについて質問されると、「自分なりの100パーセントでやった」と答えつつ、体力面や気合いの部分だけでもなく「プレースピードも、まだ追いつけていない」と自身の状態を冷静に分析した。

「そろそろ結果出さないといけないので、チャンスをもらえたら結果を出したい」

この敗戦で、3試合未勝利となった鹿島。次節は5月2日、ホームでV・ファーレン長崎と対戦する。安西は個人として、そしてチームとして久しぶりの勝利をつかめるだろうか。


鹿島DF安西幸輝、完敗の横浜FM戦に「逆転しようという意志が弱かった」



◆鹿島、横浜との「下位対決」に大敗 遠藤「力不足」(ニッカン)





<明治安田生命J1:横浜3-0鹿島>◇第11節◇28日◇日産ス

 鹿島アントラーズが横浜F・マリノスとの「下位決戦」で大敗した。

 課題の立ち上がりでまた失点し、後手に回った。ここ3試合で8失点、さらにリーグ最少8得点のままと攻守がかみ合わない。開幕11試合で5敗は、年間11位と過去最低成績だった12年以来。ゲーム主将のMF遠藤は「主将として自分の力不足。もっとチームがうまくいくような声掛けができるんじゃないかと思う。みんなと話してやっていきたい。切り替えてやるしかない」。


鹿島、横浜との「下位対決」に大敗 遠藤「力不足」




◆【コラム】失われた“鹿島らしさ”…内田篤人は常勝軍団の救世主になれるか(サッカーキング)





 2018明治安田生命J1リーグで、3分の1に当たる11試合を終えて3勝3分け5敗の勝ち点12、J2降格圏一歩手前の15位。これが鹿島アントラーズの現時点でのポジションである。

 4月28日も横浜F・マリノスに3点を食らって0-3で完敗。「常勝軍団」という本来の姿から大きくかけ離れた状態を露呈した。4月のJリーグはわずか1勝。総得点8・総失点13という数字も「1-0でしぶとく勝つ」という伝統を貫いてきたチームにとっては、想定外にほかならない。

「アントラーズはもともと『どっしり構えるチーム』なんだよね。それが今はちょっとできていない。先に点を取られるとバタバタとなるから。2点目取られてバタバタして、さらに点を取りに行くとカウンターでサクッとやられている」

「これまでは『1点くらい取られても、前線が点取るだろう』っていう変な余裕みたいなものがあった。『1点くらいくれてやるよ』くらいの雰囲気がね」と8年ぶりに古巣に戻ってきたDF内田篤人はタイトルを取り続けてきた当時との違いを如実に感じているようだった。

 内田がシャルケに移籍した翌年の2011年から鹿島でプレーするDF西大伍も似たような思いがあるようだ。「あの頃のチームをリードしていた(小笠原)満男さんたちの世代は技術も高いし、サッカー頭が頭抜けてよかった」と彼はしみじみ言う。確かに小笠原、GK曽ヶ端隼、MF本山雅志(現ギラヴァンツ北九州)、DF中田浩二(現鹿島CRO)ら黄金世代は90分間の流れの作り方や相手との駆け引き、どこで畳みかけるかというのを自然とピッチ上で表現できていた。それが内田の言う「どっしり構える」という意味だったのかもしれない。

 内田も西も先輩に引っ張られているうちはよかったが、今はともに30代。もはやチームを引っ張らなければいけない立場だ。「今日の先発ではかなり年長の方? レオ(シルバ=32歳)がいるじゃん」と内田は冗談交じりに話したが、「どうしたら鹿島を勝たせられるのか」と誰よりも多く自問自答しているに違いない。

 それも「自分が常勝軍団を復活させなければいけない」という使命感があるから。長く苦しんだ右ひざが回復し、3月から抱えていた右大腿部のケガもようやく癒え、4月14日の名古屋グランパス戦以降はJ1で4試合連続スタメン出場できる状態になったからこそ、自らが周りをけん引していく意識もより強まっているはずだ。




「(4月25日のヴィッセル)神戸戦の前にヤナギ(柳沢敦コーチ)さんが『アントラーズはいっぱいタイトルを取ってきたけど、その時々の人が頑張って取ってきたんだ』と言っていたんです。『(クラブの)名前で取れるもんじゃない』と。本当にそうだし、今出ているメンバーで勝たないといけないんだよね」

「ただ、こういう状況は何かきっかけがあれば変わる。1つのゴールだったり、1つ勝って、連勝したりすればね。一番ダメなのは、下を向くこと。俺みたいにメディアのみなさんと喋って気を晴らして帰るくらいがいい。暗くならずにやることだと思います」と内田は気丈に前を向くことの大切さを改めて口にした。

 横浜FM戦は守備リーダーのDF昌子源が負傷で控えに回ったこともあり、声を出して周りを鼓舞する人間もいなかった。守備の軸を担ったDF植田直通やMF三竿健斗は真面目な性格で、1つのミスを引きずりがちだ。が、それではポジティブな方向には進まない。植田も三竿もFW鈴木優磨も年齢は若いかもしれないが、ピッチに立ったら条件は一緒。それぞれが殻を破り、存在感を示さないといけない。そういうチームになれれば、常勝軍団は新たな段階に突入できる。内田はそう考えるから「みんなでやることが大事」だと強調したのだ。

 1つ提言するなら、泥臭く走るところからやり直してみてはどうだろうか。今季の鹿島のチーム平均走行距離は111.09キロで、J1平均の115.440キロを大きく下回る17位に沈んでいる。この日敗れた横浜は119.516キロでダントツのトップ。内田も献身的にラインの上げ下げを繰り返す40歳の大ベテラン・中澤佑二に対し「本当にすげえよ。あのラインの上げ下げがどれだけきつくて辛いか。あれ一番足に来るからね」と最大級の賛辞を送っていた。

