日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年12月10日日曜日

◆レアル守護神が滲ませる“鹿島の教訓” クラブW杯連覇へ「簡単でないと知っている」(FOOTBALL ZONE)




大会優勝の大本命レアル GKナバスが前回大会からの1年を総括「いつでも忘れない」

 欧州王者レアル・マドリードは、UAEで行われているFIFAクラブワールドカップ(W杯)で史上初の大会連覇を目指す。スペインの“白い巨人”が誇る守護神、コスタリカ代表GKケイラー・ナバスは、前回大会決勝で激突した鹿島アントラーズに延長戦まで追い込まれた“教訓”を胸に戦うという。FIFA公式サイトが報じている。
 
 昨季、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で史上初の連覇を達成したレアルは、今回のクラブ世界一決定戦でも大本命と目されている。
 
「素晴らしい12カ月だった。いつでも忘れない。どのクラブもいずれかタフな時期やシーズンを乗り越えないといけない。我々の苦境は今季序盤にやってきた。タレント、献身性、自信というものはコーチングスタッフとチーム全体に存在し得る。チーム全員で前進し、タイトルへの原動力としているんだ」
 
 こう語ったのは、正GKナバスだ。
 
 前回大会でクラブ世界一に輝き、今年6月にはリーガとCLの二冠を達成したが、今季リーグ戦は苦しみの序盤を過ごした。13日に行われるクラブW杯準決勝では、アジア王者の浦和レッズと開催国王者アルジャジーラ(UAE)の勝者と対戦するが、百戦錬磨の守護神に楽観論は存在しない。

「全ての試合を真剣に受け止めなければ…」

「自分たちに本当に不利になる試合や、想定通りにプランが運ばない試合はたくさん存在する。我々は自信や信念を失ったりしない。お互いを信じる。我々は(前回大会で)鹿島を最終的に倒せるか分からなかったが、みんな確信を持っていた。全員逆転できると信じて全力を出したんだ」
 
 たとえ“銀河系軍団”とて、苦境はどこで待ち受けているか分からない。
 
 昨年12月18日に横浜国際総合競技場で行われた鹿島アントラーズとの決勝戦、元フランス代表FWカリム・ベンゼマの先制点でリードするも、日本代表MF柴崎岳(現ヘタフェ)に衝撃の2ゴールを決められ、逆に1-2とビハインドを背負った。その後、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドのハットトリックで延長戦の末に4-2と勝利を飾ったものの、初出場の鹿島に追い詰められた“苦い経験”がある。
 
「人々はクラブW杯は余裕な大会だと考えているが、そうではない。強いとは思えないような様々なリーグからチームがやってくる。だが、彼らが良いプレーをしないとか、我々を苦しめないということを意味するわけではない。我々はそれに完全に気づいているし、簡単ではないと知っている。だからこそ、全ての試合を真剣に受け止めなければいけない」
 
 最強リーグの王者であることは、勝利を確約するわけではない。柴崎の衝撃ゴールで追い込まれた鹿島との死闘を教訓とした守護神は、全ての試合に全身全霊で臨む。
 
【了】
 
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
 
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

レアル守護神が滲ませる“鹿島の教訓” クラブW杯連覇へ「簡単でないと知っている」

◇「何のためのACL優勝だったのか…」浦和MF柏木、“悔しい”よりも“情けない”(ゲキサカ)




[12.9 クラブW杯準々決勝 浦和0-1アルジャジーラ アブダビ]

 背番号10は自責の念に駆られていた。クラブW杯準々決勝アルジャジーラ(UAE)戦。アジア王者となった浦和レッズの大会初戦は、ボールを保持しながらもカウンター一発で沈む悪夢のような展開に。MF柏木陽介は「本当に情けない試合をしてしまった」と唇を噛んだ。

 ボールは保持した。しかし、1点が遠い。守備に人数を割くアルジャジーラを崩し切れずになかなか好機を創出できない。前半28分にはFW武藤雄樹の折り返しからFW興梠慎三が決定機を迎えたものの、シュートは枠を捉え切れず。すると、後半7分に電光石火のカウンターからアルジャジーラに先制を許し、そのまま逃げ切られてしまった。

