日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年5月6日水曜日

◆一部ファンが居座り罵声…GL敗退の鹿島セレーゾ監督「謝罪したい」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?162379-162379-fl

[5.5 ACLグループリーグ第6節 鹿島2-3FCソウル カシマ]

 サポーターの怒りが爆発した。開幕3連敗という最悪のスタートから2連勝で踏みとどまり、最終節まで突破の可能性を残した鹿島アントラーズ。勝てば決勝トーナメント進出が決まる最終戦だったが、ホームでFCソウルに2-3で競り負け、出場5大会連続となるグループリーグ突破はならなかった。

 試合後、ゴール裏のサポーター席に向かう鹿島の選手たちには大きなブーイングが飛んだ。一部のサポーターはスタジアム外に居座り、ミックスゾーンを通る選手たちに罵声を浴びせた。

 ホームでは公式戦3連敗。リーグ戦、ACLを含めた今季のホームゲーム8試合の戦績は2勝1分5敗となった。J1第1ステージも10位と低迷する中、ACLもグループリーグ敗退。サポーターのフラストレーションも頂点に達したか、「根性、見せてくれよ!」「ホームでこんなに負けていいのかよ!」「セレーゾ出てこいよ!」などと罵声が飛んだ。

 一様に悲痛な表情を浮かべる選手たちも足早にミックスゾーンを通り抜けた。DF昌子源は報道陣の呼びかけに応じず、DF西大伍は「惜しかったじゃダメだから。すごく残念です」と声を落とした。

 試合後に行われた記者会見でトニーニョ・セレーゾ監督は「サポーターに謝罪したい。こんな結果になって申し訳ない」とコメント。沈痛な面持ちで謝罪した。

(取材・文 西山紘平)

◆復帰の興梠が先制弾…浦和が今大会初勝利でJ1首位の意地を見せる(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/acl/20150505/309530.html


先制点を決めた興梠 [写真]=Getty Images


 AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ最終節が5日に行われ、ブリスベン・ロアーと浦和レッズが対戦した。

 前節、ホームで水原三星に逆転負けを喫しグループステージ敗退が決まった浦和。今節は消化試合となるため一部の主力を温存する形となったが、国内で首位を走るチームの意地を見せたいところだ。なお、日本代表FW興梠慎三が3月の負傷から復帰後初の先発出場を果たしている。

 試合が動いたのは24分、浦和が左サイドでボールを奪うと、鈴木啓太がそのままドリブルで持ち上がり、ペナルティエリア左手前の興梠にパス。興梠は落ち着いてゴール右下に流し込み、浦和が先制に成功した。

 突破の可能性を残すブリスベン・ロアーも反撃に出る。32分、アンドリヤ・カルジェロヴィッチのシュートは浦和DFがブロックしたが、これで右CKを獲得する。キッカーのトーマス・ブロイヒがクロスを上げると、最後はゴール手前からルーク・ブラッタンがミドルシュート。しかし、ゴールとはならなかった。このまま浦和が1点をリードして前半を折り返す。

 後半の立ち上がり、膠着していた試合のスコアが動く。57分、先制点を決めた興梠を下げて武藤雄樹を投入する。すると直後のプレーで高木俊幸のロングボールに抜けだした武藤が左足シュートをゴール右に突き刺し、浦和が追加点を奪った。武藤は出場から最初のタッチで得点を挙げた。

 その後両チームともにゴールに迫るシーンが増える。70分、ブリスベン・ロアーは右サイドからパスを繋ぐと、ペナルティエリア右でラストパスを受けたカルジェロヴィッチが右足シュートを決め、1点差に迫る。

 90分には浦和に決定機。ペナルティエリア内の高木と武藤が立て続けにシュートをはなったが、GKジェイミー・ヤングの好セーブに阻まれる。

 このまま試合は終了し、2-1で浦和が逃げ切り今大会初勝利を挙げた。

 決勝トーナメント1回戦は第1戦が19日と20日に行なわれ、第2戦が26日と27日に行なわれる。グループG首位の北京国安はグループEの2位チームと、グループGの2位水原三星はグループE首位の柏レイソルと対戦する。

【スコア】
ブリスベン・ロアー 1-2 浦和レッズ

【得点者】
0-1 24分 興梠慎三(浦和レッズ)
0-2 57分 武藤雄樹(浦和レッズ)
1-2 70分 アンドリヤ・カルジェロヴィッチ(ブリスベン・ロアー)

◆大迫にチャンス到来か…ケルンのFWウジャーがブレーメンへ移籍(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20150505/309701.html


ブレーメン移籍が決まったウジャー(左) [写真]=DFL via Getty Images


 日本代表FW大迫勇也とMF長澤和輝が所属するケルンは5日、ナイジェリア代表FWアンソニー・ウジャーがブレーメンに移籍することをクラブ公式HP上で発表した。ブレーメンとの契約は、2019年6月末までの4年間となる。

 今シーズン、チーム最多となる10ゴールを挙げているウジャーは、2012年夏にレンタル移籍でマインツから加入し、その翌年に完全移籍。ケルンでは2部も含め、リーグ戦92試合に出場し、通算34得点を記録している。

 ケルンは、今冬にレンタル移籍で獲得したブラジル人FWデイヴェルソンの買い取りオプションを行使しない方針であることが明らかになっている他、トーマス・ブレーカーが契約満了、U-21ノルウェー代表のボルド・フィーネはレンタルでの移籍が濃厚となっており、4人のFWが今シーズン終了後に退団する見込みだ。

 残るFWが大迫と長期離脱中のパトリック・ヘルメスのみとなることから、ドイツ誌『キッカー』は、ケルンがレンヌでプレーする25歳のオーストリア代表FWフィリップ・ホジナーをリストアップ中と伝えている。

