日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年11月22日木曜日

◆天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 準々決勝(オフィシャル)



土居聖真 Shoma.Doi


2018年11月21日(水) 19:00キックオフ 山梨中銀スタジアム

【入場者数】6,243人 【天候】晴れのち曇り、弱風、 気温11.2度、 湿度59.0% 【ピッチ】前面良芝、乾燥

【主審】西村 雄一 【副審】村上 孝治 【副審】大塚 晴弘 【追加副審】木村 博之 【追加副審】山本 雄大 【第4の審判員】森川 浩次


マッチレビュー

天皇杯 準々決勝

鹿島、2年ぶりに天皇杯準決勝進出! 土居の決勝弾で甲府を撃破!

公式戦再開初戦で、鹿島が苦しみながらもベスト4への切符を掴んだ。天皇杯準々決勝、山梨中銀スタジアムに乗り込んでヴァンフォーレ甲府と対戦すると、5バックを敷いて守備を固める相手の攻略に苦戦し、前半をスコアレスで終える。後半も均衡を破れずにいたが、76分に土居が右足シュートを決め、これが決勝点に。1-0で勝利を収め、浦和の待つ準決勝へ駒を進めた。

アジアの頂に立ってから、早や10日が経った。テヘランでのACL決勝は今月10日、観衆10万の敵地アザディスタジアムで魂の戦いを演じてみせた選手たちは12日に鹿嶋へと帰還。MVPに輝いた鈴木は無念の負傷に見舞われ、初招集の日本代表への参加を辞退することとなってしまったものの、国際Aマッチウィークによる中断期間は貴重なトレーニングの時間でもある。2日間のオフを経て、チームは15日から練習を再開した。

来たるべきシーズン終盤へ。負傷からの復活を目指す内田、そして長期離脱の苦しみを乗り越えたレアンドロも全体練習に合流し、切磋琢磨はさらなる高水準へと導かれた。タイトル獲得によって誇りを纏った選手たちは同時に、次なる栄光への渇望を強く深く胸に宿している。17日にはキルギス代表との練習試合を実施。4000名ものサポーターが駆け付けた聖地で、若武者たちが己の存在をアピールしようとピッチを駆けた。未来を担うユースの面々も輝きを放ち、2-0で勝利。大岩監督は「自分たちが前向きに戦ったことが評価すべきポイント」と頷いた。しっかりと結果を残し、そして公式戦再開の週へと向かう。

日に日に寒さが厳しくなっていく11月4週目、月曜日のクラブハウス。グラウンドは熱を帯びていた。紅白戦で繰り返された激しいマッチアップが、チームを上昇気流へと乗せていく。10月31日のC大阪戦、今月6日の柏戦で躍動した若武者たちもまた、2つの勝利を刻んだ自信を解き放っていた。勝負の終盤戦、再び始まる連戦の日々をチーム一丸で突き進む――。試合前日にはセットプレーの確認を入念に行い、PK練習も実施。ノックアウトマッチへと抜かりない準備を施した指揮官は「『この一発勝負にしっかりと集中しよう』と選手たちに話をした」と語り、甲府へと向かった。



インターバルを経て迎える、敵地でのノックアウトマッチ。難しいシチュエーションでの一戦は、代表での活動に参加した三竿健斗とチョン スンヒョンを欠く戦いでもある。大岩監督はGKにクォン スンテを指名し、最終ラインには西、犬飼、昌子、安西を並べた。ミドルゾーンには小笠原と永木が君臨し、2列目には遠藤と安部。そして前線は土居と金森がコンビを組む。ベンチにはGKの曽ケ端、山本、町田、レオ シルバ、セルジーニョ、そして復活を遂げた内田とレアンドロが座る。