 内田自身もトップコンディションだった頃のスピードや動き出しの速さ、体のキレをまだ完全には取り戻せていないものの、走行距離やスプリント回数を増やすことはできるだろう。実際、横浜戦62分間の7.062キロという壮行距離、12回というスプリント回数は相手のMF遠藤渓太やMF山田康太といった若手に比べてやや見劣りした。内田がよりアグレッシブなパフォーマンスを見せ、チーム全体に戦う姿勢を伝えていけば、必ず躍動感とフレッシュさを取り戻すきっかけになる。ドイツ時代にチャンピオンズリーグ準決勝など異次元のレベルを体感してきた男ならば、悪い流れをガラリと変えるきっかけを作れるはずだ。

 本人が「自分が入ったら協会とも選手ともメディアのみなさんともうまくやれる」と色気を見せる日本代表復帰も、そういう微妙な変化によって可能性が高まってくる。内田の一挙手一投足には日本中のサッカー関係者やファンが注目している。それを今一度、強く認識して、彼には鹿島の救世主になるべく、異彩を放ってほしいものである。

文=元川悦子


【コラム】失われた“鹿島らしさ”…内田篤人は常勝軍団の救世主になれるか




◆鹿島アントラーズとして戦う〜昌子源 長崎線プレビューインタビュー(アントラーズチャンネル)





2018年4月29日日曜日

◆【J1】首位・広島ら上位勝利…下位6チーム中5チームが“オリ10”に(報知)






 ◆明治安田生命J1リーグ第11節(28日)

 前節に今季初黒星を喫した首位の広島が、アウェーで長崎に勝った。2位・F東京、3位・川崎もともに勝利を収め、3強に変動はなかった。

 清水はホームで待望の今季初勝利。昨季4位の柏は5敗目で9位に順位を下げた。

 横浜Mは鹿島にホームで3―0で快勝し13位に浮上。鹿島は5敗目を喫して15位に転落した。

 浦和はオリヴェイラ新監督就任後連敗。湘南に21年ぶりの黒星を喫し、14位に転落した。

 下位6チーム中5チームがJリーグ創設時の10クラブ「オリジナル10」が並ぶことになった。

 G大阪―鳥栖戦は29日に行われる。

 ◆28日の試合結果
 長崎0―2広島
 仙台2―2札幌
 清水2―1柏
 F東京3―2名古屋
 磐田1―1C大阪
 浦和0―1湘南
 神戸1―2川崎
 横浜M3―0鹿島


【J1】首位・広島ら上位勝利…下位6チーム中5チームが“オリ10”に



◆大迫勇也、今夏のケルン退団はもはや既定路線?現地メディアは移籍金8億円での売却を予想(GOAL)






2部降格が決定しつつあるケルン。現地では大迫は今夏に移籍する選手の1人と見られているようだ。

大迫勇也は、来シーズンをケルンとともに2部で過ごす可能性は低いかもしれない。ドイツ紙『レヴィア・シュポルト』では日本代表FWを放出候補の1人として挙げられ、クラブが売却した場合の移籍金も予想されている。

2部降格が濃厚となっているケルンだが、先週にはMFマルコ・ヘーガーが契約解除条項を放棄する決断を明かすと、今週に入ってからDFヨナス・ヘクターが契約を延長。そして、正守護神のGKティモ・ホルンも今夏の移籍を封印し、中心選手たちがクラブに忠誠を誓った。

しかしながら、ケルンは数多くの選手たちの流出を強いられることも覚悟しているようだ。『レヴィア・シュポルト』によれば、他クラブが興味を示しているケルン選手は大迫を含むトップチームの8人。DFドミニク・ハインツやフレデリク・セーレンセン、MFレオナルド・ビッテンコートやFWジョン・コルドバらとともに名前が挙げられている。

大迫勇也は、来シーズンをケルンとともに2部で過ごす可能性は低いかもしれない。ドイツ紙『レヴィア・シュポルト』では日本代表FWを放出候補の1人として挙げられ、クラブが売却した場合の移籍金も予想されている。

2部降格が濃厚となっているケルンだが、先週にはMFマルコ・ヘーガーが契約解除条項を放棄する決断を明かすと、今週に入ってからDFヨナス・ヘクターが契約を延長。そして、正守護神のGKティモ・ホルンも今夏の移籍を封印し、中心選手たちがクラブに忠誠を誓った。

しかしながら、ケルンは数多くの選手たちの流出を強いられることも覚悟しているようだ。『レヴィア・シュポルト』によれば、他クラブが興味を示しているケルン選手は大迫を含むトップチームの8人。DFドミニク・ハインツやフレデリク・セーレンセン、MFレオナルド・ビッテンコートやFWジョン・コルドバらとともに名前が挙げられている。


大迫勇也、今夏のケルン退団はもはや既定路線?現地メディアは移籍金8億円での売却を予想




◆「鹿島アントラーズは、まさにブラジル」 と言い切るレオシルバの真意(Sportiva)


遺伝子 ~鹿島アントラーズ 絶対勝利の哲学~(10 ) 
レオシルバ 後編




◆新連載・アントラーズ「常勝の遺伝子」。 生え抜き土居聖真は見てきた(Sportiva)
◆土居聖真「ボールを持つのが 怖くなるほど、鹿島はミスに厳しかった」(Sportiva)
◆中田浩二「アントラーズの紅白戦は きつかった。試合がラクに感じた」(Sportiva)
◆中田浩二は考えた。「元選手が 経営サイドに身を置くことは重要だ」(Sportiva)
◆スタジアム近所の子供が守護神に。 曽ヶ端準とアントラーズの幸せな歩み(Sportiva)
◆曽ヶ端準「ヘタでも、チームを 勝たせられる選手なら使うでしょ?」(Sportiva)
◆移籍組の名良橋晃は「相手PKに ガックリしただけで雷を落とされた」(Sportiva)
◆名良橋晃がジョルジーニョから継ぎ、 内田篤人に渡した「2」への思い(Sportiva)
◆レオシルバは知っていた。「鹿島? ジーコがプレーしたクラブだろ」(Sportiva)


