日刊鹿島アントラーズニュース

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2022年2月8日火曜日

◆京都FW豊川雄太 J1定着へ“古都のテベス”大仕事を期待(スポニチ)






18日開幕 J1注目の新戦力


 京都FW豊川雄太(27)は復活を期して新天地を求めた。昨年まで2年間在籍したC大阪では負傷で離脱する時期が長かったが持ち味の“勝負強さ”で京都のJ1残留に貢献する。

 16年U―23アジア選手権ではイランとの準々決勝で延長前半6分に決勝ヘディング弾。それまでベスト8の壁を破れなかったチームを勝利に導き、リオ五輪出場権獲得に貢献した。ベルギー1部オイペン時代の18年には最終節ムスクロン戦でハットトリック。残り20分で1部残留には3点が必要な絶体絶命の状況下で奇跡を起こした。C大阪時代の20年にはG大阪とのダービーマッチで得点を挙げた。

 ファンと公言する元アルゼンチン代表FWテベスが、代表でつけていた背番号23を背負う。積極的にゴールへ向かう姿勢はテベスのようで、チョウ貴裁(キジェ)監督が求めるプレーにも合致する。12年ぶりのJ1昇格を果たしたチームが掲げる今季目標はJ1定着への土台づくり。「古都のテベス」が躍動すれば、それだけ土台は早く固まる。

 ◇豊川 雄太(とよかわ・ゆうた)1994年(平6)9月9日生まれ、熊本市出身の27歳。大津高―鹿島―J2岡山―オイペン(ベルギー)―C大阪を経て今季から京都加入。攻撃的なポジションならば全てプレー可能でFKなどキック精度も武器。J1通算68試合8得点。1メートル71、64キロ。利き足は右。




◆京都FW豊川雄太 J1定着へ“古都のテベス”大仕事を期待(スポニチ) 

 


◆鹿島アントラーズ、期待の新戦力5人。あの野性的ストライカーが電撃復帰! J1初挑戦となるMFも(フットボールチャンネル)





明治安田生命Jリーグの各クラブは、2022シーズンの開幕に向けて準備を進めている。昨季のリーグ戦で4位に終わった鹿島アントラーズは、期限付き移籍からの復帰も含めて11人の新戦力を迎えた。フットボールチャンネルでは、その新戦力たちの中から新天地での活躍が期待される5人を紹介する。


FW:鈴木優磨(背番号40)




生年月日:1996年4月26日(25歳)
前所属:シント=トロイデン(ベルギー)
21/22リーグ戦成績:11試合2得点2アシスト

 2015年に鹿島アントラーズのトップチーム昇格を果たした鈴木優磨は、同クラブで日本屈指のストライカーへと成長を果たした。2019年には活躍の場をベルギーのシント=トロイデンに移しており、2020/21シーズンにはリーグ戦だけで17得点を奪うなど大活躍をみせている。そのパフォーマンスから一時はイタリアやイングランドへのステップアップが噂されたが、新シーズンより鹿島に戻ってくることになった。

 鈴木の特長と言えばフィジカル能力の高さだ。身長182cmの体格から繰り出されるパワーは非凡で、この点に関しては日本人ストライカーとしてはトップレベルにあると言っていいだろう。また、ベルギーではボックス内でのポジショニングや動き出しなどが向上。点取り屋として、より怖い存在になっている。さらに忘れてはならないのがメンタルの強さ。常にゴールに対し貪欲で負けん気が強いなど日本人とは思えぬほど野性的であり、それこそが相手DFにとっての脅威となっている。

 愛する鹿島に帰ってきた鈴木は、クラブ公式サイトを通じ「自分はアントラーズに関わるすべての人たちを笑顔にするため、このクラブを優勝させるために帰ってきました」とコメント。その言葉通り、鹿島を再び頂点へと導けるか。元日本代表でクラブのレジェンドでもある小笠原満男が現役時代につけていた「40番」を新たに背負うFWの冒険に注目だ。