「チャンスを決め切れなかった。相手は完全に守ってカウンターしか狙っていない中で、カウンターでやられてしまった。ボールを持ってやろうという気持ちを持って臨んだのは良いことだけど、そこで点を取らないといけないし、やっぱり失点はしてはいけない」

 苦しみながらも粘り強く戦い抜き、アジアの頂点まで登り詰めた。10年ぶりにACLを制して手にしたクラブW杯出場権だったが、準々決勝敗退。準決勝で待ち受ける欧州王者レアル・マドリーとの対戦も叶わなかった。「情けないし、何のためのACL優勝だったのか…。そういうところが正直、頭の中で整理できていない」と声を落とした。

「今日は悔しいというよりも、情けない気持ちの方が大きい。たくさんの人が夜中に起きて見てくれていただろうし、たくさんのサポーターが応援に来てくれた。皆がレアルや(本田)圭佑くんがいるパチューカとの試合を見たかったと思う。それを実現できずに本当に情けないと思うし、アジアのチーム、Jリーグのチームを背負って僕らはここに来たのに本当に情けない試合をしてしまった」

 背番号10の口からは反省の言葉が続いた。

(取材・文 折戸岳彦)

「何のためのACL優勝だったのか…」浦和MF柏木、“悔しい”よりも“情けない”

◆「日本チーム、ええやん」 世界へ“URAWA”のアピールに燃える柏木、中盤の相棒も示唆(FOOTBALL ZONE)




柏木がアルジャジーラ戦へ意気込み、中盤で矢島起用か「慎也が前に絡むことが大事」

 浦和レッズのMF柏木陽介は、9日(現地時間20時30分/日本時間10日1時30分)に行われるFIFAクラブワールドカップ(W杯)準々決勝、開催国代表アルジャジーラ(UAE)とのゲームを翌日に控えたトレーニングを終えると、「日本のチーム、ええやんと思ってもらえるように戦う」と意気込んだ。そして、中盤のパートナーとしてMF矢島慎也が起用される可能性を示唆している。
 
 この日のトレーニングを前に、試合会場であるザイード・スポーツ・シティスタジアムのピッチも確認したという司令塔は「芝はとても良い」と好感触を得たことを話した。対戦相手のアルジャジーラが大会初戦でオークランド・シティ(ニュージーランド)を1-0で破った試合に加え、他のゲームもスカウティング映像として確認したという柏木は、必勝を宣言している。
 
「スカウティングの映像は当然、相手の良いところをピックアップするので強く見えるというのはありますけど、この前の試合(オークランド戦)を見ても正直、勝たないといけない相手だとは思います。引いてくるのか前から来るのか、相手をよく見ながら、試合の中で判断したいとは思いますけど、しっかりボールを持って前線のコンビネーションを生かしたい」
 
 
 そうしたなかで、攻撃のポイントを話した柏木は、リーグ最終節となった2日の横浜F・マリノス戦に続いて矢島と中盤のコンビを組むことを示唆している。
 
「この前(マリノス戦)は(興梠)慎三の得点王をなんとかという思いもあったけど、明日は点を取るためのボールの動かし方というのは心掛けないといけない。オレと(矢島)慎也が前に絡むことが大事だし、高い位置でボールを持った時に、前の選手が見えても無理なら攻撃をやり直すことも必要だと思う。しっかりと、メリハリのある攻撃を心掛けたい」

「日本のサッカーは良いものだと発信したい」

 柏木と矢島が共演したマリノス戦では、最終ラインから互いにボールを受けつつ、攻撃を操った。柏木が話したように興梠に対する強引なラストパスからカウンターを受ける場面は散見されたが、攻撃に関する創造性を重視するならばこのコンビの起用が最もボールが動く。堀孝史監督は、アルジャジーラに対してボールポゼッションで大きく上回ったオークランドのような立場を想定しているのかもしれない。
 
 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制してアジア王者に輝いたことで出場権を得ただけに「そのプライドは持って戦いたい」と柏木。そして同時に、世界に向けて浦和のサッカーをアピールするという意味もあると力を込める。
 