 4月21日、Jリーグ第9節の川崎フロンターレ戦を1-4で落とした鹿島アントラーズ。

「みんな頑張っているんだけど、噛み合わない。自分たちの形がはっきりしていない。連戦のなかで立て直すのは難しい。とにかく我慢しかない」

 内田篤人はチームの現状をそう振り返った。その翌日、練習は急遽オフとなった。その休日が何をもたらしたのだろうか。

4月25日、第10節ヴィッセル神戸戦。鹿島は陣形をわずかに変更した。2トップの一角だった鈴木優磨が左アウトサイドに立ち、負傷から復帰した遠藤康が右アウトサイド。金崎夢生と土居聖真の2トップが縦に並んだ。開始4分、金崎のシュートがネットを揺らしたが判定はオフサイド。それでも、鈴木と遠藤という両サイドでボールが収まり、攻撃の糸口がつかめそうな展開が続いた。しかし、ラストパスの精度を欠き、ボールを失うとカウンターのピンチを招いた。そのワンシーンが34分、神戸の先制点となる。

 0-1で迎えた後半は、ほとんどの時間、鹿島が攻め続けるという一方的な展開になった。前線からのプレスによって、選手間の距離が縮まり、こぼれ球を拾えた。そして、今季はなかなか見ることのなかった波状攻撃も生まれた。しかし、奪えたのは55分、鈴木の1得点だけ。終了間際には相手のシュートミスに救われるシーンもあった。それでも勝ち点1を拾うことができた。

 同点弾をアシストした内田は、自身のプレーとチームの戦いぶりに手ごたえを感じているようだった。そして、川崎F戦からの数日間について話してくれた。

「自分たちが置かれている状況というのは、どうしても下を向いてばかりになってしまう。でも、勝てないときは1回ポンと休んだりして、頭や体をリフレッシュさせるのも大事。サポーターの人が練習場に横断幕を張ってくれた。サポーターの人とも話をしたけれど、ネガティブなことはなかった。横断幕を見ながら練習できたし、チームとしてもありがたかった。

 剛さん(大岩監督)に呼ばれてフロンターレ戦のあとにふたりで話した。短い時間だったけど、『僕ら試合が終わったあと、メシ食いながらこんな話をしたんですけど、どう思いますか?』って。今は監督と選手だけど、今までチームメイトとしてやってきたからね。話やすい空気はある。フォーメーションを変えて、特に攻撃の部分で噛み合わなかったところがよくなったと思う。

 我慢する時期だとは思うけれど、ただじっと我慢するんじゃなくて、いろいろ試行錯誤しながら、だんだんよくなっていくんだと思う。これが正解かはわからないけれど、ひとつのヒントにはなったはず。今日は勝てなかったけれど、戦い方としては光が見えたのかな」

 攻守にわたり、チームに落ち着きをもたらした遠藤は淡々と語った。

「グラウンドの中で感じたこと、時には厳しいことも言わなくちゃいけないし、たとえ(自分が)ミスをしたとしても鼓舞しなくちゃいけないし、チームにとって必要な声をかけようと思っていました。選手一人ひとりの意識が、勝ちたいというのが表に出た結果だと思う。

 みんな頑張っているなかで、それが同じ方向に向けた。でも、ホームで勝てなかった。うちは勝たなくちゃいけないチームだし、優勝しなくちゃいけないチームだから。それをもっともっと追求して。プライドをもってやってほしい」

 この日は遠藤だけでなく、レオシルバも復帰している。苦境一転するほど、今の状況は生易しくはない。それでも、わずかであっても自信を取り戻すきっかけになったのかもしれない。そんな引き分けだった。しかし、中2日で今季未勝利のアウェー戦(28日、横浜FM戦)が待っている。

*    *    *

 2013年、アルビレックス新潟でJリーグでのキャリアをスタートさせたレオシルバ。そのボール奪取率の高さと豊富な運動量で活躍し、2017年に鹿島アントラーズへ移籍したボランチは、真面目で負けず嫌いな性格もまた魅力とされている。取材中も日本語に訳されている間、取材者の顔をじっと見つめる。その姿から彼の純粋さが伝わってきた。




――鹿島アントラーズといえば、ジーコが作ったクラブとしても有名ですが、実際その一員となったとき、ジーコの雰囲気を感じることはありましたか?

「設備などは別にして、一人ひとりのスタッフや選手の発言に触れるだけで、非常にブラジルっぽいクラブだと感じました。常にブラジル人はどんなところでも負けたくないという性格を持っています。鹿島では選手はもちろん、すべてのスタッフから、すべての大会でタイトルを獲るという気持ちがひしひしと伝わってきました。そこがまさにブラジルっぽいなと感じました」

――鹿島でプレーするブラジル人選手には、他クラブとは違うプレッシャーを背負っているように思うことがありますが。

「プレッシャーは確かにあります。でも、そこに居心地のよさを感じるし、気持ちのよいものでもあります。プレッシャーに打ち勝てば、必ずいいことがあるだろうし、それを乗り越えて、タイトルを獲ってきたという歴史もあります。

 当然ながら、私もそれに打ち勝って、タイトルを獲り、その歴史を引き継ぎたいという強い気持ちを持っています。タイトルに近いクラブにいれば、プレッシャーが大きくなるのは当たり前のことです。そういう環境のなかで、タイトルを獲ることができれば、選手自身の価値を高めることにもつなががるわけですから。

プレッシャーはネガティブなものだとは思いません。悪影響を及ぼしたり、自分を悪い方へ引っ張るものでもない。プレッシャーがあるからこそ、もっとよくなりたい、うまくなりたいという気持ちも強くなる。プレッシャーは選手が強くなる”秘訣”だと考えています」

――新潟と鹿島では、レオシルバ選手の立ち位置にも変化が生じたと思います。鹿島ではポジションを争うという意味での競争も厳しくなったのではないでしょうか?

「自分がチームの中心でいたいとか、目立ちたいとか、キングでありたいなんてことは、まったく気にしていません。私は立場が自分のプレーに影響するタイプの人間でもないですから。もし、そういう立場を気にするのなら、新潟にいたほうがいいと考えたはずです。

競争は成長するうえで、大事なファクターです。それを求めて、私は鹿島へ来ました。競争があるからこそ、常に全力で戦わなければいけない。自然とそういう状況へと追い込まれるんです。だから、一瞬でも慢心することはできません。成長するために、自分を追い込み続ける。その姿勢は新潟時代も変わらず持っていましたが、鹿島へ来て、さらにその気持ちを強くしました」




――競争に勝つために大切にしていることはなんでしょうか?

