日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年1月16日水曜日

◆衝撃のハットトリックで“大会の顔”に…尚志の2年生エース・染野唯月が見せつけた“凄み”(サッカーキング)






『染野唯月の大会』だったと言えるだろう。神村学園(鹿児島)、東福岡(福岡)、前橋育英(群馬)、帝京長岡(新潟)という難敵を次々と撃破し、2011年度以来2度目の選手権ベスト4に輝いた尚志(福島)。中でも2年生エースストライカー・染野唯月の存在感はずば抜けていた。


準決勝敗退も青森山田を最後まで苦しめた3得点




  3回戦の前橋育英戦で今大会初ゴールを挙げたのを皮切りに、準々決勝の帝京長岡戦では値千金の決勝弾をマーク。準決勝の青森山田戦では圧巻のハットトリックを決めてみせた。高円宮杯プレミアリーグイーストで2番目に少ない失点数を誇り、今大会でも3試合で1失点だった青森山田を完全に翻弄した3得点は、まさに衝撃的な活躍だった。だが、チームはPK戦の末に敗退。“殊勲のエース”にはなることはできなかった。

「負けてしまったことが悔しい。相手がどんどん強くなることで、点を獲ることが難しくなるからこそ、そこで自分が点を決めていきたいとずっと思っていた。勝利に結びつくゴールを挙げられなかった」と青森山田戦後、唇を噛んだが、彼個人のプレー決して下を向くような内容ではなかった。対戦相手も染野の存在を脅威と感じ、青森山田の攻守の要であるMF天笠泰輝は「染野を捕まえきれなかった。食いつけば収められたり、周りに叩かれて、スペースを与えたら仕掛けられてしまう。ポストプレーだけでなく、本当に色々なことが出来る選手だと思った」と語った。

 改めてハットトリックをおさらいしたい。26分、フリーキックを獲得すると、沼田皇海のパスにニアサイドで合わせて先制点をマーク。 2点目のゴールは68分、右サイドを破ったMF加瀬直輝の折り返しを受けると、相手DF3人とGKが食いついていることを確認して深く中央へ切り返した。「これまで切り返しを止められてしまうのが多かったので、切り返した直後すぐに何が出来るかが大事だと思っていた」(染野)と、切り返しから素早く左足を振り抜きゴールへ流し込んだ。

 78分には一度は逆転に成功する3点目を決める。敵陣の浅い位置でボールを受けて、MF伊藤綾汰に繋ぐと、ギアを一気に上げてゴール前に猛ダッシュ。伊藤から加瀬に繋ぐと、加瀬のスルーパスに抜け出して、ダイレクトシュートを沈めた。

「『青森山田は裏が空くので、裏を狙え』というアドバイスをもらっていたので、パスを出した瞬間に、ラストパスを絶対に出してくれると信じてゴール前に走りました」と、CB三國ケネディエブスと右SB橋本峻弥の間にできたスペースを見逃さず、フリーランニングを仕掛けたことで生まれたファインゴールだった。


力を磨き2大会連続で『大会の顔』に




 染野が今大会挙げたゴール数は5。その全てが彼の『凄み』を存分に見せつけたものだった。日本代表の大迫勇也に憧れる彼は、大会中にも大迫のプレーをチェックし、しっかりと『エースの仕事』たるものを目に焼き付けていた。

「大迫選手は(アジアカップ初戦の)トルクメニスタン戦でもしっかりと点を獲って、苦しいチームを救っている。それにどんな体格差があっても、ボールをしっかりと収める力が改めて凄いと思った。自分の課題はそこなので、参考にして、それができる選手になりたいです」

 来年度は高校最後の1年となる。大迫勇也でさえ最後の選手権を『大迫勇也の大会』にしたが、高校2年生の選手権には出場できず、染野のようなインパクトは残せなかった。尊敬する偉大なストライカーも果たせなかった2大会連続で『大会の顔』となるために。そして、その先にある上のステージで躍動するために、「妥協せず、細かいところにこだわって伸ばしていけば、またここ(埼玉スタジアム)に戻って来られると思う。でも、ただ戻ってくるだけではなく、今日は前線でボールを収める時間が少なかったので、どんな時間帯でも自分が尚志の攻撃の起点になれるように、全てにおいて貢献できる選手になりたい。期待を裏切らないようにしたい」と話し、大会を後にした。

 今後、Jクラブによる争奪戦が激化することが予想される。周囲の喧噪も大きくなるだろう。それでも染野は、一回りも二回りも大きくなって埼玉スタジアムのピッチに立つイメージを持って、己の力を磨き続ける。