穏やかな青空に恵まれた山梨は、日没とともに厳しい冷え込みに見舞われた。水曜日のナイトゲームだが、アントラーズレッドの背番号12が続々と足を運んでいく。公式戦再開、そして次なる勝利を心待ちにするファミリーがスタンドを埋めていった。チームバスがスタジアムへ到着すると、ロッカールームへ向かう背中に大きなチームコールが注がれる。数十分後、ウォーミングアップへ姿を見せた選手たちに再び愛情と情熱が送り込まれた。帰還を遂げた内田、そしてレアンドロを呼ぶ声が小瀬の夜空に響き渡る。勝負のシーズン終盤、極めて大事な再開初戦――。総力戦で突き進む、ノックアウトマッチが始まる。

19時、戦いの火蓋が切って落とされた。ビクトリーホワイトに身を包んだ選手たちは、開始直後から守備偏重の戦い方を明確に打ち出してきた甲府に対して、突破口を見出そうと腐心した。2分、金森のドリブルから得たFKを永木が直接狙うと、距離のあるシュートはゴール方向へ。枠を捉えたが、相手GKに阻まれてしまった。直後の左CKから昌子が放ったヘディングシュートは枠の右へ。いきなり先制とはならなかったが、セットプレーから2つのチャンスを演出してみせた。





開始10分、鹿島がボールポゼッション率を高める展開が続いた。最終ラインでパスを回し、小笠原や永木が位置を下げてボールの経由点となる。全選手が自陣に戻って守備を固める甲府の攻略に苦戦しながらも、昌子が機を見た縦パスで風穴を開けるなど、チャンスの糸口を掴むべく、プレーを続けていった。「ボールを回せるからといって、“前に前に”と行ってしまうのはよくない」と永木が展望していた通りの展開で、焦れずに攻撃を仕掛ける集中力が問われる展開となった。

20分、そして25分を経過しても、鹿島は決定機を作ることができない。逆に、甲府のカウンターで押し込まれる場面が増え始めてしまった。それでも最終ラインの犬飼がエアバトルでピンチの芽を摘めば、昌子が安定感抜群の対人守備を連発。もどかしい時間が続く中、攻撃のタイミングを窺いながら時計の針を進めていった。









閉塞感が漂う小瀬の夜、一瞬の煌めきを放ったのは遠藤だった。35分、得意の左足を振り抜くと、強烈なミドルシュートが甲府を襲う。相手GKに阻まれてしまったものの、得点の可能性を感じさせる一撃だった。その後も金森と土居が起点を作るべく、両サイドに流れてボールを呼び込む。安西と安部も前へのベクトルを打ち出し続け、守備を固める相手を攻略しようとチャレンジを続けた。









スコアレスで前半は終了。選手たちが試合前に展望し、そして戦い終えた後にも口々に振り返ったように「難しい試合」になったことは間違いない。タイトル獲得後の初戦、敵地でのノックアウトマッチ。様々な要素が絡み合う中で、それでも勝利を掴まなければならない。アントラーズレッドへと攻める後半は、真価を問われる45分となった。





アグレッシブな姿勢を打ち出したい鹿島だったが、後半開始直後にチャンスを作ったのは甲府だった。47分、最終ラインの背後を取られてグラウンダーのクロスを入れられると、ゴール前に飛び込んだ選手に反応されたものの、西がカバーに戻ってクリア。肝を冷やしたプレーだったが、何とか事なきを得た。スコアレスのまま、時計の針は進んでいった。

後半最初の決定機は54分、遠藤がペナルティーエリア右角から左足を一閃。得意の位置から強烈な一撃を放ったが、枠を捉えたボールは相手GKに弾き出されてしまった。逆に57分、カウンターから背後を取られてシュートを打たれたものの、スンテが起死回生のセーブで阻止。一進一退の攻防が続き、試合は残り30分を切った。





60分経過後、鹿島は中盤でボールを失う場面が多くなってしまった。ショートカウンターでペナルティーエリア内への進出を許すプレーが続き、セットプレーでも先にボールを触られてゴールを脅かされてしまう。それでも最後の一線は割らせず、残りは20分となった。