MF:樋口雄太(背番号14)




生年月日:1996年10月30日(25歳)
前所属:サガン鳥栖
2021リーグ戦成績:37試合6得点6アシスト

 小学生の時からサガン鳥栖の下部組織で過ごし、U-18までプレーしたが、トップチーム昇格は叶わなかった。それでも、鹿屋体育大学在学中に鳥栖への加入内定を掴むことに成功。プロ1年目は公式戦出場がわずか8試合に留まったが、2年目の2020シーズンにレギュラーに定着した。そして鳥栖在籍3年目となった昨季は、キャリアハイとなるJ1リーグ6得点6アシストを記録。大きく評価を高め、鹿島アントラーズへの移籍を勝ち取ることになった。

 鳥栖でエースナンバー「10」を背負っていた樋口雄太は、キック精度に定評のある選手。利き足の右足だけでなく左足からも高質なボールが出てくるので、対峙するDFからすると実に厄介な存在だ。また、シュートの意識が抜群に高く、ゴールが見えれば迷わず足を振り抜いてくるあたりもストロングポイント。昨季、鳥栖ではその特徴を活かし印象的な得点を何本か奪っていた。

 さらにボランチ、トップ下、サイドとあらゆるエリアでプレーでき、運動量豊富で守備への貢献度も水準以上。それに加え狭いエリアでのプレーも苦にしていないなど、樋口はMFとして魅力的なものを多く兼ね備えている。鹿島では鳥栖時代よりも激しいポジション争いを強いられることになるはずだが、その競争に打ち勝ち爪痕を残せるだろうか。


DF:キム・ミンテ(背番号20)




生年月日:1993年11月26日(28歳)
前所属:北海道コンサドーレ札幌
2021リーグ戦成績:9試合0得点0アシスト(北海道コンサドーレ札幌)
2021リーグ戦成績:12試合1得点0アシスト(名古屋グランパス)

 韓国出身だが、Kリーグでプレーした経験は一度もない。光云大学校からベガルタ仙台に加入してプロデビューを果たして以降、Jリーグでのプレーを続けている。2017年から昨季途中まで在籍していた北海道コンサドーレ札幌では、公式戦137試合に出場。昨年8月から約半年間プレーした名古屋グランパスではクラブ史上初のYBCルヴァンカップ制覇に貢献するなど、実績は十分である。

 目を見張るような縦パス、あるいはドリブル突破など華麗なプレーを見せるタイプではない。しかし、身長187cmという申し分ないサイズを誇っていて、そこから繰り出すパワーで相手FWを潰す能力はピカイチだ。また、見た目からは想像できないほどのスピードを持っているのも恐ろしいところ。札幌時代にはその武器を活かしてカウンターの芽を摘むなど、攻撃的なミシャサッカーを支えていた。

 鹿島は今冬、二人の主力センターバックを失った。犬飼智也が浦和レッズ、町田浩樹がベルギーのユニオン・サン=ジロワーズにそれぞれ旅立っている。それに対し不安を抱いているサポーターは決して少なくないはずだが、キム・ミンテにはその不安を吹き飛ばすほどの活躍が求められる。新シーズンは関口郁万とコンビを組むことが濃厚だが、強固な最終ラインを築けるか。


MF:中村亮太朗(背番号35)




生年月日:1997年9月27日(24歳)
前所属:ヴァンフォーレ甲府
2021リーグ戦成績:33試合4得点1アシスト

 2020年、中村亮太朗は中央大学卒業後にヴァンフォーレ甲府へ加入した。1年目は当初こそなかなか満足いく出場機会を得られなかったが、第11節FC琉球戦でリーグ初フル出場を果たしてからはコンスタントに出番を貰うようになり、最終的にJ2では26試合3得点2アシストを記録。昨季はさらに勢いが加速し、同33試合で4得点1アシストの成績を残すことになった。