「ほかの人のまねをして、自分にできないことをやろうとしても、失敗してしまうと思うので、自分の持っている武器、特長を最大限に発揮すること。本当に全力でその力を出しきることが大事だと思っています。そうすれば、自分の強みを発揮し、チームの手助けができるから。競争に勝ち、レギュラーを勝ち取りました。でもそこで終わりじゃない。そこで、慢心してしまうと、後退してしまい、成長のない状況になってしまう。常に最大のパフォーマンスに全力を尽くすことが大事です。自分の持っている特長、武器を最大に発揮することです」

――ライバルには小笠原満男という存在もいます。

「(微笑みながら)彼は私にとって、非常にいいお手本であり、見本です。私自身が、39歳になっても、あれだけのやる気を持って日々戦えるのかと思うこともあります。実際、滅多に練習を休まない。あの年齢で毎日ずっと練習に出続けるなんてすごいことです。身体の痛みを感じたり、多少、やる気がなくなって、練習に出たくないとか、休みたいって思ってしまうことがあっても、おかしくはない。でも、彼はそういう態度を一切見せないんです。

私自身も正直、30代になって、歳をとったなと感じることもあります。若い選手も多いですからね。だけど、上には上がいるんだなと刺激になります。自分も彼の年齢になって、プレーできる状態であれば、彼のようにお手本、見本となる人間、選手になりたいですね」

――ジーコに限らず、ジョルニーニョなど、多くのブラジル人選手がたくさんの影響を日本人選手に与えてきました。

「日本に来たときから、かつてのブラジル人選手のように、お手本になれたらということは考えてきました。鹿島には小笠原さんのように、僕にとってのお手本になる選手もいるけれど、自分も30代ですし、社会的にももう子供ではないし、周囲の見方も変わってくる。30代としての振る舞い、選手として、人間としてのお手本になりたい。キャリアの最後を迎えたとき、タイトルを獲るだけでなく、よいお手本だったと言われるようになれればいいなと思っています」

――日本人選手に何を伝えたいですか?

「慢心しないよう、気持ちをしっかりと持ってほしい。鹿島のような大きなクラブの選手は試合に出たり、活躍すれば、メディアでの取り上げ方も変わってくるでしょう。でも、そうなったからといって、『これでいい』と慢心してほしくはない。

日本人だけじゃなく、どんな選手も同じだと思うのですが、高いところに目標を置けば置くほど、少しでも慢心したり、スキが出てしまうと、その目標は達成できなくなる。常に向上心を持って、成長してほしいし、そういう姿勢をしっかりと受け継いでほしいですね」

――昨季は最後の最後でタイトルを逃してしまいました。

「非常に嫌な思い出ですね。思い出したくもないです。言葉にするのは非常に難しい……悔しさや寂しさ、悲しさ、いろんなものがミックスされた状態になりました。その気持ちを忘れずに、その気持ちをエネルギーに変えて、今シーズンは同じ過ちを犯さないよう、今度は逆に喜びが爆発させて、いい気持ちになりたい。とにかく嫌な思い出なので、それがかえって『やってはいけない』という大きなモチベーションになっています」

――好きな日本語を教えてください。

「『がんばってください』です。グッドラックと言い換えられるけど、『がんばってください』というのは、『一生懸命やってください』という意味でもあると思うので、その言葉が好きです。同時に『お互いががんばろう』という想いも感じるので、助け合ううえで、非常に大事な言葉だと思っています」

――最後に、「鹿島アントラーズってどういうクラブか?」と訊かれたら、どう説明しますか?

「ブラジル(笑)。まさにブラジルです」


「鹿島アントラーズは、まさにブラジル」 と言い切るレオシルバの真意

◆浦和オリベイラ監督、短期間で水をワインにできない(ニッカン)






<明治安田生命J1:浦和0-1湘南>◇28日◇第11節◇埼玉

 浦和レッズは湘南ベルマーレに20年9カ月ぶりに白星を献上し、オズワルド・オリベイラ新監督(67)の就任から2連敗となった。

 1点が最後まで遠かった。今季湘南への期限付き移籍を終えて浦和に復帰したMF山田直輝が先発して前半にチャンスを迎えるも、ペナルティーエリア内からフリーで放ったシュートはGKの正面を突いた。押し気味に試合を進めていたが、前半30分に右サイドを崩されて先制点を許した。

 後半開始と同時にMF長沢和輝を投入し、その後も13分と早い段階でDF宇賀神友弥、FWアンドリュー・ナバウトを出場させて攻勢を強めた。終盤はほとんどの時間を相手陣内でプレーしたが、FW興梠慎三のヘッドがGKの正面をつくなど、湘南の6本の倍以上となる13本のシュートも実らなかった。

 試合中に大声を出して顔をしかめる場面もあったオリヴェイラ監督は試合後「試合を通じて(攻撃の)形を作っても点が取れなかった。力強さが足りなかった」と振り返った。来日して1週間がたったが「短期間で水をワインにすることはできない。時間が必要だ」と、チームの成熟にはしばらく時間を要すると語った。


浦和オリベイラ監督、短期間で水をワインにできない




◆横浜6戦ぶり勝利 天野全3得点に絡む活躍!技ありFKに鹿島・内田「俊さんみたい」(スポニチ)


明治安田生命J1リーグ第11節 横浜3-0鹿島 ( 2018年4月28日 日産 )





 横浜はホームで鹿島と対戦し、3―0で快勝した。MF天野純が全3得点に絡む活躍を見せ、チームを6戦ぶりの勝利に導いた。

 蹴った瞬間に確信した。1―0の前半21分。ペナルティーエリア右手前でFKを獲得し、キッカーを務めたのは天野。小刻みな助走から一気に左足を振り抜く。シュートは美しい弧を描きながら右ポストに直撃し、続いてネットにおさまった。25日の札幌戦でも同じような位置からFKを蹴ったが、高さが足りず相手GKに弾かれた。「今回は足首の欠くとと腰のひねりで修正できた。全てがかみ合った。狙い通りだった」と完璧に修正してみせた。対戦した鹿島の元日本代表DF内田も「俊さんみたいだった。蹴り方が俊さん」と舌を巻くほどの一撃だった。