 一方、ブレーメンはウジャー獲得によって、ブンデスリーガ2部のライプツィヒへ驚きの移籍となった、U-20ドイツ代表ダヴィー・ゼルケの後継を取りあえず確保の運びとなった。

 また同クラブは、バイエルンとの契約が今シーズン限りとなっているクラウディオ・ピサロの2回目(厳密には3回目)の復帰を画策しているとみられる。しかし『キッカー』誌によると、ブレーメンは同選手を狙うアジアやカタールの資金力が豊富なクラブとの競争に勝算が見込めないことから、オファーは出していないとしている。

◆J3第10節J-22選抜メンバー発表…鹿島MF大橋、磐田MF上原ら初招集(ゲキサカ)



 6日に行われるJ3第10節で、AC長野パルセイロと対戦するJリーグU-22選抜のメンバーが発表になった。DF北谷史孝(横浜FM)が今季初招集。DF高山和真(大宮)、MF大橋尚志(鹿島)、MF上原力也(磐田)のルーキー3人も初招集されている。

 会場は南長野運動公園総合球技場。キックオフは18時にされる。

▽GK
1 牲川歩見(磐田) 5
16 吉丸絢梓(神戸) 7

▽DF
2 進藤亮佑(札幌) 4
15 高橋壮也(広島) 4
3 北谷史孝(横浜FM) 1
5 高山和真(大宮) 1

▽MF
10 大橋尚志(鹿島) 1
7 平岡翼(FC東京) 6
13 中島賢星(横浜FM) 5
4 汰木康也(山形) 4
6 宮本航汰(清水) 4
12 上原力也(磐田) 1
14 和田達也(松本) 4

▽FW
11 鈴木優磨(鹿島) 2
9 岩元颯オリビエ(磐田) 6
8 金子翔太(清水) 6
※メンバーは変更になる可能性があります
※所属クラブの横の数字は招集回数

◆浦和-鹿島は23日に開催へ ともにACL決勝T進出逃したため(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20150505/jle15050522520008-n1.html

 Jリーグは5日、J1第1ステージ第13節の浦和-鹿島を5月23日に開催すると発表した。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場していた浦和、鹿島がともに決勝トーナメント進出を逃したため。(共同)

◆AFCチャンピオンズリーグ2015 グループステージ 第6節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51528

AFCチャンピオンズリーグ2015 グループステージ 第6節 vsFCソウル

ホームで3失点。鹿島、ACLグループステージ敗退。



アジアでの冒険が終わった。AFCチャンピオンズリーグ グループステージ第6節、FCソウル戦。勝たなければいけない試合で、鹿島はホームで3ゴールを奪われ、2-3で敗れた。



開幕3連敗を喫した鹿島は、起死回生の2連勝でグループHの3位に浮上。グループステージ最終戦、勝てば自力での決勝トーナメント進出が決まり、それ以外の結果なら、敗退となる大一番を迎えた。勝つしかない一戦に向けて、トニーニョ セレーゾ監督は3日前のJ1 1st 第9節の甲府戦で先発6選手を入れ替えたが、結果は0-1での敗戦。良い流れでFCソウル戦を迎えることはできなかったが、メンタル面、フィジカル面ともに切り替えを図り、最善の準備を積んできた。



甲府戦からの中2日、両日とも非公開でのトレーニングを積んだ選手たち。前日には、柴崎が「熱が入っていた」と振り返る、1時間強のミーティングも敢行した。トニーニョ セレーゾ監督は、今季初先発となる赤崎を1トップに抜擢し、2列目にカイオと土居、そして遠藤を並べた。ボランチには柴崎と小笠原、最終ラインは西と昌子、ファン ソッコと山本の4人。そしてゴールマウスには、曽ヶ端が立ちはだかる。



生き残りを懸けた決戦に、サポーターも並々ならぬ意気込みを示した。サポーターズシートの1階席を埋め尽くし、今季最多となる19,233名の動員を記録。試合前からチャントが鳴り響き、スタジアム全体でタオルマフラーが舞った。ボルテージが最高潮に高まる中、20時にキックオフの笛を聞いた。



歓喜はいきなり訪れた。8分、左サイドからのパスを土居が受けると、ペナルティーエリア手前へと縦パスを送る。反応したのは赤崎だった。相手DFの間でボールを受けて素早く前を向くと、次の刹那、右足を一閃。強烈なシュートをゴール左隅へ突き刺した。セレーゾ監督の起用に応える背番号18の一撃で、鹿島が待望の先制点を挙げた。



立ち上がりはFCソウルが攻勢をかけていたが、集中力を保って応戦していた鹿島が、ファーストシュートで先制した。スタジアムの熱気はさらに増し、選手たちは勢いに乗って畳みかける。17分には、右サイドをオーバーラップした西が低くて速いアーリークロスを蹴り込むと、ニアサイドに赤崎が飛び込んだが、寸前のところでDFにクリアされてしまった。





その後は、1点を追うFCソウルにボールをキープされる時間が長くなったが、昌子やファン ソッコが的確な読みでカバーリングを繰り返し、決定機を作らせない。鹿島はカウンターからゴール前へ迫り、28分にはペナルティーエリア右手前でFKを獲得。遠藤が得意の左足で直接狙ったが、シュートは惜しくも右ポストを直撃した。こぼれ球に反応したカイオのシュートも、GKに阻まれてしまった。

決定機を逃した鹿島は、一瞬の隙から同点に追いつかれてしまう。36分、左CKからゴール前でマークを外され、イ ウンヒにヘディングシュートを決められた。警戒していたセットプレーから痛恨の失点を喫し、1-1でハーフタイムを迎えた。



