http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00173009.html5月21日(水) 2014 ヤマザキナビスコカップ
G大阪 2 - 1 鹿島 (19:03/万博/8,103人)
得点者:4' 倉田秋(G大阪)、72' ダヴィ(鹿島)、80' 米倉恒貴(G大阪)
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先制したのはガンバ大阪だった。4分、右サイド、深い位置からMF阿部浩之が素晴らしい弾道の縦へのロングパス。緩く内側にカーブがかかったボールは長い距離を走り勝って前線に抜け出したMF倉田秋の足元にピタリ。そのまま相手DFも振り切って、ゴール左下に流し込む。「狙い通りのスピード、弾道だったとはいえ、自分でも『マジか?』という感じで…後ろから見ていて我ながら感動していました(笑)」と話したMF阿部のパーフェクトなアシストと、MF倉田の走力、シュート力が融合した改心の一撃。G大阪が理想的な先制点をものにする。
ただ、日本代表選手やケガで離脱したエースのFW宇佐美貴史ら、直近のF東京戦のスタメンから大幅に入れ替えたからか、中盤でのイニシアチブがとれず試合が落ち着かない。それでも守備での集中は途切れず、攻めては時折鋭いカウンターで前線へボールを運ぶなどしながら少しずつリズムを見出すようになる。特に20分を過ぎてからはようやく試合が落ち着き始め、パスを繋いだG大阪らしい攻撃から再三にわたりシュートチャンスを見出すもMF岡崎建哉のシュートも、MF倉田のシュートも枠を捉えられない。その一方で相手にボールを奪われた後の守備での対応という面での不安定さが気になったのだろう。長谷川健太監督は早々に動き、31分にボランチのMF井手口陽介に代えてMF内田達也を投入。チーム全体のバランスを整え直す。
対する鹿島は早い時間帯に失点したものの、その後は中盤のMF小笠原満男とMF柴崎岳がバランスよく中盤を支配し、バイタルエリアを効果的に使った攻撃を展開。サイドと中央をうまく使いわけつつ、時折ミドルレンジから思い切りのいいシュートを放つなどして攻勢に試合を進める。その中では何度かG大阪にカウンターを仕掛けられるシーンや、20分を過ぎてややG大阪にペースを握られた時間もあったが、守備陣の集中力は途切れず、GK曽ヶ端準を中心にエリア内でもしっかりと身体を張って追加点を許さない。その時間を凌いだ後は再び流れを取り戻すも、ゴールはこじあけられず、G大阪リードで前半を折り返す。
後半は立ち上がりから鹿島ペース。4分という早い時間帯にビッグチャンスを迎えるが、GK東口順昭のはじいたボールに反応し、フリーの状態で放ったMF中村充孝のシュートは大きくバーを越える。その後もビハインドを追いかける鹿島が前がかりに試合を展開。62分にMF野沢拓也、MFカイオというフレッシュな攻撃陣を二枚同時に投入し、その勢いを加速させる。
すると72分、直接フリーキックの展開から、左ゴール前でDF前野貴徳が競り、こぼれたボールに反応したFW土居聖真が相手DFのマークを振り切ってゴール前に繋げると、詰めたのはFWダヴィ。後半、再三にわたりG大阪ゴールに襲いかかっていた鹿島がようやく、同点弾を手にする。
再び振り出しに戻った展開にG大阪もすかさずMF二川孝広に代えて、MF大森晃太郎を投入。防戦一方の展開にフレッシュな力を加えると、その5分後、右スローインをMF阿部がDFを背負いながらDF米倉恒貴に繋げ、それをドリブルでゴール前に持ち込んだDF米倉が、角度のないところからコースをついて勝ち越し弾。試合後には「こういうチャンスで結果を出してやろうと思っていました。決められて本当に嬉しい」と笑顔をみせたMF米倉の移籍後初ゴールで、少ないシュートチャンスをゴールにおさめ、鹿島を突き放す。
攻勢に試合を運んでいただけに痛い追加点を奪われたものの、それまでと変わらず、果敢にゴールを目指し続けた鹿島。82分には右コーナーキックにあわせたDF昌子源のヘディングシュートが炸裂するもGK東口のファインセーブに阻まれゴールならず。以降も、再三にわたってG大阪ゴールを攻め立てたが、G大阪の気迫の感じられる守備の前にゴールを割れず、2-1で試合終了。G大阪が勝点を9に伸ばし、Aグループ2位に順位をあげた。
以上
2014.05.22 Reported by 高村美砂