「初戦を勝たないと何も始まらないので、明日はガチガチのゲームになるかもしれない。でも、もちろん勝利を求めるうえで、日本のサッカーは良いものだと発信したい気持ちは強い。それこそ、『日本のチーム、ええやん』と思ってもらえるように戦いたい」
 
 日本開催でないクラブワールドカップにJリーグ勢が出場するのは今回が初。昨年は鹿島アントラーズが開催国枠で出場して準優勝の成績を残したが、ホームの環境下でない国際大会で浦和の真価が問われる形だが、柏木は正面から向き合うつもりだ。
 
【了】
 
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
 
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

「日本チーム、ええやん」 世界へ“URAWA”のアピールに燃える柏木、中盤の相棒も示唆

◆【大宮】石井監督の来季J2攻略法「最初から積極的に勝ち点を積み重ねないと」(報知)




 来季J2に降格する大宮は9日、午前10時からさいたま市内の練習場で今季最後の練習を行った。練習後に石井正忠監督(50)が報道陣に対応。すでに来季も続投が決まったが、続投を決断した経緯、来季のJ2での戦い方について話した。

 11月26日の甲府戦(NACK)後に来季のJ2降格が決定。試合後に森正志代表取締役社長は「私と石井さんでとにかく(残り)3試合が終わるまでは話はしないようにしようと言っている」と話した。

 今月4日に石井監督の続投が決定。「J2で優勝するだけでなく、こんなにいい環境があって、素晴らしいスタッフがいて、多くの人々が応援してくれるのが理想。そんなクラブがJ1、J2をいったりきたりするのはあってはならない。自分も手助けの一人として、土台作りの最初のシーズンとして2018年、できるんじゃないかなと思って受けました」と続投に至った思いを激白した。

 今季は11月から残り3戦の指揮を執り、3連敗で終了。「結果は17年は出てしまった。来年に向けてどうするか考えないといけない」と話した。来季は1月中旬の始動となりそう。その上で「チーム全体をタフにしていきたい」と話し、「シーズンの最初から積極的に勝ち点を積み重ねていかないと難しい」と、J2でのスタートダッシュをキーポイントにあげた。

 この日は今季最後の練習ということもあり、約300人がかけつけた。練習後にはファンと選手、スタッフが記念撮影をする一幕もあった。

 クラブ設立20周年を迎える記念の年となる。「来シーズン、1年でJ1復帰を目指して頑張りますので、応援よろしくお願いします」と指揮官はファンの前であいさつ。1年でJ1復帰へ、石井監督は覚悟を決めて臨む。

【大宮】石井監督の来季J2攻略法「最初から積極的に勝ち点を積み重ねないと」

◆清水がGK櫛引政敏と来季契約せず「サンバに鳥肌」(ニッカン)




 J1清水エスパルスは9日、J2岡山に期限付き移籍しているGK櫛引政敏(24)と来季の契約を行わないと発表した。

 リオデジャネイロ五輪代表の櫛引は、今季は岡山でプレーし、リーグ戦出場6試合。既に岡山との契約終了も発表されており、新たな移籍先を探すことになる。櫛引はこの日、清水を通して「高卒でエスパルスに加入し、スタジアムで初めてサンバのリズムの応援を聴いたとき、鳥肌が立ったのを覚えています。今年で退団となりますが、このチームで経験したことを、これからの自分のサッカー人生に生かしていきたいと思います。今までありがとうございました」とコメントした。

清水がGK櫛引政敏と来季契約せず「サンバに鳥肌」

◆ヘタフェ・柴崎が3か月ぶり実戦復帰 サポーターが大歓声で迎える(報知)




 ◆スペイン リーガ・エスパニョーラ ヘタフェ0―0エイバル(9日・ヘタフェ)

 【ヘタフェ(スペイン)9日=岡野誠子】MF柴崎岳の所属するヘタフェがホームで日本代表FW乾貴士の所属するエイバルと対戦した。9月16日のバルセロナ戦で左足中足骨を骨折し、戦列を離れていた柴崎が後半29分から途中出場。公式戦13戦ぶりに復帰し、来年6月のロシアW杯へ向け、ハリル・ジャパンに明るい材料となった。乾は先発し、後半18分に途中交代。試合は0―0で引き分けた。