大岩監督は70分、金森に代えてセルジーニョを投入。背番号18はその確かな技術と戦術眼で、パス交換の起点となって秩序をもたらした。少しずつではあるが、敵陣でボールを持つ時間が増えていく。そして76分、ついに歓喜の瞬間が訪れた。中盤右サイドで遠藤、セルジーニョ、遠藤とつないでプレスをかいくぐると、敵陣中央で前を向いた永木がドリブルで縦へと運ぶ。左前方で待っていたのは土居だった。ペナルティーエリア手前でパスを受けると、細かいタッチでコースを作り出し、右足を一閃。正確にコントロールされたシュートはクロスバーに当たり、そしてゴールネットを揺らした。1-0。背番号8の一撃で、鹿島が先制に成功した。









ついにリードを奪った鹿島は、得点の直後に投入されたレオが中盤に活動量を加え、プレスを仕掛けながら甲府の反撃を阻止。カウンターを受ける場面もあったが、スンテを中心とした守備陣がスコアを許すことはない。90分にはレアンドロが投入され、4月11日以来の公式戦復帰を果たす。頼もしきアタッカーの帰還を祝うべく、アディショナルタイム4分もリードを守り抜いてみせた。









1-0。苦しみ抜いた90分を経て、鹿島が2年ぶりとなるベスト4進出を果たしてみせた。準決勝は12月5日、浦和との激突。カシマスタジアムに難敵を迎え撃ち、ファイナルを懸けた大一番に臨むこととなる。そして次戦は3日後、J1第33節の仙台戦だ。敵地でのナイトゲームを終えたチームは鹿嶋へと帰還し、土曜日の14時キックオフの一戦へ準備を進めていく。







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【この試合のトピックス】
・2年ぶりに天皇杯ベスト4進出を果たした。
・甲府との公式戦は2016年5月29日のJ1 1st 第14節から5戦負けなしで、3連勝となった。
・土居が今大会3得点目を決めた。
・レアンドロが途中出場。4月11日のJ1第7節FC東京戦以来の公式戦復帰を果たした。
・内田がベンチ入り。10月10日のルヴァンカップ準決勝第1戦、横浜FM戦以来の試合メンバー入りを果たした。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・じれずにボールを動かし、サイドを効果的に使おう。
・ボールを奪われた後のリスク管理をしっかりすること。
・ファイナルサードに入ったらプレーのスピードを上げ、積極的にシュートを打とう!

ヴァンフォーレ甲府:上野 展裕
・全体がコンパクトに保てている。セカンドボールの奪い合いでも負けないように。
・守備は、ゴール前で相手のラストパスをしっかり予測すること。
・後半のゲームの入り方を気をつけること。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
なかなか難しい試合の入り方になった。(入り方については)意識をさせたし、選手もしっかりと意識をしてこの難しい試合に入ってくれたと思うが、甲府の組織立ったプレー、いいプレーに苦しめられて、なかなか我々のペースに持っていくことができなかった。それでも、非常に重要な一戦に勝つことができて嬉しく思う。

Q.難しさを感じた部分は?

A.見方によっていろいろあると思うが、我々からするとACLで優勝した後の試合なので、しっかりと頭を切り替えなければいけない。精神的な部分、メンタルの部分で非常に難しかった。甲府からすれば「我々を食ってやろう」という気持ちで向かってくるだろうし、メディアの方からの我々への注目度も高い。いろいろな方向からの難しさがある試合だった。自分たちのことに集中しよう、頭を切り替えようという話はしていたが、切り替えようとすればするほど、難しくなるのだと私自身も感じた。選手もそういう気持ちの中で、臨機応変にやりながら、うまくいかない中でも修正しながらやってくれた。非常に評価できると思う。

Q.アジア王者として難しい試合だったという中で、勝利を収めた率直な感想は?

A.非常に嬉しい。選手たちはパフォーマンスを上げていってくれるので信頼しているし、次のラウンドに進めるということで、非常に嬉しく思っている。

Q.鈴木選手が欠場した影響?次の試合は出場できるのか?