次の1点を奪い、優位に立って試合を運びたい後半だが、鹿島は立ち上がりに逆転ゴールを奪われる。51分、左サイドのショートコーナーからクロスを上げられると、ファーサイドのオスマール バルバに決められてしまった。またもセットプレーからゴールネットを揺らされ、鹿島は1点を追うこととなった。



セレーゾ監督は68分に高崎、71分に本山をピッチに送り出し、攻撃陣の活性化を図ってゴールを目指す。本山はファーストプレーで右サイド深くからクロスを上げ、山本のヘディングシュートに結び付けてゴールへの予感を感じさせた。



ゴール裏から「奇跡を起こせ!」と、悲痛な叫びが飛ぶ中、切望された同点弾は79分に生まれた。ペナルティーエリア左角で遠藤が粘り、左前方の山本へパス。山本の折り返しからゴール前で混戦となり、高崎が競ったこぼれ球に柴崎が反応すると、巧みなトラップから右足シュートをゴールへと届けた。



グループステージ突破まで、あと1点。鹿島は残り時間、3点目を目指して必死に攻撃を仕掛けた。スペースが空き、FCソウルのカウンターを受ける場面も多かったが、曽ヶ端の好セーブもあって、2-2のまま、4分と表示された後半アディショナルタイムに突入した。





最後に雄叫びを上げたのは、FCソウルだった。アディショナルタイム1分、ゴール前で波状攻撃を仕掛けられると、最後はこぼれ球を拾われ、マウリシオ モリーナにシュートを決められた。2-3でタイムアップ。鹿島は、アジアの舞台に生き残ることはできなかった。4年ぶりに出場したAFCチャンピオンズリーグは、グループH最下位での敗退という、屈辱の結果に終わった。



今季、残されたタイトルは国内3大会となる。次戦は5日後、J1 1st 第11節のFC東京戦だ。鹿島のユニフォームを纏う誇りと責任を示さなければならない。



【この試合のトピックス】
・赤崎が今季初先発で、ACL初ゴールを決めた。
・柴崎が今大会2ゴール目を決めた。
・西、昌子、ファン ソッコ、小笠原、土居、遠藤が2試合ぶりに先発出場した。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ

FCソウル:チェ ヨンス

[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・全体的に、選手の意欲や勝ちたいという気持ち、何かを成し遂げたいという意欲に関しては、出せていたと思う。ボールポゼッションも悪くなかったし、前半にゴールを決めることができた。だが、もう少しサイドチェンジを多くして、そこからの崩しができたのではないかと思う。また、残り3分の1のエリア、深さを作って相手の最終ラインを押し下げたところで、もう少し落ち着いて、クロスの選択ができれば良かった。逆サイドに入ってくる選手だったり、ペナルティーエリアの角の付近で、シュートばかりではなくて、もう少し落ち着いて周囲を見ることができれば、違う展開を作り出せる。それなのに、焦ってしまった。選手たちには伝えたが、90分全体で試合を捉えなければいけない中で、マネージメントしなければいけない。心理的な部分で、焦って自滅するということはあってはならない。そういう話をした。ある程度は落ち着いてできていた部分もあった。

・相手の特長を考えれば、セットプレーが1つの重要なポイントになる。セットプレーというものは、相手との接触をしなければいけない。そこを嫌がったのか、怖がったのかはわからないが、ACLだけでなくJリーグにおいても、そうした失点を喫し続けている。ご存じの通り、このような日程なので、なかなか細かい部分で、完璧に意識付けできるかというと、できないところもある。そういったところで、前日も前々日もセットプレーの練習をしたにも関わらず、失点をしたのは非常に残念。この試合で相手が明確に守備を崩してチャンスを作ったかといえば、そういう場面はほとんどなかった。他の試合でも、セットプレーでやられて、負けてしまっている。今の我々が抱えている、一番の課題だ。いろいろと抱えている課題の中で、明白に分析をすると、今できる修正はそこになるので、改善しなければいけない。他にも修正点は多々あるが、目に見える部分、数字にも表れている部分がそこだ。ただ、パスワークをするという狙いがある中で、やろうとした姿勢については、選手たちを称えたい。意欲に関しては良かった。ただ、ずっと指摘されているセットプレーの守備は改善しないといけない。

・サッカーのルール内で、FCソウルの選手たちは球際のところでギリギリの戦いをしていた。ハーフタイムには、「球際のところで、もっと戦ってほしい」と伝えた。自分の命を懸けるくらいの気持ちで、相手は戦っていた。後半に関しては改善が見られたので良かったと思う。ただ、非常に残念に思うのは、セットプレーだ。

・日本は世界とはかけ離れた文化や習慣があって、道徳が守られている国だ。世界中を見ても、このような素晴らしい国はない。他の国は、貧富の差があって、1日を生き延びるために自分で頭を働かせて生きていかなければいけない。水やお金が食べ物がない中で、誰かがくれるわけでもないので、仕事をするのか、どうするのかを自分で考えなければならない。そういうことが、生活の中にある。選手に関して言うと、若い時から競争の世界で、同じ町のチームには負けないという圧力の中で育てられている。競争とはどのような意味があるのか、勝つか負けるかではどんな重みや責任があるのか、ということは、小さい頃から理解している人と、プロになってから知る人では、8年、10年の差がある。その差は非常に大きい。争いをしない文化、話し合いで物事を解決する、素晴らしい日本の文化があって、強者が勝つ、弱者が負けるということでなく、譲歩しながら話し合いで解決する。そういうこともあって、ケンカをしないという部分があるので、接触を嫌がる。また、身体だけは多少はぶつかっているが、日本人選手の大半はヘディングが大嫌いだろう。いろいろな部分で、ビデオを見せて、「このようにやるんだ」と見せても、急激に、すぐに習得できるかといえば、それはできない。Jリーグにおいても、身体をうまく使って相手とボールの間に自分の身体を入れて、相手をブロックしてキープする選手は少ない。それができるだけで、Jリーグにおいては目立った存在になる。いろいろと説明しているが、積み重ねていくしかないし、意識していくしかない。