 そんな中村は万能型のボランチと言えるだろう。攻撃では高いテクニックと精度の良いパスを武器にゲームをコントロールすることができる。そして守備では「今日の目標をガットゥーゾに設定してしまったため気持ち入りすぎてレッドカードもらいそうだったので次から気をつけたいです」(中央大学学友会サッカー部が2019年に投稿したツイートより)とコメントしている通り、元イタリア代表MFのような熱く激しいプレーでチームに貢献する。24歳と若いが、頼もしい存在だ。

 鹿島のボランチには日本代表でのプレー経験を持つ三竿健斗、そして昨シーズン印象的なパフォーマンスを示したディエゴ・ピトゥカが君臨する。2022シーズンがJ1初挑戦ということを考えても、彼らからすぐにポジションを奪うことは難しいはずだが、どこまで食らい付いていけるだろうか。


MF:仲間隼斗(背番号33)





生年月日:1992年5月16日(29歳)
前所属:柏レイソル
2021リーグ戦成績:24試合2得点1アシスト

 高校卒業後にプロの世界へ飛び込んだ仲間隼斗は、これまで4つのクラブでプレーしてきた。その中で、同選手が最も輝いたのはファジアーノ岡山に所属していた2019シーズンで間違いないだろう。ハイペースにゴールネットを揺らし、最終的にMFながらJ2リーグ戦40試合で15得点6アシストという成績を収めたのである。その活躍が評価され、後の柏レイソル移籍へと繋がることになった。

 仲間のストロングポイントと言えばドリブルだ。ボールを受けてから加速するまでが早く、細かなステップ、そして身体を巧みに使うができるため簡単にロストすることが少ない。左サイドからのカットインも大きな武器となっている。また、忘れてはならないのが守備面での貢献。豊富な運動量の持ち主で、試合終盤でもハードワーク、そしてプレスバックを怠ることがまずない。その姿勢は、若手選手にとってのお手本となるだろう。

 サイドでのプレーを基本としているが、昨シーズンの柏ではボランチとしても存在感を示した。そのため鹿島でも両ポジションでの起用が考えられるだろう。いずれにしてもライバルは強力で、スタメンの座を奪うには猛烈なアピールが必要となるはずだが、新戦力としてサポーターの期待に応えることはできるだろうか。


【了】



◆鹿島アントラーズ、期待の新戦力5人。あの野性的ストライカーが電撃復帰! J1初挑戦となるMFも(フットボールチャンネル)


◆主将の重責から解き放たれた三竿健斗、“らしい”スタイルで常勝・鹿島復活の原動力に(サッカーキング)






 ベルギーの名門アンデルレヒトやエジプトのアル・アハリなどで手腕を振るったスイス人指揮官、レネ・ヴァイラー監督率いる新体制で、2022年シーズン開幕に向けて調整を続けている鹿島アントラーズ。

 4日には宮崎キャンプを打ち上げ、本拠地に戻ったが、オミクロン株拡大による新規外国人入国停止措置の影響で新指揮官や新たなコーチングスタッフは依然として不在。岩政大樹コーチ中心となってトレーニングを続けているが、19日に迫ったガンバ大阪との開幕戦までにどこまでチーム完成度を引き上げられるかは未知数だ。

 やや困難な状況だけに、選手たちはこれまで以上に密な意思統一を図り、強靭なメンタリティでシーズンに挑んでいく必要がある。

 2020年から2年間、キャプテンを務め、今季も選手会長の要職に就く三竿健斗は重要なキーマンの1人。シント・トロイデンから古巣復帰した同い年の鈴木優磨とともに、力強く新生・鹿島の軸を担う覚悟だ。

「『(優磨とは)俺らが中心だから、引っ張っていこう」と言い合っています。やるべきことをやっていない選手がいるとしたら、誰彼構わず強く言うべきだと思う。『1人が激しく戦っている姿を見せたら、周りの2人目3人目もついていこう、戦う基準を示していこう』という話もしています」