A.今日に限って言えば、影響は感じなかった。他の選手がいい準備をしていたと思う。ただ、得点を決めることに苦労すれば、そういう見方をされてしまうとも思っていた。シーズンを通して言っているが、総力戦で誰が出ても自分たちのサッカーをする、うまくいかなくても粘り強く自分たちのサッカーをすると言い続けてきた。今日もそれをやれたと思う。ケガはだいぶよくなっていると聞いている。強度も上がっているし、できるだけ早く戻ってきてくれれば、選手の一体感が大きくなると思うので期待したい。

ヴァンフォーレ甲府:上野 展裕
コンディションが整わない中で、選手たちはよくやってくれたと思う。一瞬のチャンスを見逃さないアントラーズに(甲府は負傷者が出て)1人少ない状況だった中でボールを外に出すことも可能だったが、そこを見逃さずに得点までつなげられてしまった。
選手たちは疲労が残る中、やるべきことを最後までやろうとしてくれて、やり続けてくれた。チャンスもあったが、決め切れなかった。課題として残ったが、選手たちを褒めたい。残念な結果になったが、よくやったと思う。


選手コメント

[試合後]

【土居 聖真】
前半は自分のところで収まりが悪くて、ボールを取った後のミスもチームとして多かった。前半の終わりはバタバタした時間もあったけど、ピンチもある中で無失点で試合を進められたのはよかった。0-1になっていたら、本当に難しい試合になったと思う。みんなでよく勝ち進んだと思う。得点が入っていなかったら、延長やPKまで覚悟していた。仕事ができてよかった。

【永木 亮太】
難しい試合だったけど、最終的に1-0で勝てたことはよかった。ACLで優勝した後の試合で本当に難しかった。みんなが集中してできた。相手のパワーも感じながらやっていたけど、無失点で抑えられて、最後に1点を取れて終わることができたのはよかったと思う。

【安部 裕葵】
相手は5バックだったし、ゆっくり攻めていても守備の枚数が揃っていることはわかっていた。一気にスイッチを入れるようなマークの剥がし方をしようとしていた。もっと質を上げていかないといけない。我慢強くやれていたことが勝ちにつながったと思う。

【犬飼 智也】
難しい試合になることは分かっていた。その中で勝ち切れたことはよかった。相手もよかったし、自分たちもしっかりと耐えながら戦えたと思う。ACL決勝の後の試合なので、難しさは覚悟していた。

【金森 健志】
前半のチャンスでしっかり決めないといけない。相手がかなり引いていたので、スペースがなくて苦労したけど、もっともっと工夫してやらなければいけなかった。相手が引くと予想はしていたけど、思っていた以上に難しい試合になった。そこを崩せるようにならないといけない。先制点を与えなくてよかった。

【レアンドロ】
シーズンの半分をケガで棒に振ってしまったけど、メディカルスタッフのおかげでやっとスタートラインに立てた。試合から遠ざかっているし、最初は不安もあった。でも1-0というスコアだったので、落ち着いてプレーすることができた。いい感じで試合に入ることができたと思う。

【昌子 源】
相手が引いている中、自分たちで難しい状況にしてしまった。この試合は本当に難しい。「この試合がこの先を左右する」と、剛さんも満男さんもヤスさんも話をしていた。チーム全員にそういう雰囲気があったから、入りはすごくよかったと思うけど、それでも難しい試合になった。

◆鹿島4強!“次なる敵”は過酷な日程…クラブW杯初戦まで25日間で最大6試合/天皇杯(サンスポ)



土居聖真 Shoma.Doi


 天皇杯全日本選手権準々決勝(21日、鹿島1-0甲府、中銀ス)準々決勝の残り1試合が行われ、J1の鹿島がJ2甲府を1-0で下し、2大会ぶりの4強入りを決めた。0-0の後半31分にFW土居聖真(26)が決勝点を奪った。12月12~22日のクラブW杯に出場する鹿島がベスト4入りしたため、浦和-鹿島、仙台-山形の準決勝は12月5日、決勝は同9日に前倒しして開催される。