・ずる賢さに関しては、日本においてはマリーシアという言葉を報道関係の皆さんもご存知だが、冒頭に言ったように、生活の中でやってきた人とそうでない人の差は歴然となる。お互いの裏を取る、騙し合いをしながら、フェイントを仕掛ける。スピードの緩急の部分、ボールの置き方1つでも、いろいろな部分がある。急にできるかといえば、それはなかなか難しい。ある程度、国際経験を積んでいる選手であれば、また、自分で習得したい者がいれば、映像を見て、練習の中で少しずつできるようになっていく。今日はFCソウルの4番の選手が3バックの左にいたが、彼は接触を多少嫌がる部分があるので、そこでボールを受けてチャンスを作ろうという話をしていて、前半はある程度できていたが、後半は目的意識が薄くなってしまった。また、セットプレーでは彼が必ず上がってくる。その選手が助走をしてジャンプをしたら、2m近い打点になる。そこで、ボールに対して正面を向いて走っている人と、横向きに走るDFの選手とが競った時、いくらDFにジャンプ力があったとしても、相手の打点にはたどり着かない。いかに相手を走らせずに、競る時に身体をぶつけて、少しでも邪魔ができるかという駆け引きになる。彼は必ずファーサイドに行くという話をしていたが、映像を見ると、非常に悔しいが、昌子選手は吹き飛ばされて、ゴールの中に入っていた。それだけのパワーを加えてプレーしているのであって、身長を見て臆病になるのではなく、身長差を埋める駆け引きを覚えなければいけない。身長が低いなりの術がある。彼らは今、一生懸命、何かを身につけようとしている若い選手だ。プロの世界は結果が全てなので、1日でも早く習得できるように映像を見せたいし、指導していきたい。いろいろな課題があるので、どのようにしていくか、実戦でもやっていきたい。練習をするしかない。意欲ややる気、諦めない姿勢もあったが、繰り返しになるが、セットプレーからやられてしまった。

・日本代表のハリルホジッチ監督が、率直な感想を述べていた。日本の選手はコンタクトを嫌がる、と。それはずっと前からわかっていたことで、勇気を持って言ったということ。数年前からわかっている事実だ。18歳の高校生、22歳の大学生は、大半はヘディングの技術を身につけていない。空中戦の技術を全く持っていない。自分の友人で、欧州や南米で監督をしている者と意見交換をするが、最終ライン、センターバックやサイドバックの選手は、最低でも183cm以上、それが鉄則で、クラブとして考えなければいけない。どの監督と話をしても、その意見に到達している。いつかは頑張って、日本のサッカーもそこまでたどり着く。みんなで頑張ってやっていきたい。

・サポーターに謝罪したい。このような結果になって、本当に申し訳ない。サポーターの声援に感動したし、この結果を非常に残念に思う。チームやクラブだけが敗戦をしたのではない。監督が負けたのだ。ただ、内容的には良いサッカーができていた。

・まずは相手を分析したところで、ボールサイドにコンパクトになるので、絶対的に、サイドチェンジをしなければいけなかった。持っている武器の1つなのでやらなければいけなかったが、それをやっていなかった。その中でも、ボールを持った選手がどの位置にボールを止めるのか、視野の広さや判断力の話にもなるが、サイドチェンジをしなかったということが致命的になった。今日の試合は他の試合と比べれば、それほどチャンスは多くなかったが、サッカーは単純なもので、右から始まったものは左で終わる。左から始まったものは右で終わる。シンプルなものであって、難しく考えると、難しく終わってしまう。サイドチェンジをしなかったことが、最大の過ちだった。判断の部分の過ちとして、残念な部分だった。
・敬意を表したうえで発言をするが、3点目を取られる前まで、相手を押し込んでいた。自分たちのミスから失点をしている。特別に何かをやられたという感覚はない。たぶん、選手たちもそうだろう。ただ、セットプレーから2失点をしたら、なかなか厳しいと思う。

FCソウル:チェ ヨンス
簡単な相手ではないということを今日確認することができた。アントラーズは世代交代を進めているが、死のグループと言われている中でも相当強い相手だということを再確認した。我々は怪我人を抱えている中でも力を発揮して難しい試合を勝つことができ、通過をすることができた。アントラーズは非常に攻撃的なチームで、それに対してプレスをかけ、なかなか大変な試合だったが、勝利に繋げることができた。また、最後まで頑張ってくれた選手たちを褒めてあげたいと思う。

選手コメント

[試合後]

【本山 雅志】
コンスタントに試合に出ているわけではないから、周りに合わせるのは難しかったけど、遅攻でギャップを取りながら攻めることができれば良かった。長いボールを蹴りすぎた部分があった。ACLは楽な戦いはないし、リーグ戦と並行して戦わなければいけないので、難しい部分はある。チームとして底上げしないと戦えないと感じた。

【土居 聖真】
このグループステージ敗退を、ただの負けにしてはいけない。全員が、今後のサッカー人生の中で生かさなければいけない。ただの敗戦にしてはいけない。ここから何かを感じることのできない選手は、サッカーをする資格がない。それぞれ、しっかりと気持ちを整理できればと思う。言葉ではなく、プレーで示さなければいけない。

