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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.29 国体少年男子1回戦 徳島県 0-1 茨城県 北海浜多目的球技場]
開催地の茨城県は、各選手が良さを出してまず1勝。中でも、内野弘監督(麻生高)は「あそこで獲ってくれなかったら、苦しかった」と決勝点となる1点の大きさを口にしていた。
その1点を奪ったのが、10番のFW淵上涼太(鹿島ユース)。エースとして結果を残した淵上は「今年10番もらって、チームを勝たせないといけない立場になって、1試合1点くらい獲っていきたいという目標があったので、今日はそれをこなせて良かったです」と喜んだ。
地元の観衆や鹿島ユースの先輩たちの声援に応えたのは、前半12分だった。茨城県はMF伊藤龍之介(鹿島ユース)の右足FKが右隅のコースを突く。これは徳島県GKが反応したが、弾いたボールを詰めていた淵上が右足でゴールに流し込んだ。
「伊藤龍之介選手のシュートは必ず良いコースに行くと思っていたので、こぼれてくるかなと狙っていたんですけれども、たまたま自分のところに転がって来て押し込んだだけです」と淵上は謙遜。それでも、この先制ゴールは地元開催で重圧を感じていたチームの緊張も和らげる大きな1点となった。
淵上は立ち上がりから前線でチャンスに絡み、サイドへボールを展開する部分や、前線からの献身的なプレッシングでもチームに貢献。今後の戦いでは、鹿島ユースで指導を受けている柳沢敦コーチの現役時代を参考にしているという抜け出しの回数を増やしていく意気込みだ。
「柳沢コーチの昔の映像とかは最近見始めて、攻撃の得点シーンとか、背後の抜け出しとかをよく見て、今日はあまりできなかったんですけれども、明日から繋げていきたいと思っています」
この日、淵上が決勝点を奪ったシーンでは、茨城県の選手たち全員が大喜び。「チームが一致団結して、今、全員で試合に臨んでいるからこそああいう喜びだったり、全員で喜ぶ姿が見られたのかなと思います」と胸を張ったエースが、今後も自身のゴールで茨城県イレブンが喜ぶ回数を増やす。
(取材・文 吉田太郎)
◆[MOM2979]茨城県FW淵上涼太(鹿島ユース、1年)_10番の責任果たす決勝点!(ゲキサカ)