 ヘタフェの柴崎は後半29分にタッチライン際に登場すると、ホームから大歓声で迎えられた。41分には左サイドから痛めた左足で絶妙なクロスを供給。43分には精力的なプレスを見せたが、アフターファウルでスペイン移籍後初の警告を受けた。骨折したバルセロナ戦で豪快な左足ボレーをたたき込んだだけに、待望の復帰。乾が後半早々に途中交代したため、同時の日本人ピッチとはならなかったが、背番号10の復帰は日本代表にも朗報だ。

ヘタフェ・柴崎が3か月ぶり実戦復帰 サポーターが大歓声で迎える

◆鹿島大岩監督、続投あいさつ「皆さんを絶対笑顔に」(ニッカン)




 鹿島アントラーズは9日、大岩剛監督(45)の来季続投が決まったと発表した。今季途中に石井正忠前監督の解任を受けてコーチから昇格。リーグ最終節で川崎Fに勝ち点72で並ばれ、得失点差で2位に終わった。

 この日はカシマスタジアムでファンを集めたイベント「オープンスタジアム」を開催。あいさつに立った大岩監督は「全員が悔しい思いでいっぱいです。皆さんも悔しい思いでいっぱいだと思います。来年も数多くの試合に勝ち、数多くのタイトルを取り、皆さんを絶対に笑顔にさせたいと思います」と所信表明をした。

鹿島大岩監督、続投あいさつ「皆さんを絶対笑顔に」

◆鹿島・大岩剛監督が来季も続投…今季タイトル逃し「言葉では表現できない悔しさを感じている」(GOAL)




鹿島アントラーズの大岩剛監督が、2018シーズンも引き続き指揮を執ることが決定した。

鹿島アントラーズは9日、大岩剛監督が2018シーズンも引き続き指揮を執ると発表した。最後の最後で惜しくも優勝を逃したが、最終節までの約4カ月間、首位を守り続けた手腕を買われた。

大岩監督は静岡県出身の45歳。選手としては1995年に名古屋グランパスエイトでプロデビューし、DFとして活躍した。ジュビロ磐田を経て、鹿島アントラーズで2010年までプレー。日本代表としても国際Aマッチ3試合に出場している。引退後は鹿島のコーチを務め、今季5月31日に監督に就任した。

大岩監督は鹿島の公式サイトを通じ、「まずは、今年1年を通してクラブに熱いご声援をいただきました皆さんに心より感謝申し上げます。この度、2018年シーズンも鹿島アントラーズの監督としてチームの指揮を執ることとなりました」と報告。

「今季は無冠という結果に終わり、選手、スタッフ全員が言葉では表現できない悔しさを感じています。今年のホームゲームでは皆さんの声援のおかげで素晴らしい一体感のもと、戦うことができました。来年も皆さんと一つとなり、タイトル獲得に向けて毎試合勝ち点を積み上げていきたいと思います。引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします」と胸の内を語っている。


鹿島・大岩剛監督が来季も続投…今季タイトル逃し「言葉では表現できない悔しさを感じている」

◆鹿島、大岩剛監督の続投を発表…今季無冠もチームの立て直しに成功(サッカーキング)


大岩監督

 鹿島アントラーズは9日、大岩剛監督の続投を発表した。

 大岩監督は今シーズン途中の5月31日、石井正忠前監督(現大宮アルディージャ監督)の解任に伴いコーチから監督に昇格。AFCチャンピオンズリーグはラウンド16で敗退、明治安田生命J1リーグでは第13節終了時点で7勝5敗だったチームを立て直し、21節からは33節まで首位を維持した。最終節ではジュビロ磐田に勝ち切ることができず、逆転で2位に転落。無冠で今シーズンを終えた。

 大岩監督は公式サイトを通じて以下のようにコメントを発表した。

「まずは、今年1年を通してクラブに熱いご声援をいただきました皆さんに心より感謝申し上げます。この度、2018年シーズンも鹿島アントラーズの監督としてチームの指揮を執ることとなりました。今季は無冠という結果に終わり、選手、スタッフ全員が言葉では表現できない悔しさを感じています。今年のホームゲームでは皆さんの声援のおかげで素晴らしい一体感のもと、戦うことができました。来年も皆さんと一つとなり、タイトル獲得に向けて毎試合勝ち点を積み上げていきたいと思います。引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします」