西選手のコメントは、アントラーズモバイルをご覧ください。

◆3連敗からの奇跡ならず…鹿島はソウルに競り負けGL敗退決定(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?162375-162375-fl

[5.5 ACLグループリーグ第6節 鹿島2-3FCソウル カシマ]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は5日、グループリーグ第6節を行い、H組の鹿島アントラーズはホームでFCソウル(韓国)と対戦し、2-3で敗れた。前半8分に今季公式戦先発のFW赤崎秀平がACL初ゴールとなる先制点。ところが、前半36分にセットプレーから追いつかれると、後半6分にも再びCKから失点し、逆転を許した。後半34分にMF柴崎岳のゴールで追いつくも、後半アディショナルタイムに3失点目。2-3で競り負け、グループリーグ敗退が決まった。

 勝てば2位通過が決まるが、引き分け以下ならグループリーグ敗退となる鹿島。2日のJ1甲府戦はメンバーを大幅に入れ替えて0-1で敗れたが、この日はDF西大伍、DF昌子源、DFファン・ソッコ、MF小笠原満男、MF土居聖真、MF遠藤康が先発に戻り、1トップには今季公式戦初先発となる赤崎が入った。

 いきなり試合を動かした。前半8分、土居からパスを受けた赤崎が左足のワントラップから右足を一閃。PA手前から鮮やかなミドルシュートをゴール左隅に蹴り込み、先制点を奪った。赤崎はACL初ゴールで今季公式戦初得点。先発起用に結果で応えた。

 その後もホームの鹿島が押し気味に試合を進める。前半17分には西のアーリークロスに赤崎が飛び込むが、目前でDFがカット。同29分、遠藤の直接FKも右ポストを直撃し、跳ね返りに詰めたMFカイオのシュートもGKの好セーブに阻まれた。

 再三のチャンスを逃し、追加点を決め切れない鹿島。すると前半36分、ソウルはMFコ・ミョンジン右CKに後方から走り込んだDFイ・ウンヒが豪快なヘディングシュートをゴールネットに突き刺し、1-1の同点に追いついた。失点シーンでイ・ウンヒをフリーにしてしまったDF山本脩斗は前半39分、遠藤の右クロスに逆サイドから飛び込んだが、左足のシュートは枠を捉え切れなかった。

 1-1で折り返した後半6分、またしてもCKからやられた。ソウルはコ・ミョンジンのショートコーナーからFWユン・イルロクが右クロス。これに逆サイドから走り込んだMFオスマール・バルバが頭で流し込み、2-1と逆転に成功した。グループリーグ突破のためには2点が必要になった鹿島。後半13分、右クロスを山本が頭で折り返し、土居がヘディングで合わせたが、クロスバーを越えた。

 鹿島は後半23分、赤崎に代えてFW高崎寛之を投入。同27分にはカイオに代わってMF本山雅志がピッチに入った。直後に本山の右クロスからチャンスを迎えるが、山本のヘディングシュートはゴール上へ。それでも徐々に攻撃の圧力を強めると、後半34分、山本の左クロスに高崎が競り合ったこぼれ球を柴崎が右足で押し込み、2-2の同点に追いついた。

 あと1点取って勝ち越せば、決勝トーナメント進出が決まる鹿島。ソウルも引き分けでは敗退の可能性があるため、最後まで両チームが攻め合う激しい展開となった。するとソウルは後半アディショナルタイムに途中出場のMFマウリシオ・モリーナが劇的な勝ち越しゴール。3-2で競り勝ったソウルが2位通過を決めた。開幕3連敗から2連勝し、最終節までグループリーグ突破の可能性を残していた鹿島だが、あと一歩及ばず、ACL史上初となる3連敗からの決勝トーナメント進出はならなかった。

(取材・文 西山紘平)

◆日本人選手の“弱さ”嘆く鹿島セレーゾ監督「接触を嫌がる」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?162381-162381-fl

[5.5 ACLグループリーグ第6節 鹿島2-3FCソウル カシマ]

 セットプレーからの2失点が重く響いた。ホームでFCソウルに2-3で競り負け、グループリーグ敗退が決まった鹿島アントラーズ。トニーニョ・セレーゾ監督は「意欲、やる気はあったが、セットプレーでやられてしまった」と敗因を口にし、球際や空中戦の競り合いなど、接触プレーで見せる日本人選手の弱さを嘆いた。

「現日本代表監督のハリルホジッチ監督は率直に感じたことを述べたと思うが、日本人選手はコンタクト(接触)を避ける、嫌がる。(ハリルホジッチ監督が)勇気を持って言っただけで、それはずっと前から分かっていた事実。18歳の高校生、22歳の大学生が入団してきたとき、大半の選手がヘディングの技術、空中戦で競り合うテクニックを身に付けていない」

 こうした現状の背景として、日本と海外の間の文化の違いを挙げた。「他の国では貧富の差があり、1日を生きる、生き延びるためには自分で頭を働かせないといけない。水がなかったり、食べ物がなかったり、それはだれかにもらえるわけではなく、自分でどうするかを考えないといけない」。ブラジル人監督はそう持論を展開し、サッカーに話を移す。

「(ブラジルでは)7歳から10歳ですでに競争の世界に身を置いている。同じ街のチームには負けてはいけない。勝つか、負けるか。そこにどういう意味があり、重みがあり、責任があるのか。それを小さいときから分かっている人と、プロになってから分かる人とでは大きく異なる」

