パリ五輪世代のU-22日本代表が27日、スペインのムルシアで行われた国際親善試合でU-22ベルギー代表と対戦した
欧州遠征に臨んでいる日本は、引き分け(2-2)に終わったU-22ドイツ代表戦から中2日での一戦。負傷離脱者もいる中でドイツ戦から7選手を入れ替えてベルギーに挑んだが、立ち上がりは日本が劣勢を強いられる。
高い位置からのプレスではボールを奪いきれず、ビルドアップもままならない。すると5分、ビルドアップのミスからショーカウンターを受け、アルメリアでプレーするFWラージー・ラマザニにゴールネットを揺らされてしまう。その後もベルギーに押し込まれる展開が続くと、22分にも中盤でのボールロストからカウンターを受け、FWヨルベ・フェルテセンに強烈なシュートを突き刺された。
序盤に2点のビハインドを負った日本は22分、相手GKのキックミスしたボールを回収したMF松村優太(鹿島)がミドルシュートを放つが、対応したDFにブロックされる。徐々にボールを持てるようになってきた日本だったが、右サイドから崩される場面が散見。大岩剛監督は32分に右サイドバックのDF中村拓海(横浜FC)に代えて内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)を投入した。
前半を0-2のまま終えた日本は、後半頭から4選手を入れ替えてテコ入れを図る。最前線にFW細谷真大(柏)、右サイドにドイツ戦で活躍したMF佐藤恵允(明治大)、中盤中央にMF山本理仁(G大阪)、左サイドバックにDF木村誠二(FC東京)を置き、DF加藤聖(V長崎)を一列前に上げた。
ベルギーも7選手を入れ替える中で後半の立ち上がりはピンチの連続となるが、GK小久保玲央ブライアンの好セーブなどで失点を免れると、9分にU-22ドイツ戦と同じ形から1点を返す。右サイドで得たCKをニアサイドの木村が頭で後方にフリック。ファーサイドまで流れてきたボールを佐藤が押し込んだ。
その後はベルギーの左サイドから決定機を作られる場面もあったが、相手のミスにも助けられると、64分に縦への早い展開からボックス右に侵入したMF鈴木唯人が右足でシュート。グラウンダーのボールがゴール左に決まり、日本が試合を振り出しに戻した。
終盤にかけては日本がペースを掴む時間帯が続いたが、86分に自陣内でパスをカットされてショートカウンターを受けると、右サイドからの折り返しをFWキアン・ファーセンに沈められてしまう。日本は試合終了間際に途中出場FW山田楓喜(京都)が得点機を迎える場面もあったが決めきれずに2-3で敗戦。指揮官も選手も「結果にこだわる」と語っていた欧州遠征を白星で締めくくることはできなかった。
【スコア】
U22日本代表 2-3 U22ベルギー代表
【得点者】
0-1 5分 ラージー・ラマザニ(U22ベルギー代表)
0-2 20分 ヨルベ・フェルテセン(U22ベルギー代表)
1-2 54分 佐藤恵允(U22日本代表)
2-2 64分 鈴木唯人(U22日本代表)
2-2 86分 キアン・ファーセン(U22ベルギー代表)
【出場選手】
▼U-22日本代表(4−2−3−1)
GK:小久保玲央ブライアン
DF:中村拓海(32分 内野貴史)、西尾隆矢、鈴木海音、加藤聖(77分 西川潤)
MF:藤田譲瑠チマ、川﨑颯太(HT 山本理仁);松村優太(HT 佐藤恵允)、鈴木唯人(86分 山田楓喜)、木村勇大(HT 細谷真大)
FW:平岡大陽(HT 木村誠二)
◆パリ五輪を目指すU22日本代表が2点のビハインドを追いつくもU22ベルギー代表に敗戦(サッカーキング)