鹿島、大岩剛監督の続投を発表…今季無冠もチームの立て直しに成功

◆負傷者続出で訪れた「機会」。底上げに期待(フットボールチャンネル)




 東アジアE-1サッカー選手権は男子が9日に初戦を迎える。海外組を招集できない事情の中で“国内組”からどれだけ突き上げが見られるか期待と注目が集まる大会ではあるが、同時期に開催されるクラブW杯のために槙野智章など浦和レッズの選手は招集できず、主力メンバーの山口蛍(セレッソ大阪)もJリーグで負傷して選外となった。

 そうした事情の中で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は最下位に終わった前回大会のリベンジを狙い、初招集の選手から今野泰幸(ガンバ大阪)のような経験豊富な選手をミックスした楽しみなメンバーとなった。

 しかし、西大伍(鹿島アントラーズ)が磐田とのJ1最終節で右膝を負傷して辞退。室屋成(FC東京)が追加招集された。また11月の欧州遠征にも参加したFW杉本健勇がすでに痛めていた脇腹に加え、足首の負傷も発覚して離脱。すでに追加招集を受けていた川又堅碁(ジュビロ磐田)が代わりをつとめる格好となった。

 さらに3日目の練習で相手と頭部を接触し、脳しんとうとなった清武弘嗣(セレッソ大阪)が精密検査で大事にはいたらなかったものの、メディカルスタッフの判断を受けて離脱が決定。急きょ、7日の公式会見でハリルホジッチ監督により土居聖真の招集が発表され、その日の練習から合流している。

 代表常連の山口が選外となった上に西、杉本、清武と、メンバーの中では経験のある3選手が離脱するという事態。指揮官も「残念ながらたくさんの困難があります」と厳しい状況を吐露したが、残ったメンバーと追加招集の3人が結束して優勝を目指し、その中でフルメンバーに割って入れる様なアピールを期待するしかない。

 見方を変えれば未知数な部分は大きいものの、追加招集の3人はメンバー発表前にファンなどからも招集を待望する声があがっていた実力者であり、ハリルホジッチ監督も“ラージファミリー”としてチェックしてきた選手たちであることは間違いない。こうした選手たちの活躍こそが、残り半年間に向けたサバイバルの競争を活性化していくポテンシャルを持っているのではないか。

強いメンタルでアピールを誓う室屋成

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 室屋成は23歳だが、昨年夏のロンドン五輪にも出場した期待のサイドバックで、クラブでは右が本職だが、左でも機能できる。特に大柄なわけではないが守備の“デュエル”に強く、ライン際ではただでは抜かせない強いメンタリティも備えた選手だ。クロスの精度に課題があるものの、2日目のゲーム形式のトレーニングでは阿部浩之のゴールをアシストするなど、攻撃面でも意欲的な姿勢を見せている。

「追加で入りましたけどチャンスだと思いますし、とにかく自分のできることを全力でやろうかなと思っています」

 30歳の西に代わり招集された室屋は20歳で初選出の初瀬亮(ガンバ大阪)と競争することに。2日目の練習では北朝鮮戦に向けたレギュラー組と見られる側に入っており、いきなりアピールのチャンスが巡ってくるかもしれない。早速、右サイドハーフの小林悠などと話し合ったという室屋のメンタル面の強みはそうした積極的なコミュニケーションにも表れている様だ。

 練習の中でビルドアップの関わり方を指摘された室屋。ただ高い位置に張るのではなく、センターバックの高さに近いポジションで受けて、相手のサイドハーフが食いついてきた裏に出すことなど指摘を受けたが「1つの崩し方の案だと思う。そういうのは状況によってじゃ変わるものなので。そこまで絶対これって形だとは思っていない」と語る様に、監督の指示をただ鵜呑みにするのではなく、自分の中で消化して選択肢に入れて行こうという姿勢も室屋らしい。