 球際の競り合いや1対1の勝負。勝利にこだわる執着心。「日本には争いをしないという文化、習慣があり、話し合いで解決するという素晴らしい文化がある」と、日本の文化を尊重したうえで、「だが、それは極端に言えば、素手でケンカをしないということ。接触することも嫌がる。日本人選手の大半はヘディングが大嫌いではないか。競り合いになると、できるだけ自分だけは競らないようにしている」と指摘した。

 1-0の前半36分、CKからDF山本脩斗がDFイ・ウンヒをフリーにしてしまい、同点ヘッドを決められると、後半6分にも再びCKから失点した。ショートコーナーで変化を付けてきた相手に対し、DF昌子源が最も警戒すべき192cmのMFオスマール・バルバに付き切れず、ファーサイドからヘディングシュートを決められた。

「192cmの選手が助走を付けてジャンプすれば2mに到達する。攻撃側の選手はゴールに向かってジャンプするが、守備の選手は横向きになるから、いくらジャンプ力があっても届かない。いかに相手を走らせず、スタンディングの状態で競るか。いかに体を当ててバランスを崩すか」

 182cmの昌子とは10cmの身長差があったが、だからこそ頭を使って守備をする必要があったと強調する。「それだけの身長差をどう埋めるか。(身長が)低いなりのいろんな術がある。彼らはいろんなものを身に付けようとしている若い選手たち。1日でも早くそれを習得できるように指導したい」。セレーゾ監督はそう言葉を続けるしかなかった。

(取材・文 西山紘平)

◆鹿島、最終節で力尽きる…ホームでFCソウルに敗戦し大逆転突破ならず(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/acl/20150505/309551.html


ACLグループステージ敗退が決まりしゃがみ込む鹿島MF柴崎岳 [写真]=兼子愼一郎


 AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ最終節が5日に行われ、グループHで鹿島アントラーズとFCソウルが対戦した。

 最終節をお互い勝ち点「6」で迎えた鹿島とFCソウル。今試合は両チームともに自力突破をかけての直接対決となった。鹿島が決勝トーナメントに進出するには、勝利が絶対条件となっている。

 試合は開始8分、鹿島の先制で動く。土居聖真からのパスをペナルティエリア手前中央で受けた赤崎秀平が反転から右足を振り抜くと、シュートはゴール左隅に突き刺さった。29分には、エリア手前右で獲得したFKから遠藤康が直接狙うも、シュートは右ポストに直撃。そのこぼれ球を拾ったカイオが、エリア内右からシュートを放つが、相手GKに阻まれた。

 追加点を狙い攻勢に出ていた鹿島だったが36分に同点弾を許す。FCソウルは右CKから中央のイ・ウンヒが頭で合わせると、シュートは枠の右隅に吸い込まれゴールネットを揺らした。同点とされた鹿島は39分、右サイドの高い位置でボールを奪った遠藤が、自らクロスを送る。ファーサイドにいた山本脩斗が滑り込みながら合わせるが、枠をとらえられなかった。前半は両チームが1点ずつ取り合って折り返す。

 後半に入って、先にゴールを奪ったのはFCソウルだった。51分、右CKのショートコーナーからユン・イルロクがクロスを入れると、ファーサイドのオスマール・バルバが頭で叩き込み、ネットを揺らした。反撃を試みる鹿島は58分、右サイドの西からのクロスをファーサイドの山本が頭で折り返すと、中央の土居がヘディングでシュートを放つがクロスバー上に外れた。

 鹿島は68分、赤崎を下げて高崎寛之を投入。71分には、カイオに代えて本山雅志をピッチに送り出す。すると72分に本山が右サイドからクロスを入れると、ファーサイドでフリーの山本が頭で合わせるが、シュートは枠を大きく外した。

 攻勢に出ていた鹿島の反撃が78分に実る。エリア内左からの山本のクロスに高崎が競り合う。そのこぼれ球に柴崎岳がワントラップから、飛びながらシュートを放つと、ボールは相手GKの頭上を越えて、クロスバーに当たりゴールに吸い込まれた。鹿島は86分に西を下げて梅鉢貴秀を送り出す。

 グループステージ突破まであと1点と迫っていたが、後半ロスタイムにマウリシオ・モリーナのゴールでFCソウルに勝ち越しを許し万事休す。試合はこのままタイムアップを迎え、鹿島はホームでFCソウルに2-3で敗戦。逆転でのグループステージ突破は果たせなかった。一方、直接対決で勝利したFCソウルが決勝トーナメント進出を決めている。

 決勝トーナメント1回戦は第1戦が19日と20日に行なわれ、第2戦が26日と27日に行なわれる。

【スコア】
鹿島アントラーズ 2-3 FCソウル

【得点者】
1-0 8分 赤﨑秀平(鹿島)
1-1 36分 イ・ウンヒ(FCソウル)
1-2 51分 オスマール・バルバ(FCソウル)
2-2 78分 柴崎岳(鹿島)
2-3 90+1分 マウリシオ・モリーナ(FCソウル)

◆【ACL】鹿島、逆転負けで1次L敗退(報知)



後半34分、同点ゴールを決める鹿島・柴崎(右)

 ◆ACL ▽1次リーグH組 鹿島2―3FCソウル(5日・カシマスタジアム)

 1次リーグ最終戦が行われ、H組3位の鹿島はホームで同組2位のFCソウル(韓国)に2─3で敗れ、1次リーグ敗退。競り勝ったFCソウルの決勝トーナメント進出が決まった。鹿島は前半8分に赤崎が先制ゴールを奪ったが、同36分と後半6分にセットプレーからFCソウルに勝ち越しを許した。1─2の同34分には柴崎のボレーシュートで同点に追いついたが、最後はアディショナルタイムに勝ち越された。