 今オフから日本代表DF長友(ガラタサライ)らのパーソナルトレーナーを務めてきた木場克己氏に指導を仰いでいる。昨季リーグ終了後すぐにホームページのお問い合わせフォームから「横浜F・マリノスの天野純です」とメールを送り、木場氏に指導を依頼。年明けには長友も自主トレーニングを行う八丈島で体をいじめ抜いた。「激しい当たりが来るポジション。相手を抜ききる強さを求めたかった」と体幹トレーニングなどに励み、強さを増した肉体を手に入れた。

 名門クラブ同士の対決を制したが、「次も勝たないとこの勝利は意味がない」と慢心はない。チームが目指す「90分間相手を圧倒するサッカー」を体現するまで、攻撃の舵取り役は身を粉にして走り続ける。 


横浜6戦ぶり勝利 天野全3得点に絡む活躍!技ありFKに鹿島・内田「俊さんみたい」



◆鹿島 完敗15位に後退…11戦で計8ゴールはリーグ最少(スポニチ)


明治安田生命J1リーグ第11節   鹿島0-3横浜 ( 2018年4月28日    日産 )




 鹿島が苦しんでいる。完敗を喫して15位に後退し、大岩監督は「前半の失点が痛かった。チャンスでも最後の精度を欠いた」と険しい表情で振り返った。

 ここまで11戦で計8ゴールはリーグ最少だ。右脚に違和感のある昌子を欠いた守備陣も不安定で、金崎や鈴木が好機を逃しては失点を重ねる悪循環に陥った。内田は「何かきっかけがあれば。一つのゴールだったり、勝利だったり。でも下を向いちゃ駄目」と努めて明るく話した。


鹿島 完敗15位に後退…11戦で計8ゴールはリーグ最少




◆内田「下を向いちゃ駄目」 苦しむ鹿島、15位に後退(サンスポ)





 明治安田J1第11節第1日(28日、横浜M3-0鹿島、日産ス)鹿島が苦しんでいる。完敗を喫して15位に後退し、大岩監督は「前半の失点が痛かった。チャンスでも最後の精度を欠いた」と険しい表情で振り返った。

 ここまで11戦で計8ゴールはリーグ最少だ。右脚に違和感のある昌子を欠いた守備陣も不安定で、金崎や鈴木が好機を逃しては失点を重ねる悪循環に陥った。内田は「何かきっかけがあれば。一つのゴールだったり、勝利だったり。でも下を向いちゃ駄目」と努めて明るく話した。


内田「下を向いちゃ駄目」 苦しむ鹿島、15位に後退




◆横浜6戦ぶり勝利 鹿島早くも5敗/横-鹿11節(ニッカン)




<明治安田生命J1:横浜3-0鹿島>◇第11節◇28日◇日産ス

 直近5試合で勝ちがない15位の横浜F・マリノスと、同じく5試合でわずか1勝しかなく14位に沈む鹿島アントラーズ。Jリーグ発足時の「オリジナル10」でこの25年間、1度もJ2への降格を経験したことがない2チームの対決は、いきなり均衡が崩れた。

 前半7分、横浜は左サイドからFWユン・イルロクのクロスを受けたMF天野純がペナルティーエリア内で左足シュート。鹿島DFに当たってこぼれたところに、FW遠藤渓太が頭で飛び込んだ。

 先制して勢いに乗る横浜はさらに同21分、ペナルティーエリア右で得た27メートルの直接FKを、天野が左足でたたき込んだ。壁3枚を越えて右ポストをたたき、そのままゴールに吸い込まれる鮮やかな一撃。前半のその後は鹿島に押し込まれる時間が長かっただけに、いい時間帯で追加点を挙げた。

 後半は開始16秒で、右サイドで抜け出た鹿島DF内田篤人が右からクロスを上げたが、中央のMF遠藤康の頭にはピタリとは合わない。反対に横浜が同21分、MF中町公祐がダメを押す3点目を奪って試合を決めた。

 横浜は3月31日の清水戦以来、6試合ぶりの勝利。鹿島は早くも5敗となった。


横浜6戦ぶり勝利 鹿島早くも5敗/横-鹿11節



◆2018明治安田生命J1リーグ 第11節(オフィシャル)




明治安田J1 第11節

鹿島、敵地で3失点。横浜FMに敗れる。

4月を締めくくる90分で、鹿島が大敗を喫した。日産スタジアムに乗り込んだJ1第11節、横浜F・マリノスとの対戦。鹿島は前半立ち上がりに先制点を許すと、直接FKで2失点目を喫する。2点ビハインドで迎えた後半も反撃できず、逆に3失点目を奪われた。0-3と敗れ、公式戦4試合勝ちなしとなった。

3日前、鹿島は悔しい夜を過ごすこととなった。J1第10節の神戸戦、結果は1-1。前半立ち上がりから主導権を握っていながら、一瞬の隙を突かれて先制を許すと、後半の早い段階で同点に追い付いたものの、逆転まではたどり着けなかった。聖地で逃した勝利、公式戦3試合勝ちなし。しかし、もがき苦しむ選手たちを迎えたのは大きなチームコールだった。ともに戦い続ける意志を叫び続ける背番号12に、内田が歩み寄る。「クラブハウスに貼られている横断幕のメッセージにもネガティブなものが一つもない。一緒に闘おうという思いが込められているから、頑張れる。一緒に乗り越えよう」。改めて、思いを一つに――。次なる戦いへの準備が始まった瞬間だった。

翌日のクラブハウス。選手たちはリカバリーメニューに取り組み、自身の状態を確かめた。見据える先は2日後、横浜での90分だ。神戸戦でピッチへの帰還を遂げた安西も、さらに状態を上げるべく精力的にトレーニングに打ち込んでいた。「スタメンを意識してやっていきたい」。途中出場で掴んだ手応え、そして何よりプレーする喜びが若武者の表情に滲み出ていた。