取材・文=安藤隆人




◆衝撃のハットトリックで“大会の顔”に…尚志の2年生エース・染野唯月が見せつけた“凄み”(サッカーキング)


◆流経大柏から“常勝鹿島”へ…3年間の悔しさを胸に関川郁万が挑む新たな戦い(サッカーキング)




 完璧なシナリオだった。前半40分を迎えるまでは……。

 青森山田(青森)と流通経済大柏(千葉)が対戦した第97回全国高校サッカー選手権大会決勝。前年のリベンジへ、流通経済大柏は理想的な立ち上がりを迎えた。試合開始直後から青森山田のプレスを掻い潜りアタッキングサードに侵入。サイドを中心にチャンスを作ると32分、コーナーキックから関川郁万がヘディング弾をお見舞いし、待望の先制点を手にした。しかし、40分に青森山田・檀崎竜孔のゴールで同点とされると、63分には再び壇崎にゴールを許し逆転された。終了間際の88分には小松慧(青森山田)のダメ押し点で万事休す。流通経済大柏は2大会連続準優勝で大会を終えた。

 お家芸の“堅守”は健在だった。初戦となった2回戦で徳島市立(徳島)に1失点して以降、3試合連続でクリーンシートを記録。瀬戸内(広島)との準決勝は前半から得点を重ねると、5つの交代枠をフルに使って主力を温存。来る決勝戦を万全の状態で迎えた。

 上述の通り、関川のゴールで先制するまでは完璧だった。あとはこれまでと同じように、鉄壁の守備でリードを守り切れば、11年ぶりの選手権制覇が決まる……。しかし、まさかの3失点で敗戦。前年の雪辱は果たせなかった。


悔しさの連続だった3年間




「自分が点を決めようが、チームが勝たないと意味がないので。最後までチームを勝たせられなかった3年間でした……」

 表彰式を終え、メディアの取材に応じた関川は、悔しさを噛み締めながら言葉を絞り出した。

 高校入学後すぐにレギュラーに定着した。2016年4月のプレミアリーグイースト、関川の公式戦デビューは青森山田との一戦だった。当時の青森山田は廣末陸(レノファ山口)、郷家友太(ヴィッセル神戸)、三國スティビアエブス(順天堂大)など、同年度の高円宮杯チャンピオンシップと選手権の2冠を達成したメンバーが名を連ねていた。この試合で1年生ながらスタメン出場した関川だったが、結果は0-3の惨敗だった。

「振り返れば1年生の最初の公式戦も青森山田だった。最初も最後も青森山田に負けちゃいました」(関川)

 関川にとって、高校3年間の選手権は悔しさの連続だった。1年生のときは県予選決勝で“宿命のライバル”市立船橋に敗北。2年生だった2017年は夏のインターハイで優勝すると、選手権出場を果たし、決勝戦まで勝ち進んだ。しかし、前橋育英(群馬)に敗れ準優勝に終わった。最後の選手権を終えても、「(失点は)自分たちの甘さが出た」「自分たちの代で優勝したかった」と、最後の最後まで悔しさが滲み出ていた。


新たな戦いの場はJリーグ




 それでも、関川は強烈なインパクトを残した。センターバックながら今大会では決勝戦のゴールをはじめ、計3得点を記録。その全てが得意のヘディングで叩き込んだものだった。身長180cmと特段大きくはないが、強靭なバネを活かしたジャンプから繰り出すヘディングシュートは破壊力十分。高さと滞空時間の長さでは、同世代の選手たちより頭一つ抜けていた。地上戦における対人能力も高く、ロングフィードまで得意としている。

 そんな逸材を、Jクラブが見逃すはずがなかった。関川は高校卒業後、鹿島アントラーズに入団する。昨シーズン、植田直道(サークル・ブルージュ/ベルギー)、昌子源(トゥールーズ/フランス)と鹿島の最終ラインを支えてきたセンターバックがチームを離れた。代わって入団する関川にかかる期待は大きいはずだ。

 最後に、これからの目標を聞かれた関川は「鹿島で試合に出ることです」と静かに話し、会場を後にした。選手権で経験した悔しさを拭い切ることはできない。昨年20冠を達成した“常勝鹿島”でレギュラーを獲ることも簡単ではない。それでも、全国の舞台で確かな足跡を残した逸材は、悔しさを胸に新たな戦いに挑もうとしていた。

取材・文=加藤聡




◆流経大柏から“常勝鹿島”へ…3年間の悔しさを胸に関川郁万が挑む新たな戦い(サッカーキング)