 鹿島は前半8分、MF土居の縦パスを1トップのFW赤崎がペナルティアーク付近で受け、冷静に右足でゴール左上に突き刺し先制点を奪った。しかし、同36分には右CKからFCソウルDFイ・ウンヒのヘディングで同点に追いつかれた。

 後半は立ち上がりの6分、右サイドのショートコーナーからクロスを上げられ、ファーサイドのDFオズマールのヘディングでFCソウルに勝ち越し点を奪われた。

 1次リーグ突破へ2点が必要になった鹿島はFW高崎、MF本山を立て続けに投入。後半34分には左サイドからクロスのこぼれ球を柴崎が右足のボレーシュートで同点に追いついた。しかし後半アディショナルタイムに失点し、1次リーグ突破は断たれた。

◆鹿島、逆転負けで1次リーグ敗退(デイリー)



 前半、同点にされ肩を落とすGK曽ケ端ら鹿島イレブン

 「ACL・1次リーグ、鹿島2-3FCソウル」(5日、カシマ)

 最終戦が行われ、H組の鹿島はホームでFCソウル(韓国)に2-3で敗れ、勝ち点6の同組最下位に終わり敗退した。FCソウルは勝ち点9で2位となり、1位の広州恒大(中国)とともに決勝トーナメントに進出した。G組では既に敗退が決まっていた最下位の浦和が敵地でブリスベン(オーストラリア)を2-1で破り、初勝利を挙げた。水原(韓国)と引き分けた北京国安(中国)が1位、水原が2位で16強入りした。

 届かなかった。勝てば無条件で1次リーグ突破が決まる最終戦。2-2の後半ロスタイムに痛恨の3点目を奪われ、勝負は決した。逆転負けを喫し、鹿島のアジアでの戦いは終わった。

 幸先は良かった。前半8分にFW赤崎が豪快なゴールを決めて先制。その後も追加点こそ奪えなかったが相手ゴールに迫る場面もあった。だが、同36分にCKから同点弾を許すと、後半6分にも再びCKから失点。同34分にMF柴崎のゴールで一度は同点に追いついたが、土壇場で力尽きた。

 3連敗から始まった1次リーグだったが、その後は2連勝。地力突破の可能性を残してこの一戦に臨んだ。しかし「アウェーもセットプレーで敗れ、今日もセットプレーで負けた」。セレーゾ監督が嘆いたように、警戒していた部分を防ぎきれずに敗退。試合後はスタジアムに痛烈なブーイングが起こった。

◆鹿島 閉じたACL“奇跡の扉”柴崎同点弾もロスタイム力尽く…(スポニチ)



FCソウルに敗れガックリの柴崎(20)ら鹿島イレブン

 ACLは各地で5日、1次リーグ最終戦が行われ、H組の鹿島は決勝トーナメント進出はならなかった。ホームでFCソウル(韓国)と対戦し、日本代表MF柴崎岳(22)が後半34分に同点ゴールを決めたもののロスタイムの失点で、2―3で敗れた。1次リーグ敗退が決まっていたG組最下位の浦和は敵地でブリスベン(オーストラリア)相手に2―1で初勝利。G組2位となった水原(韓国)が、E組1位を決めている柏の決勝トーナメント1回戦の相手となった。

 ホイッスルの瞬間、柴崎はうつむきがちにぶ然とした表情を浮かべた。遠藤はピッチに手をついた。MF土居は「内容がどうであれ結果が全て。非常に残念」と唇をかんだ。開幕3連敗から決勝トーナメント進出を決めればACL史上初だった。第4戦の広州恒大戦、第5戦のウェスタン・シドニー戦は後半ロスタイムの得点で奇跡的に望みをつないできたが、この試合は逆に終了間際の失点で敗れ、敗退した。

 セットプレーから2失点した。3月4日のアウェーでの試合もセットプレーから失点。十分に警戒していたはずが、それでも1―0の前半36分、右CKから山本がマークを外されて、李雄煕(イウンヒ)に押し込まれた。後半6分にも右ショートCKからファーサイドを狙われ、オズマールに頭で決められた。トニーニョ・セレーゾ監督は「セットプレーで体をぶつけることを嫌がっていたら話にならない」と吐き捨てた。

 天敵を倒すため2日のJ1甲府戦で主力6人を温存し、この試合に臨んだ。赤崎が前半8分に先制、1―2の後半34分には柴崎が同点弾を決めても勝てなかった。これでFCソウルに4戦全敗(PK戦での負けを含む)。1次リーグにホーム&アウェー方式が導入された04年以降、鹿島は過去4度のACLで全て1次リーグを突破していたが、その歴史も途絶えた。

 試合後、サポーターは選手出口付近に集まり選手らに厳しい言葉を投げかけ、2時間以上スタジアムに居残った。サポーター代表はクラブ関係者と直談判し、低調なチームへ抗議の意を示した。土居は「ただの負けにしてはいけない。これ(悔しさ)を感じられない選手はサッカーをやる資格はない。プレーで示さないと」。リーグ戦も現在、10位と苦戦。敗戦を糧に上位進出を目指していくしかない。

◆鹿島、FCソウルに敗れ1次リーグ敗退 グループ最下位に/ACL(サンスポ)



FCソウルに敗れ、肩を落とす鹿島イレブン=カシマ

 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は5日、各地で1次リーグ最終戦が行われ、H組の鹿島はカシマスタジアムでFCソウル(韓国)に2-3で敗れ、勝ち点6の同組最下位に終わり敗退した。敗退が決まっていたG組最下位の浦和は敵地でブリスベン(オーストラリア)を2-1で破り、初勝利を挙げた。