そして試合前日には、2日連続となるミーティングを敢行。わずかな準備期間で、トリコロールの戦術と警戒すべきポイントを全員で共有していく。そしてグラウンドではセットプレーを入念に確認。激しいマッチアップを繰り返し、動き方を何度も繰り返しながら集中力を高めていった。最終調整を終えた遠藤は「スタメン、サブ、スタッフ、サポーターが一緒に戦って勝ち点3を持ち帰りたい」と決意を述べて横浜へと向かった。

中2日で迎える一戦、先発変更は2名。安西が左サイドバックで先発復帰を遂げ、前線の一角にはペドロ ジュニオールが指名された。その他、ゴールマウスにクォン スンテ、最終ラインは安西のほか、犬飼と植田、内田が並ぶ。ボランチは三竿健斗とレオ シルバ、2列目には遠藤と鈴木。そして前線ではペドロとともに金崎がゴールを狙う。ベンチにはGKの曽ケ端、昌子、西、伊東、永木、中村、山口が座る。



横浜は朝から雲一つない青空に恵まれた。今節唯一のナイトゲームは、通算57回目を数える「オリジナル10」同士の激突だ。トリコロールが待ち受けるスタジアムに、アントラーズレッドの背番号12が続々と足を運んでいく。晴天の下、ビジタースタンドの待機列は時間を追うごとにボルテージを高めていった。

キックオフ前には暗転の演出が行われたが、トリコロールの奏と暗闇を切り裂くように、アントラーズレッドの歌声が響き渡っていた。そして灯がともったスタジアム。現れたのは、情熱に満ちたビジタースタンドだった。勝利だけを目指して戦う90分が、ついに始まった。

ファーストユニフォームを纏った選手たちは立ち上がりからゴールを目指し、相手の背後を狙い続けた。最終ラインを高い位置に保つ横浜FMの戦術に対して、金崎やペドロが果敢な飛び出しを繰り返して脅威を与えていく。最初の決定機は6分、金崎が右サイドのスペースを突いて縦へ突破。ペナルティーエリアに入ってマークを剥がし、右足を一閃。しかし、シュートは相手GKに阻まれてしまった。





すると、最初の歓喜はトリコロールのものだった。7分、右サイドからのクロスを植田がブロックしたものの、こぼれ球が背後へ浮き上がる。遠藤渓にヘディングで押し込まれ、ゴールネットを揺らされてしまった。

ビハインドを負った鹿島だが、選手たちは下を向くことなくゴールを狙い続けた。前節に続いてサイドハーフを務める鈴木がタッチライン際でのバトルを繰り返し、鋭いロングパスを遠藤に通して攻撃の起点となる。高い位置でのプレスも時間を追うごとに鋭く機能し始め、ショートカウンターを仕掛ける場面が目立つようになった。そして、この日2度目の決定機は16分。ハイプレスでボールを奪うと、金崎がペナルティーエリア手前まで突破。右側を並走したペドロに預け、ゴール前へ走り込んでリターンパスを受けた。右足での一撃が決まったかに見えたが、惜しくも結実せず。相手GKに阻まれてしまった。



横浜FMを押し込み続けていた鹿島。だが、痛恨の2失点目を喫してしまう。21分、ペナルティーエリア手前からのFKを天野に直接決められ、スコアは0-2に。アウェイで2点を追う展開となった。

鹿島は反撃に転じた。25分経過後は両サイドバックの内田と安西が高い位置でプレーする機会が増え、人数をかけて敵陣へ押し込んでいく。28分にはペナルティーエリア右側で内田と遠藤、金崎が絡んだ攻撃を敢行。クロスのこぼれ球を鈴木が左足ボレーで狙ったが、相手DFにブロックされてしまった。35分には金崎がペナルティーエリア左外で倒され、FKを獲得。自らの右足で直接狙うと、鋭いシュートが枠を捉えたが、相手GKに阻まれてしまった。



0-2。攻勢をかけ続けた鹿島だが、45分間でゴールネットを揺らすことはできなかった。ロッカールームへと引き揚げる選手たちにビジタースタンドが送り届けたのは「奇跡を起こせ」という叫びだった。そして15分後、再び戦いの舞台へと姿を現したアントラーズレッドに、大きな鼓舞の声が飛ぶ。



後半キックオフから20秒足らず。鹿島はいきなりチャンスを作り出した。鈴木が正確なサイドチェンジを敵陣右サイドへ通すと、内田のクロスに遠藤が飛び込む。しかし、ヘディングシュートはわずかに枠を越えてしまった。55分にもリスタートから内田がパスを受けてクロスを上げ、金崎が頭で狙ったものの、枠を捉えることはできなかった。





後半の立ち上がり15分で反撃のゴールを奪うことができず、以後は次第にオープンな展開へと推移していく。大岩監督は62分に伊東、64分には山口を投入。交代カードを切って打開を試みた。



しかし、次のスコアもホームチームのものだった。カウンターを受けて鹿島陣内左サイド深くまで進出されると、一時は突破を阻止したものの、セカンドボールを拾われて二次攻撃を受ける。最後は仲川の折り返しを中町に押し込まれた。









65分の失点で、ビハインドは3点に。鹿島は失点直後に西を投入した。67分には山口が強烈なミドルシュートを放ったが、相手GKの手を弾いたボールはクロスバーを直撃。以後も必死に反撃を狙ったが、人数をかけて守備を固めた相手を攻略できず、次第に運動量が落ちるにつれてプレーの精度を欠いていった。結局最後まで、ともに戦い続けたビジタースタンドを沸騰させることはできなかった。





0-3。屈辱的なスコアが刻まれた。次戦は4日後、長崎とのナイトゲームだ。5日の浦和戦、9日の上海上港戦と、ホームでの戦いが続いていく。ビジタースタンドはブーイングとチームコールで選手たちを見送った。その意味を受け止めて、這い上がるしかない。
【この試合のトピックス】
・安西が3月10日の第3節広島戦以来の先発出場を果たした。
・ペドロ ジュニオールが4月3日に行われたACLグループステージ第5節の上海申花戦以来の先発出場を果たした。J1での出場は3月31日の第5節札幌戦以来6試合ぶりだった。
・山口が途中出場。14日の第8節名古屋戦以来、J1では2試合目の出場を果たした。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・攻撃の時、ボールが深い位置に入ったら慌てないこと。
・もっと最後の精度にこだわっていこう。
・後半、リスクを負ってでも前からいき、まずは1点をとろう。

横浜F・マリノス:アンジェ ポステコグルー
・コンパクトな陣形をキープすること。
・しっかり繋いで突破すること。
・強いメンタリティーを持って後半に入ろう!