 宮崎キャンプの終盤、本人はこう語ったが、ボール奪取や球際の部分は三竿の真骨頂。今季はまず原点回帰を図り、自分らしさを取り戻すところからがスタートと言っていい。

 そのうえで、ヴァイラー監督のサッカースタイルを自らに叩き込み、ピッチ上で体現していくことが肝要だ。

「選手と監督が直接話したのは、始動時のミーティングだけ。練習試合後も映像を見ながらの指導しかなかったけど、前へのスプリントやゆっくり回すところのメリハリに関しては強調されていて、より直線的にゴールを目指す形が求められているなと感じます」

「欧州から戻ってきた優磨や(安西)幸輝も『日本はせっかく前に行けるチャンスでもゆっくり動かして、敵が陣地に揃ってから攻めている』と言っていた。レネ監督の下ではそういう意識は強くなると思います」

 こういった新たなコンセプトを頭に入れつつ、三竿には攻守の起点として躍動してもらわなければならない。

 昨季の鹿島は14ゴールの上田綺世、10ゴールの荒木遼太郎の得点力に依存しがちだったが、完全復活を期すエヴェラウドやもう一段階の飛躍が求められる若い染野唯月ら異なる得点源を作ることも、躍進のポイントになってくる。

 彼らに決定的なボールを配給すればするほど、得点確率は上がる。”敵を一刺し”するようなパス出しができるか否か…。三竿には攻撃面での成長が強く求められるのだ。

「レネ監督のサッカーを実践するうえで、重要なのは、ゲームを支配してどれだけ相手を困らせるか。やはりサッカー脳を養うことが大事になると思います」

「相手を見て取るべきポジションに関しては今、練習からやっているし、それをどんどん自分たちで試すしかない。大樹さんも『守備の安定性は大事だけど、サッカーは相手より点を取らないといけないスポーツ』だと言っていますから」

「僕自身は守備で中盤を制圧することに加えて、点に直結するパス、ゴールに関わるボールを出すことを意識したい。縦パスにしろ、味方との立ち位置やタイミングはすごくいい感触を持てているので、試合を楽しみにしていただければと思います」





 爽やかな笑顔で自信をのぞかせた三竿。彼がここまで明るい雰囲気でメディア対応したのは本当に久しぶりだった。もともと真面目で責任感の強いキャラクターゆえに、この2年間は「自分が常勝軍団復活のけん引役にならないといけない」と考えすぎて、どこかで空回りしてしまったのかもしれない。

 だが、今季は土居聖真にキャプテンを託し、いい意味でプレッシャーから解放された。安西や鈴木というヨーロッパ経験豊富な同世代も支えてくれている。加えて言うと、昨秋には結婚。精神的に強くなった部分もあるだろう。心身ともにいい状態になれた2022年の三竿には、非常に大きな期待がかかるのだ。

 思い起こせば、2018年5月の西野朗監督就任直後日本代表合宿。ロシアワールドカップ最終登録メンバー選考の場に三竿は名を連ねていた。惜しくも本大会23人には入れなかったものの、森保一監督体制初陣となった同年9月のコスタリカ戦にも参戦。試合終盤にピッチに立っている。

 当時、同じようにベンチスタートを強いられた伊東純也、守田英正が今や代表の主力としてカタールW杯最終予選まであと一歩と迫っているのを見ると、三竿の成長曲線は物足りなく映る。彼ほどのポテンシャルがあれば、もっともっと高い領域に到達できるはず。25歳という年齢は決して遅くない。ここから劇的な飛躍を遂げ、カタールW杯に滑り込むくらいの気迫と心意気を今季のJ1で見せつけてほしいのだ。

「今年はとりあえず自分のプレーに集中することで、チームに多くをもたらせるとワクワクしています。この1~2年は苦しんだので、違った姿をお見せしたいです」

 この言葉通り、圧倒的パフォーマンスを示す三竿の姿を今から楽しみに待ちたい。

取材・文=元川悦子




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