再び代表に招集される日は近そうだ
先日行われた韓国、モンゴルとの代表戦を終えた日本代表。多くの海外組が招集され、センターバックには守備の国イタリアで出場機会を掴んでいる吉田麻也と冨安健洋が選出されたが、そこに植田直通の名前は無かった。
鹿島アントラーズでキャリアをスタートさせた植田は2018年にベルギーのサークル・ブルージュに移籍。そこでの活躍が評価されて今冬から欧州5大リーグの一つであるフランス、リーグ・アンのニームに期限付きで加入することとなった。
ニームは現在、勝ち点29と降格圏内の18位に沈んでおり、第30節終了時で失点数は58とリーグワーストの数字となっている。この崩壊した守備を立て直すべく、クラブが獲得したのが植田だ。
そんな植田はここ4試合連続出場中であり、3月22日に行われたリール戦ではフル出場を果たし、首位を走るチームから勝ち点3を奪う大金星を挙げた勝利に貢献した。
その後も、敗戦となった直近のサンテティエンヌ戦でもスタメンとして出場し、攻守に渡り大きな貢献を見せた。右センターバックとして出場した植田は卓越した足元の技術を見せ、縦パスを何本も供給。相手のプレスも簡単に外すなど、自信の高さがうかがえた。
更にこの試合チームトップとなるキーパス2本を記録しており、組み立てを任されることの多い現代のセンターバックとしての仕事を完璧にこなしていた。守備でも空中戦の勝利回数が5回とこれまたチームトップの数字を叩き出しており、フランスでも十分通用していると言える。
しかし、この試合で植田は問題点も露呈してしまった。この日、2失点となったニーム。どちらのゴールもペナルティエリア外からの強烈なミドルシュートとなっており、相手を褒めるしかないゴールであるのは間違いないのだが、どちらのゴールもボールに寄せきれなかった植田の姿が見られる。不用意に間合いを詰める行為は抜かれる危険性があるが、このレベルになってくると決めてくるストライカーがいる。そうなれば、これは寄せきれない植田のミスと見られてしまう。
とはいえ、サンテティエンヌ戦での植田の出来はチームでのトップクラスであったのは間違いなく、今後も起用されることは間違いないだろう。次節は同じく下位に沈むブレストとの一戦となっており、確実に勝ち点が欲しい試合だ。今後も難しい試合が続くが、再び代表に呼ばれるために努力を続ける植田直通に注目したい。