 今回のE-1で活躍したとしても本来は酒井宏樹(マルセイユ)や酒井高徳(ハンブルガーSV)、左にも長友佑都(インテル)という海外組の常連メンバーがいることは強く意識している。それでも「そこに自分が割って入れる様に、とにかくアピールしようかなと思っています」と前向きに語る。持ち前の運動量と局面の強さを武器に、高い位置のプレッシャーから粘り強い対人守備まで発揮し、さらにクロスからチャンスを演出できれば勝利に導く活躍とともに、ロシアへの視界が前方に開けてくる。

川又堅碁、一回り成長して2年半ぶりの招集

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 川又堅碁は今季のJ1で4位の14得点を記録した。名古屋に所属していた15年、ハリルホジッチ監督の初采配となったチュニジア戦でA代表デビュー、ウズベキスタン戦で代表初ゴールを決めた。その年の夏には中国の武漢で行われた東アジアカップ(E-1の旧名)のメンバーに選ばれ、北朝鮮戦と中国戦に先発、韓国戦に途中出場したものの、1点も取れずに大会が終わってしまった。

 ジュビロ磐田への移籍が1つ転機となり、結果を残す形で追加招集ながら約2年半ぶりの代表復帰を果たした。J1で結果を出し、代表に選ばれたのは「チームのみんなのお陰。信頼が無ければボールなんて来ませんから」と語る川又。「あの時(前回)は1勝もできていないので、今回は結果を求めたい。出られるかどうか分からないけど、チャンスがあれば仕留めたい」と意気込む。

 5日の公開練習ではサブ組と見られる側の1トップに張ったが、強引なところと冷静なところを使い分ける様は確かな成長を感じさせる。杉本の離脱を見越して追加招集された形で、同ポジションの金崎夢生(鹿島アントラーズ)より現時点の序列は下かもしれないが、北朝鮮戦から中国戦まで中2日という過密日程で、FWは全選手にチャンスがあると言っても過言ではない。

 「ゴールだけが生き残るアピールにつながる」と川又。もちろん言葉にしなくても、前からの守備やポストプレーなど前線でやるべき仕事は認識しているはず。しかし、そこは最低でもやるべきタスクであってアピールのポイントではないという自覚だろう。そのためにはゴール前での勝負強さを発揮する前に、いかに中盤の味方からパスを引き出すか、そのための動き出しやコミュニケーションも重要になる。

未知数。だが、はまる可能性も秘める土居聖真

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 鹿島の下部組織から2011年にトップ昇格し、4年目の14年から主力に定着して昨年は浦和をチャンピオンシップで破ってのJ1優勝にも貢献。クラブW杯では1得点3アシストの活躍を見せるなど確かな実力を示していたが、これまで代表から声がかかることなく、今回の追加招集でようやくチャンスが巡ってきた。

「追加ではありますけど、来たからにはしっかりと爪痕を残して帰れたら」

 そう語る様に、唐突の知らせにまだロシアW杯への明確なアピールまでは思い描いていない。しかし、鹿島でのプレーをベースに攻撃のアクセントを付ける役割ができれば、東アジアのライバルを相手に勝利に導く貢献ができるというプレーイメージはすでに出来上がっている様だ。その先には当然、アシストやゴールという結果があるのだろう。

 今季の鹿島では[4-4-2]の2トップ、金崎との関係から見れば[4-4-1-1]のセカンドトップで起用されることが多かった。しかし、そこで土居が見せたのはパスやミドルシュートといった攻撃センスだけでなく、中盤の空いたスペースを的確に埋めるなど、単純にハードワークとは違うピンポイントのカバーリングやプレスバックで効果をもたらせる選手でもある。そうした特性をハリルホジッチ監督が求めるハイプレスや3つの高さのブロックの中で、どう生かして貢献できるのか未知数だが興味深い部分でもある。

 鹿島での基本ポジションが示す通り攻撃センスがあると言っても、清武とはタイプも異なる。ただ、隙があれば裏を狙う“ハリルジャパン”の攻撃陣には非常に有効なアクセント役としてはまる可能性もあり、大島僚太(川崎フロンターレ)などとの組み合わせはチームに新たなソリューション(回答)をもたらすかもしれない。また左サイドもこなせる選手であり、FWとMFの両方を兼ねるマルチロール枠としてアピールできれば、追加招集からのフルメンバー定着というシナリオが現実になる可能性も十分にあると考えられるのだ。