 鹿島は後半、柴崎の得点で追い付いたが、試合終了間際に勝ち越された。FCソウルは勝ち点9でH組2位となり、1位の広州恒大(中国)とともに決勝トーナメント進出。G組では、水原(韓国)と引き分けた北京国安(中国)が1位、水原が2位で16強入りした。既にE組1位を決めている柏の決勝トーナメント1回戦の相手は水原に決まった。(共同)

鹿島・セレーゾ監督
「セットプレーでやられてしまった。それ以外では、やるべきことをやれていたと思う。チャンスはつくれていたが…」

FCソウル・崔龍洙監督
「けが人もいて難しい状況だったが、内容よりも結果が求められる試合だった。高い集中力で、持てる力を発揮してくれた」

◆鹿島、初の1次L敗退…柴崎弾も守備のもろさ響く/ACL(サンスポ)



一時は追いつくゴールを決めたものの敗退が決まり、柴崎はガックリとピッチにしゃがみ込んだ(撮影・中井誠)

 アジア・チャンピオンズリーグ1次L最終節(5日、カシマスタジアムほか)H組の鹿島はホームでFCソウル(韓国)に2-3で敗れ、勝ち点6の同組最下位に終わり敗退した。後半34分に日本代表MF柴崎岳(22)のゴールで追いついたが、試合終了直前に勝ち越され、6回目の出場で初めて16強入りを逃した。敗退が決まっていたG組最下位の浦和は敵地でブリスベン(豪州)を2-1で破り、初勝利。既にE組1位を決めている柏の決勝トーナメント1回戦の相手は、G組2位の水原(韓国)に決まった。

 大型連休で今季最多の1万9233人を集めたスタンドから、大きなため息が漏れた。鹿島が3失点で1次リーグ敗退。失意のイレブンは肩を落とした。

 「セットプレーでやられた。もっと体を張らないといけなかった」

 セレーゾ監督は、おかんむりだ。開幕3連敗から2連勝と盛り返し、勝てば決勝トーナメント進出が決定する大一番。前半8分に先制したが、CKから2失点。DF西は「セットプレー(を注意しろ)と言われていたのに繰り返してしまった」と声を絞り出した。

 後半34分にMF柴崎の芸術的なループ弾で同点とし、勝ち越しへとムードは高まったが、試合終了直前に3点目を失った。今季の公式戦で無失点が一度もない守備のもろさが響いた。

 前回王者のウェスタンシドニー、前々回王者の広州恒大、同2位のFCソウルと強豪ひしめく“死の組”に沈んだ。MF土居は「もう1点を取る力がなかったし、もう1点を抑える力もなかった」。柴崎は口を真一文字に結び、日本代表DF昌子も「すいません」とだけ話して引き揚げた。

 今大会は6試合で13失点。球際の強さやセットプレーの集中力など、課題が山積する。6回目の出場で初の16強入りを逃し、J1でも10位と振るわない。試合後、業を煮やした500人以上のサポーターが約2時間に渡って抗議を続けた。

 「敗戦を全員がサッカー人生に生かさないといけない」と土居。アジア制覇は、またも道半ばに終わった。 (伊藤昇)

◆鹿島逆転負け敗退「球際で勝てなきゃ話にならない」(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1472335.html

鹿島逆転負け敗退「球際で勝てなきゃ話にならない」

<ACL:鹿島2-3FCソウル>◇1次リーグH組◇5日◇カシマ

 鹿島がホームでFCソウル(韓国)に逆転負けし、クラブ史上初の1次リーグ敗退が決まった。勝つしか決勝トーナメント進出の可能性がない一戦で、後半ロスタイムに決勝点を許した。史上初の開幕3連敗からの突破を果たすどころかリーグ最下位に転落。08~11年に続く出場5大会連続の決勝トーナメント進出も逃した。

 試合後のバスに大きな拍手が送られた。鹿島に、ではない。勝ったFCソウルに対する、容赦ない皮肉だった。勝てば16強の大一番で逆転負け。ふがいない結末にサポーターの怒りは頂点に達し、2時間近く出入り口で抗議。場内では今季最多1万9233人から猛烈なブーイングを浴びた。

 あと1点。前のめりの展開に水が差されたのは、2-2の後半ロスタイムだった。ゴール前でこぼれた球に回転がかかり、MF小笠原から離れるように相手MFモリーナへ渡る。左足でゴール左隅へ蹴り込まれ、万事休す。球際の分の悪さを象徴する幕切れに、セレーゾ監督は「球際で勝てなければ話にならない。相手は、五分五分の球は命をかけても自分のものにしようとしていた」と敗戦を認めた。今季の15試合はすべて失点。今回も苦手のセットプレーから2点を失った。

 史上初は泡と消えた。開幕3連敗からの1次リーグ突破は例がない。通算24チーム目にして初の逆転劇を狙ったが、歴史は繰り返された。勝ち点0から広州恒大とウェスタンシドニーに勝利。13、14年のアジア王者を連破したが、意味がなくなった。柴崎も昌子も小笠原も、主力のほとんどが何も話さず会場を去った。

 3日前のリーグ甲府戦で主力6人を温存したが、最下位相手に完封負け。「面白くない」と身内でも酷評された試合でリズムが崩れた。その状態で天敵に返り討ち。09、11年と今年3月に続く4戦全敗となった。ACL5戦で2点しか取れていなかった相手に90分間で3点を許し、4季ぶりのアジア舞台は幕を閉じた。

 6度目の挑戦で初の1次リーグ敗退。またもアジアの頂点には届かなかった。2度の後半ロスタイム弾で望みをつないだ最終節。今度は同じ時間帯に失点し、奇跡の突破はついえた。午前0時を回った。ゴール裏にはまだ、100人を超えるサポーターが抗議のため居座っている。【木下淳】

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