◆鹿島安部、母校瀬戸内に刺激「大事なものは一緒」(ニッカン)




鹿島が鹿嶋市内で始動し、約1時間半練習を行った。

昨季ベストヤングプレーヤー賞を受賞したFW安部は、母校瀬戸内(広島)が高校選手権初出場でベスト4と躍進したことに「後輩たちを見て刺激になりました。僕らのサッカーも高校生のサッカーも、ベースになる大事なものは一緒だと感じました」と話した。右膝に古傷を抱えるDF内田はピッチに姿を現さず、室内で別メニュー調整した。




◆鹿島安部、母校瀬戸内に刺激「大事なものは一緒」(ニッカン)




◆鹿島始動、新加入の伊藤翔は10番練習着「まだ…」(ニッカン)




鹿島アントラーズは15日始動し、鹿嶋市内でトレーニングを行った。

横浜から加入のFW伊藤翔(30)、清水から加入のMF白崎凌兵(25)らの姿もあった。伊藤は10番の練習着だったため、今季の背番号は10番か? と思われたが、「違います、違います。たまたまサイズ的に、デカいサイズなので着ていただけです」と疑惑を否定。10番を付けるには「まだ早いっす」と答えた。

昨年度ベストヤングプレーヤー賞を受賞したFW安部裕葵(19)は、母校瀬戸内(広島)が高校サッカー選手権初出場でベスト4と躍進した。試合会場に足を運び後輩たちを応援する姿も目撃されていたが、この日は「後輩たちを見て刺激になりました。僕らのサッカーも高校生のサッカーも、ベースになる大事なものは一緒。自分の高校がベスト4に入った喜びと、戦っている姿勢を見ていろんなものを受けましたね」と、飛躍する後輩たちに刺激を受けたことを明かした。前日14日には、地元で成人式に出席したという。今月末に誕生日を迎え晴れて20歳になるが、「コツコツ先を見ず、急がず行きます」とマイペースに上を目指す意向を明かした。

大岩剛監督(46)は練習を終えて、「初日としては非常に良い表情をしていましたし、僕が逆に自信をもらえるような表情をしていたと思います」と手応えを口にした。

昨年から負傷離脱していたMF三竿健斗(22)とFW鈴木優磨(22)DF伊東幸敏(25)は、全体練習には参加せず別メニュー調整した。右膝に古傷を抱えるDF内田篤人(30)は室内でのトレーニングのみに留め、ピッチに姿を現さなかった。




◆鹿島始動、新加入の伊藤翔は10番練習着「まだ…」(ニッカン)




◆【鹿島】今季初練習 39歳のGK曽ヶ端「タイトルを取りたい」(報知)





 J1鹿島は15日、茨城・鹿嶋市内で始動した。ランニングなどで約1時間半、体を動かした。

 昨季限りで、約20年にわたりチームを引っ張った小笠原満男氏(39)が引退。39歳のGK曽ヶ端準は「満男がいてもいなくても、タイトルを取りたい」と、ここ2年で逃した国内3大タイトルの奪還を誓った。また、同じGKの川口能活氏(元相模原)、楢崎正剛氏(元名古屋)らが引退したことにも触れ、「常に刺激をもらい、目標にしてやってきた。今も現役でやっている同年代の選手たちにも、負けたくないという気持ちでやっています」と話した。

 年末までクラブW杯を戦い、例年に比べて短めのオフを挟み、2月19日にはACLプレーオフに臨む。大岩剛監督(46)は「初日にしては、選手は良い表情だった。昨年の悔しさも喜びもチームの糧にしてやっていきたい」と意気込んだ。




◆【鹿島】今季初練習 39歳のGK曽ヶ端「タイトルを取りたい」(報知)



◆ACL王者鹿島が始動 大岩監督、経験豊富な選手に信頼感(サンスポ)





 昨季アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で初優勝したJ1鹿島が15日、茨城県鹿嶋市で始動し、横浜Mから新加入のFW伊藤らが汗を流した。長く大黒柱だった小笠原が引退したが、大岩監督はDF内田やGK曽ケ端らの名を挙げ「経験があり、チームを引っ張る選手はたくさんいる」と厚い信頼を寄せた。

 ACLは制したが、J1、YBCルヴァン・カップ、天皇杯全日本選手権の国内三大タイトルからは2年間遠ざかっている。曽ケ端は「目標として、しっかりタイトルを取りたい」と話した。負傷で昨年12月のクラブワールドカップを欠場したFW鈴木やMF三竿は別メニューで調整した。


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◆ACL王者鹿島が始動 大岩監督、経験豊富な選手に信頼感(サンスポ)




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