(文:河治良幸)

【了】

負傷者続出で訪れた「機会」。底上げに期待

◆サッカー日本代表復帰のFW金崎、先発出場も不発(デイリー)




 「サッカー・東アジアE-1選手権、日本1-0北朝鮮」(9日、味の素スタジアム)

 昨年6月以来の代表復帰となったFW金崎だったが“みそぎ弾”は不発に終わった。

 昨年8月のリーグ戦で途中交代に不満を示して以降、代表から外されていたが、ハリルホジッチ監督は「それは過去のことであり私も忘れている」と招集に踏み切った。

 センターFWとして先発出場。前半30分にDF車屋の左クロスに頭を合わせたが、力なく枠の外に飛んだ。目立った見せ場を作ることはできず、後半26分にピッチを後にした。

サッカー日本代表復帰のFW金崎、先発出場も不発

◆「強くないチームが強くなるサッカー」に苦戦…主将・昌子源「勝てたのは大きい」(サッカーキング)


昌子源

 EAFF E-1サッカー選手権2017 決勝大会の男子初戦が9日に行われ、日本代表は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表と対戦した。

 日本は北朝鮮に何度かチャンスを作られるが、GK中村航輔が好セーブを見せて凌ぐ。このままスコアレスで終了かと思われた後半アディショナルタイムにカウンターからFW川又堅碁、MF今野泰幸とつないで最後はMF井手口陽介が豪快に決めて劇的な勝利をあげた。

 この試合でキャプテンを務めたDF昌子源は「スカウティングでは、北朝鮮はつないで来るところもありましたけど、今日はロングボールを俺らの背後に落とすことを徹底してきました」と北朝鮮の戦い方を分析。「言い方は悪いですけど、強くないチームが強くなるサッカーだと思います。1トップに良い選手がいて、信じて走っていた。俺らの処理しづらい、滞空時間の長いボールでした」と苦戦していたことを明かした。

 しかし、最後のところで中村が踏ん張った。昌子は「危ないピンチもありましたけど、航輔がビックセーブで防いでくれて」と若き守護神を称賛。土壇場での決勝ゴールを「最後に勝てたのは大きい」と評価し、「初戦だし、初めてやるメンバーも多い。非常に苦しかったですけど、チームの思いが乗り移ったゴールだったんじゃないかな」と総括した。


「強くないチームが強くなるサッカー」に苦戦…主将・昌子源「勝てたのは大きい」

◆昌子源「成長できた」ハリル日本初主将で無失点勝利(ニッカン)




<東アジアE-1選手権:日本1-0北朝鮮>◇9日◇味スタ

 代表8試合目で初めて主将を務めたDF昌子源(24=鹿島)は「初めてやるメンバーも多く、いろいろある中で(GK中村)航輔がビッグセーブで防いでくれた。危ないピンチはあったけど、結果ゼロ(無失点)は大きい。自信になった」と安堵(あんど)した。

 何度も危ない場面を迎えた。打たれたシュートは日本の7本に対して12本。幾度も背後を突かれて、決定的な場面をつくられた。「今日は徹底してロングボールを背後に落としてきた。言い方が悪いですが、そんな強くないチームが強くなるサッカーだと思う。ワントップの人も信じて走っている。かなり処理しづらい、滞空時間の長いボールをノールックで蹴ってくる。セカンドボールも、僕らが攻めている分、間延びして難しかった」と苦戦した状況を分析した。それでも、初戦の北朝鮮戦に敗れた2年前のこの大会とは違う出だしに「勝たないと話にならない。サッカーは勝ってナンボですから」と静かに息をついた。

 初めて巻いたキャプテンマークの重みはどうだったのか。「あまり考えすぎると自分のプレーができないので(ときどき巻く)鹿島と変わらないことをやろうと思っていた」と心がけた。ただ「長谷部さんや(吉田)麻也くんが巻いてきている物。責任がある。毎試合着けているあの人たちはすごい。その気持ちが少しは分かって、選手として1歩、成長できたかなと思う」と振り返った。