 晩秋の冷え込みが厳しい甲府の夜。0-0で迎えた後半31分。FW土居が右足で巻くようなシュートで、ゴール右上に突き刺すと、スタジアムの熱が一気に高まった。

 「ボールを置く位置と蹴るタイミング、そしてコース。すべてが理想的だった。一瞬の隙を突くのはうちの伝統」

 相手に負傷者が出て、数的優位になったわずかな時間帯。ドリブル突破したMF永木からのパスを冷静に決めた。優勝すれば、来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得できる天皇杯。10日にACLを初制覇した鹿島にとって、来季の連覇を狙うためにも譲れなかった。

 もっとも、「アジア王者」の看板を背負って臨んだ最初の試合で選手たちの動きは硬かった。甲府のパスサッカーに対して後手に回り、どちらが格上か分からないような展開が続いた。「メンタル的にも難しい試合だった」と大岩監督。最後は土居の得点で何とか面目を保ち、安堵の表情を浮かべた。

 鹿島のベスト4入りで天皇杯準決勝以降が前倒しになり、この日からクラブW杯初戦のグアダラハラ(北中米カリブ海王者、メキシコ)戦まで25日間で最大6試合を戦うことになった。クラブW杯が行われるアラブ首長国連邦までの長距離移動もあり、過酷な日程となるが、土居は自らを奮い立たせた。

 「ここまできたら優勝したい」

 次はライバル関係にある浦和との準決勝。常勝軍団のイケメンFWは、その視線を主要タイトル21冠目に向けた。(一色伸裕)




◆鹿島4強!“次なる敵”は過酷な日程…クラブW杯初戦まで25日間で最大6試合/天皇杯(サンスポ)





◆「アジア王者」鹿島勝って当たり前の重圧はねのけた(ニッカン)



土居聖真 Shoma.Doi


<天皇杯:鹿島1-0甲府>◇準々決勝◇21日◇中銀スタ

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でクラブ悲願の初優勝を果たしてから、初めての試合だった。鹿島アントラーズにとっては、限りなく難しい試合だった。

「アジア王者」という肩書がついた。鹿島のサポーターにですら「アジア一だぞ」と言われる。周囲に見られる目が変わった。まして、相手はカテゴリーが1つ下のJ2ヴァンフォーレ甲府。「勝って当たり前」と思われてしまう。

しかし、その甲府は既にリーグ戦を終えており、失うモノが何もない。清水エスパルス、セレッソ大阪に続いて「J1を食ってやる」と、目の色を変えてやってくるのは当たり前だった。

そうした「難しさ」をどうこらえるか。「縦パスが多く、サイドチェンジが少なかった。自分たちで難しくしてしまった」とDF昌子源は言う。大岩剛監督は「自分たちのことに集中しよう、頭を切り替えようと話はしたが、意識すればするほど、切り替えようとすればするほど難しくなってしまうと私自身、感じました。ただ、選手たちは臨機応変に、うまくいかないながらも修正しながらやってくれた」。苦労し、手を焼きながらも、選手は焦らず、互いのミスを補い合い、甲府に受けては立たなかった。最後の一線を越えさせなかった。そうして後半31分のMF土居聖真の決勝点が生まれた。鹿島の勝負強さが、際立った試合と言ってもおかしくはなかった。

終了間際には両膝を手術したMFレアンドロが約7カ月半ぶりに復帰した。肉離れで離脱していたDF内田篤人もベンチ入りを果たした。今後もまだ、過密日程は続く。次のリーグ仙台戦は中2日で迎える。ただ「こういう接戦をモノにできたのは、次につながる」と、昌子はうなずいた。







◆「アジア王者」鹿島勝って当たり前の重圧はねのけた(ニッカン)





◆柴崎岳が語る森保ジャパンのボランチ像「攻撃タイプと後ろに重きを置くタイプを組み合わせてるのかな」(GOAL)



柴崎岳 Gaku.Shibasaki

日本代表MF柴崎岳が、キルギス戦(4-0)後に中盤の底でコンビを組む選手たちに言及。森保ジャパンでのボランチ像を語った。

キルギス戦ではリードしている状況でピッチに入った柴崎だが、チームのテンポを落とさずにプレーすることを意識していたという。

「追加点をしっかり取りにいきたいと思っていましたし、試合の展開自体も後半に入ってスローダウンするのではなくて、チームとして上げていかないといけない部分があった。僕が入ってからはそういうことを意識して、なるべくテンポよくプレーしながら、あとは周りの前線の選手が(交代で)入ってきて、リズムが変わってきた部分もあるので、中だるみせずに、自分たちの求めるインテンシティ、求める形を主体的に表現していけたと思います」