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
選手たちは90分、本当に戦ってくれたと思う。積極的に前へ行ってくれた。ただ、前半の失点が非常に痛かった。そこから自分たちが盛り返すことはできたが、最後の精度を欠いた。非常に多くのサポーターが来てくれた中、結果を出せずに残念に思う。

Q.ホームゲームでいい流れを作っても、アウェイでリズムが悪くなることが続いているが?

A.ホームとアウェイを問わず、我々の課題は試合への入り方や失点の仕方、タイミングという部分。アウェイでは受け身になってしまうのか、後ろに重心を置いてしまう傾向がある。いつも話はしているが、それを拭い切れていない、積極的に行き切れていないところが失点につながっていると思う。

Q.横浜FMは非常に攻撃的なチームで、対策がカギだったと思うが、2トップにどのような守備タスクを与えていたのか?それへの評価は?

A.相手のビルドアップは非常に特殊で、警戒していた。2トップには縦関係になりながら守備をしてサイドに追い込もうと指示をしていた。後ろがダブついてコンパクトになり切れなかった場面が何回かあった中でサイドを突かれて失点してしまい、残念に思う。2トップは守備のところで力を使ってくれていたので、攻撃に行くときのパワーが足りなかったと思う。最後の精度のところに影響してしまったかなと思う。

Q.勝ち点3をなかなか掴めない中で、修正点や課題を多々感じていると思うが、継続すべきことは?

A.積極的に前から守備をする形を採っていて、アグレッシブにサイドを使いながら前線に人数をかけるということをやってきている。それを続けることが大事だが、失点がかさんでいるので、しっかりと守備ブロックや自陣での守備組織をもう一度洗い直さないといけない。継続しなければいけないことと、守備の面でやり直さないといけないことがあると感じている。

Q.守備をやり直さないとという話があったが、どのような部分か?

A.アグレッシブに行く守備、自陣でコンパクトにする守備、いろいろとあると思うが、自陣での守備がうまくいっていないと思う。セットプレーも、セカンドボールも、インプレーもそう。チーム全体として連動してやっていくことを見直したい。


横浜F・マリノス:アンジェ ポステコグルー
選手たちとサポーターにとっては非常に嬉しい結果になったが、非常に難しい試合だった。ここ数試合と比べてなかなかコントロールができなかった。ただ、違ったことはチャンスで決めることができて、守備でもハードワークができたこと。ただ繰り返しにはなるが、難しい展開になってしまった。


選手コメント

[試合後]

【安西 幸輝】
優磨と左サイドを崩そうという話をしていたけど、足りない部分がたくさんあった。相手が全て上回っていたと思う。自分なりに100%を出したつもりだけど、キレやプレースピードをもっと上げないといけない。

【犬飼 智也】
立ち上がりが悪い試合が続いている中で、またやられてしまった。先制点の場面では、ボールへ行く選手がはっきりしていなかったことが問題だったと思う。ホームで勝てるように前を向かないといけない。

【内田 篤人】
先に取られたことが良くなかった。点を取れない時は守備をしっかりすることで、その中で決まることもある。2点を取られてからは後ろに下がらない気持ちを持って、健斗とナオにカバーするように話した。裏をやられる覚悟で攻めに行った。

【遠藤 康】
今は何を言っても言い訳にしかならない。一人ひとりが頑張ってやるしかない。前を向いて、監督、選手、スタッフ、サポーターを信じてやっていくしかない。


2018年4月28日土曜日

◆【山形 vs 栃木】 ウォーミングアップコラム:自らのコンディションと向き合い、チームに闘う姿勢をもたらす本田拓也(J's GOAL)





前回のホーム、第9節・京都戦の監督会見で、シーズン途中から戦列に復帰した加賀健一と本田拓也(写真)がチームにもたらしているものは何か?との質問に、木山隆之監督はこう答えている。

「なんだかんだ言っても闘わないと、サッカーは何をやったって勝てないぞということを体現していると思う。結局は局面で相手を上回らないと、何をやっても勝てないと思う。その二人が開幕からいなかったというのは、やっぱりそういうところが欠けていたのかなと思う」

加賀が先発で復帰したのは第6節・東京V戦。本田拓也もその試合でベンチ入りを果たし、89分にピッチに立っているが、当時のコンディションは万全ではなかった。先発復帰は第8節・愛媛戦。そこから3試合を消化している。

「コンディション的には結構いいですね。いつも残ってタカちゃんと一緒にいろいろトレーニングをしたり、付き合ってくれるので、タカちゃんに感謝してます」と石井孝典フィジカルコーチへの感謝を述べた。

以前から気になっていた箇所の手術に踏み切ったのは、昨シーズン終盤の11月初め。「右足関節骨棘障害、軟骨損傷」。全治は6〜8週。足首の状態と相談しながら、キャンプ期間中は十分なトレーニングが積めなかった。開幕後に長いキャンプを終え山形に戻ってからも、実戦ゲームができる体に戻るまでには時間がかかった。

「(コンディションが上がってくるまで)俺は結構時間がかかりますね。まだまだこれからだと思います。プラスアルファでやんないと追いつかない」

雪の影響で天然芝のピッチが使用できないため、チームがしばらく人工芝のピッチでトレーニングを続けていた影響もあった。

今シーズン、より攻撃的なチームへの進化をめざしていた山形だったが、球際や切り換えなど守備への意識が疎かになった面は否めない。それを取り戻すためにも、本田や加賀の復帰は頼もしく感じられる。ここからは連戦になる。コンディション面の心配は尽きないが、「ほんと若くないので、そのへんは気を遣いながら、でもやる時はしっかりやっていきたいと思います」