昌子源「成長できた」ハリル日本初主将で無失点勝利

◆昌子、初めて主将マーク巻き完封勝利貢献「自信になった」(報知)




 ◆サッカー 東アジアE―1選手権(男子)▽第1戦 日本1―0北朝鮮(9日・味の素スタジアム)

 昌子が初めて主将マークを巻き完封勝利に貢献した。北朝鮮が背後にロングボールを落とす攻撃を徹底。ピンチもあったが、自身の1対1の強さやGK中村の好守にも助けられ、失点は許さなかった。「長谷部さん、(吉田)麻也くんが巻いてきたもの。責任もある」という思いで指示の声を絶やすことがなかった。

 昌子は「全員がキャプテンシーを持ってくれた」と感謝しつつ「自信になった」と話した。

昌子、初めて主将マーク巻き完封勝利貢献「自信になった」

◆昌子が初めて知った“重み” 「毎試合つけているあの人たちは…」(ゲキサカ)




[12.9 E-1選手権 日本1-0北朝鮮 味スタ]

 キャプテンマークの重みを知った。試合前のミーティングでゲームキャプテンに指名された日本代表DF昌子源(鹿島)はこれが国際Aマッチ出場8試合目。今回のメンバーのDF陣では最多のキャップ数を持つ24歳が、DF吉田麻也やDF槙野智章不在の最終ラインを統率した。

「長谷部さんや(吉田)麻也くんが巻いてきたものなので責任がある。これ(キャプテンマーク)を毎試合つけているあの人たちはすごい。僕もそういう気持ちが少しは分かって、選手として一つ成長できたかなと思う」

 球際で激しさを見せる北朝鮮の中盤にセカンドボールを拾われ、ロングボール1本で1トップのFWキム・ユソンに最終ラインの背後を狙われた。昌子自身にもミスはあったが、「ピンチはあったけど、ゼロという数字、無失点は大きい」と安堵の表情を見せた。

 最終ラインでは右サイドバックのDF室屋成が代表デビューで、左サイドバックのDF車屋紳太郎も初先発だった。DF谷口彰悟とセンターバックを組んだ“急造4バック”は連係が合わない場面もあったが、A代表初キャップのGK中村航輔がビッグセーブを連発。「初めてやるメンバーが多い中で、危ないピンチもみんなで防げた」と、苦しみながらも声をかけ合い、初戦を無失点に抑えた。

 4か国総当たりのE-1選手権は連戦が続く。中2日で12日に中国戦、さらに中3日で16日に韓国戦が控えるだけに、白星スタートの意義は大きい。「例えば今日、0-0や1-1で終わると、切り替えが難しかったと思う。無失点で勝ったことは大きかった」。完封勝利という形で重責を果たした若きDFリーダーは新たな自信もつかんだようだった。

(取材・文 佐藤亜希子)

昌子が初めて知った“重み” 「毎試合つけているあの人たちは…」

◆疑問だらけでひどい試合…A代表とは思えない(サンスポ)




 東アジアE-1選手権第2日(9日、日本1-0北朝鮮、味スタ)A代表とは思えないひどい内容だった。攻守にちぐはぐ。ボールを回しているだけで怖さも何もなかった。相手がブロックを作って守るのは想定内のはずで、もう少し攻撃に工夫があってもよかったのでは。後半は途中出場の伊東が見せ場を作ったけれど、相手が疲れてスペースが空いただけともいえる。

 JリーグMVPを獲得した小林をはじめ、初優勝を飾った川崎勢は代表になじめていない印象だ。細かくつなぐ川崎のスタイルを代表でやろうとするから周囲と合わない。代表クラスなら数日間の合宿でチームメートのプレーを理解しないといけない。

 ハリルホジッチ監督の選手選考と采配には疑問だらけ。W杯まで半年という時期に、これほど多くの選手を試している場合なのか。何人かは代表レベルですらなかったよ。

【本田泰人のハードマーク】疑問だらけでひどい試合…A代表とは思えない


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