今回の招集では、遠藤航や守田英正らと中盤底でコンビを組んだ柴崎。キルギス戦でともにプレーした守田の印象を語りつつ、森保ジャパンでのボランチ像を語った。

「守田のことは正直、入ってきたばかりで、一緒にプレーするのが初めてなのでお互い知らないといけない部分は多いですけど、なんとなく川崎フロンターレでやっている選手というイメージはつかめているので、彼のポジションを見ながら、そして彼も僕のポジションを見ながらバランスを取ってくれていたと思います。誰と組んでも、それが三竿(健斗)だろうと、航だろうと、良いバランスを増やしていくことが大事かなと思います」

「誰と組んでもバランスはボランチのところで保たないといけないし、それは当然意識していますけど、タイプ的にはどちらかという後ろに重きを置くタイプと、攻撃にいけるタイプを森保さんは組み合わせて使っているのかなと思う。そういった意味では、低い位置で組み立てるタイプとか、バランスを取ってくれるタイプというのは、僕としてはどのタイプでもやりやすいです。その分、僕がある程度前のポジションを取りながら、前線の4枚と絡んでいく形を作れるかなと思っています」

「森保監督の求めるサッカーの中でのボランチというポジションの意義、意味をしっかり理解しながらやっていきたいし、それが表現できなければメンバーに入れないだけ。僕個人の特徴とか、良い部分を表現しつつ、チーム戦術をしっかり理解しながら表現することが大事かなと個人的に思っています」

「(キルギス戦で)前半を見ていて、ボランチ2人が引きすぎても良くないなと思っていたので、しっかりとはっきりとしたポジションを。一人が下がったら、もうひとりは前目にポジションを取るというのを、このチームになってから僕のやることなのかなと思っているので、そこは続けてやっていきたいです」

森保ジャパン発足から約3カ月が経過したが、柴崎はチームが順調な仕上がりを感じているようだ。

「順調にはきているかなと思います。ゴールはまだまだ先なので。とはいえまだ3カ月で、多くのことはやれていないと思う。監督自身も見定めているところはあると思うので、チームの成熟度という意味ではアジアカップを通して、試合の中で成長していく必要があると思うし、ワールドカップ予選まで時間はありますし、1試合1試合の中で選手、チームが成長していかないといけない。そういった意味では、段階的に、この3カ月は良い状態できているのかなと思います」




◆柴崎岳が語る森保ジャパンのボランチ像「攻撃タイプと後ろに重きを置くタイプを組み合わせてるのかな」(GOAL)


◆天皇杯準決勝&決勝の日程が変更…鹿島のクラブW杯出場により(ゲキサカ)






 天皇杯準々決勝が21日に行われ、鹿島アントラーズが敵地でヴァンフォーレ甲府に1-0で勝利し、2年ぶりのベスト4進出を果たした。この結果を受け、天皇杯準決勝および決勝の日程を変更することが決定。準決勝は12月5日、決勝が同9日に前倒しとなる。

 当初は天皇杯準決勝が12月16日、決勝が同24日の開催予定だったが、鹿島がAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制してクラブワールドカップへの出場権を獲得。同大会は12月12日から同22日にかけて行われるため、鹿島がACL優勝と天皇杯準決勝進出を決めた場合、日程を上記のように変更することが日本サッカー協会(JFA)から発表されていた。

 12月5日の準決勝では、19時から県立カシマサッカースタジアムで浦和レッズと鹿島、同じく19時からユアテックスタジアム仙台でベガルタ仙台とモンテディオ山形が対戦。決勝は同9日に埼玉スタジアムで開催される。

以下、試合日程

【準決勝】
12月5日(水)
浦和 19:00 鹿島 [カシマ]
仙台 19:00 山形 [ユアスタ]