よく響く声は明るかった。

文:佐藤円(山形担当)


明治安田生命J2リーグ 第11節
4月28日(土)14:00KO NDスタ
モンテディオ山形 vs 栃木SC


【山形 vs 栃木】 ウォーミングアップコラム:自らのコンディションと向き合い、チームに闘う姿勢をもたらす本田拓也




◆鹿島、2期ぶり赤字 純損失1億3800万円(サンスポ)




 J1鹿島は27日、2017年度(17年2月1日~18年1月31日)の決算を発表し、純損失1億3800万円で2期ぶりの赤字となった。積極的な補強でチーム人件費が23億8200万円と前年度から約4億5000万円増えたが、リーグ2連覇を逃した影響などで営業収入が52億2800万円と約3億5000万円減った。


鹿島、2期ぶり赤字 純損失1億3800万円

◆【鹿島】四半世紀続くマリノスとの“伝統の一戦”へ ペドロ、安西が先発復帰か(報知)





 鹿島は27日、茨城・鹿嶋市内で横浜M戦(28日・日産スタジアム)に向けた調整を行った。

 横浜Mは今季からポゼッションを高め、ラインを高く設定する攻撃的サッカーを展開している。鹿島はスピードのあるFWペドロジュニオールの先発復帰が有力とみられ、チーム一の快足FW山口一真のベンチ入りも濃厚。山口は「(DFラインの)背後が空く。積極的に裏をついて、ループシュートなども狙っていきたい」と意気込んだ。

 また、セットプレーからリーグ戦2試合連続で得点を奪っている横浜M対策として、MF天野純と同じ左利きのキッカーで守備の対応を確認した。Jリーグ創設後、オリジナル10の中で唯一、途切れることなく続いている伝統の一戦。「The CLASSIC」と銘打たれ、伝統チーム同士の意地とプライドがぶつかり合う戦いになると同時に、下位からの浮上を目指す両チームにとって負けられない一戦となる。

 予想スタメンは以下の通り。

◆GK権純泰

◆DF内田篤人、植田直通、犬飼智也、安西幸輝

◆MF三竿健斗、レオシルバ、遠藤康、鈴木優磨

◆FWペドロジュニオール、金崎夢生



◆【横浜FMvs鹿島プレビュー】改革期の横浜FMはリーグ戦10試合中9試合で得点…鹿島は選手配置の修正でチャンスの質が向上(サッカーキング)




■横浜F・マリノス エースFWウーゴ・ヴィエイラは得点ランキング1位タイの7得点を記録



【プラス材料】
 リーグ戦開幕から10試合を終えて、無得点に終わったのは第2節の柏戦(0-2)のみ。その他の9試合では確実にゴールネットを揺らし、攻撃的サッカーを体現しつつある。

 そのけん引車となっているのが、ここまで得点ランキング1位タイの7得点を挙げているFWウーゴ・ヴィエイラだ。ペナルティエリア内で高い決定力を誇るポルトガル人ストライカーは、特にクロスからのシュートを得意としている。主にDF山中亮輔とホットラインを築き、山中→ヴィエイラのラインで、すでに3得点を記録している。

 チームとしても攻撃に枚数を割いており、チャンスの数も多い。その仕上げとしてゴールゲッターが決めるというパターンが確立されている。ゴールを計算できる点取り屋の存在は、間違いなくチームにとってのプラス材料だ。

【マイナス材料】
 現在、リーグ戦5試合勝利なしで、順位は15位と苦しい状況にある。さらに、最近4試合はいずれも複数失点を喫しており、ここまで17失点はリーグワースト2位と持ち前の堅守が影を潜めている。勝利した2試合はどちらも1-0の完封勝利だったという事実が、横浜FMというチームの傾向を示しているとも言えるだろう。

 着実に得点数を伸ばしているのはポジティブな材料。しかしながら、それ以上に失点が多くなれば、勝ち点3は遠のくばかりだ。DF中澤佑二やGK飯倉大樹を中心に粘り強いディフェンスでゴールを守りつつ得点を狙えるか。下位に低迷しているだけに自信を失いかねない状況で、1つの得失点にこだわる姿勢が求められる。

文:totoONE編集部

■鹿島アントラーズ リーグ前節の神戸戦はドロー決着となるも、内容面では一定の手応え



【プラス材料】
 ホームで行われたリーグ前節の神戸戦は、1-1のドローに終わった。勝ち点3獲得を目指していたチームにとっては納得できる結果ではなかったものの、内容面では一定の手応えを得られた。

 2トップの一角として起用されていたFW鈴木優磨のポジションをひとつ下げ、リンクマンとして躍動できるMF土居聖真をFW金崎夢生の近くに置くことで、チャンスの質を上げることに成功した。また、神戸戦で負傷から復帰したMFレオ・シルバも、状態が良いことを証明するプレーを披露。チームとして攻守にスイッチを入れる状態が整った。

 ここ最近、敵地での横浜FM戦は相性があまり良くない。順位も14位と下位に沈んでいるが、今まさに鹿島は本領を発揮する準備を整えている。

【マイナス材料】
 神戸戦では良い兆しを見せたが、不安はやはり決定力にある。チャンスを作るという点においてはこれまでよりも改善されてきたが、相手の倍となる10本のシュートのうち、ネットを揺らすことができたのは1本のみ。鹿島は、内容やチャンス、シュートの数で優位に立つよりも、90分間で相手より1点でも多く得点を取ることを命題とするクラブ。自陣ゴール前での守備も含めて、まだまだ鹿島らしいプレーを見せているとは言えない。

 ただ、配置変更などで停滞していたチームに光が差し込んだのは事実。この流れを強くするためにも、横浜FM戦では勝利が欲しいところ。14位からの逆襲へ、大きな意味を持つ試合になる。

文:totoONE編集部


【横浜FMvs鹿島プレビュー】改革期の横浜FMはリーグ戦10試合中9試合で得点…鹿島は選手配置の修正でチャンスの質が向上

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事