【決勝】
12月9日(日)
未定 18:00 未定 [埼玉]




◆天皇杯準決勝&決勝の日程が変更…鹿島のクラブW杯出場により(ゲキサカ)





◆鹿島 21冠目にあと2勝 V弾土居「ここまで来たら優勝したい」(スポニチ)



土居聖真 Shoma.Doi


第98回天皇杯全日本サッカー選手権大会準々決勝   鹿島1―0甲府 ( 2018年11月21日    中銀スタ )


 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で初優勝を果たした鹿島が、2大会ぶりの優勝が懸かる天皇杯の4強入りを決めた。準々決勝でJ2甲府と対戦し、苦しんだ末に1―0で勝利を収めた。準決勝では浦和と対戦する。

 後半31分、永木からのパスを受けて決勝ゴールを決めた土居は「シュートを打つって決めていた。力まずにいいコースに飛んでくれたので良かった」とペナルティーエリア左に走りこんで右足を振り抜き、ゴール右上に突き刺したゴールを回想。

 「天皇杯は難しい大会。ACLで優勝した後というのもある。色々なプレッシャーもあったと思うが、何とかチーム全員で勝ち切れたっていうのは、また次も試合ができるっていうのは、幸せなことかなと思います」と安どの表情を浮かべた。

 鹿島が出場するクラブワールドカップ(W杯)と日程が重なるため、天皇杯準決勝と決勝の開催日が変更されることも決定。当初は準決勝が12月16日、決勝が12月24日に予定されていたが、準決勝が12月5日、決勝が12月9日にそれぞれ変更となる。

 前回天皇杯を制した2年前はクラブW杯で準優勝した後に天皇杯優勝となったが、今回は順番が入れ替わり、天皇杯を終えた後の12月15日に行われるクラブW杯初戦で北中米カリブ海代表のグアダラハラ(メキシコ)と対戦する。「試合を重ねるにつれて一体感はすごい感じる。これを継続してやれればなと思います」と土居。「ここまで来たら本当に優勝したいと思っている。また、皆の力でタイトル取りたいなと思います」とACLに続いて21冠目となる天皇杯のタイトルに意欲を見せていた。




◆鹿島 21冠目にあと2勝 V弾土居「ここまで来たら優勝したい」(スポニチ)





◆鹿島土居V弾で4強、先発6人替えも勝負強さ際立つ(ニッカン)



安部裕葵 Hiroki.Abe


<天皇杯:鹿島1-0甲府>◇準々決勝◇21日◇中銀スタ

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を制した鹿島アントラーズが、J2のヴァンフォーレ甲府に1-0で競り勝ち、2年ぶりの準決勝進出を決めた。甲府は、クラブ初の4強入りはならなかった。

ACL優勝を決めた10日の決勝第2戦以来の試合となった鹿島は、代表活動でMF三竿健斗やDFスンヒョンが不在。FW鈴木優磨もけがで離脱している中、先発を6人入れ替えた。さらに、10月10日のルヴァン杯横浜F・マリノス戦で右太もも裏の肉離れを起こしたDF内田篤人と、両膝を手術して4月から戦列を離れていたMFレアンドロがベンチ入り。新たな“刺激”を送って試合に臨んだ。

試合は鹿島が試合を優位に進めるも、既にリーグ戦を9位で終えて、失うモノがない甲府が懸命に体を張る。カウンター攻撃で鹿島ゴールを脅かす場面もあった。シュート数は甲府が上回った。

それでも、最後はアジア王者の意地が上回った。後半31分、MF永木亮太がボールを持ち運び、パスを受けたMF土居聖真が中へ切り返して右足でシュート。これがクロスバーをたたいて、待望の先制点が生まれた。

後半45分にはMF遠藤康に代わって、レアンドロが約7カ月半ぶりにピッチを踏んだ。大勝ではなく、甲府の戦う気持ちも強かったものの、最後を許さない鹿島の勝負強さが際立った。




◆鹿島土居V弾で4強、先発6人替えも勝負強さ際立つ(ニッカン)


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