http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/07/21/kiji/K20150721010777570.html
6月上旬に日本で右膝蓋(しつがい)じん帯の手術を受けたDF内田篤人(27)が所属クラブのシャルケに戻るため20日、成田空港発の航空機で渡欧した。ドイツ紙では年内復帰は絶望的との報道もあったが、全治4~6カ月で、早ければ10月にも復帰が可能。3月31日のウズベキスタン戦を最後に日本代表から遠ざかるが、11月のW杯アジア2次予選に間に合う可能性も出てきた。
復帰への道筋が見え、内田の表情は明るかった。渡欧前の取材に「手術する前は膝にいろんなものが詰まっていた感じだったけど、今は力も入れやすい。個人的にはすっきりしている」と笑顔。「復帰してからが大事。シャルケで結果を出して、また代表に呼んでもらえれば、チームに貢献したい」と力を込めた。
手術の決断にあたってはシャルケや日本のドクターに加え、ミュンヘンの医師にも相談。日本代表のハリルホジッチ監督からパリの医師を紹介するとの申し出もあった。ミュンヘンの病院では陸上短距離のウサイン・ボルトと顔を合わせたという。関係者によると、膝蓋じん帯の手術を受けるサッカー選手は少なく、元ブラジル代表FWロナウドは同じん帯断裂で晩年は全盛期の力を取り戻すことはできなかった。内田はシャルケからは保存治療を勧められる中、6月上旬に手術を受け、全治は4~6カ月。ドイツ紙では年内復帰は絶望と報じられていたが、早ければ10月にピッチに立つ可能性もある。
順調なら11月のW杯アジア2次予選で、約8カ月ぶりの国際Aマッチ出場も視野に入ってくる。6月のハリルホジッチ監督との面談では「焦らずしっかり治してほしい」と伝えられているが、内田不在の右サイドバックは日本の“穴”となっているだけに、早期復帰が実現すればチームにとって大きな力になる。内田は「サッカー選手なら普通1度や2度は手術をしているので、やっと一人前になった感じ。転んでもただで起き上がる性格ではないので」と笑った。5月には一般女性との結婚を発表。家族の前で再び日の丸に袖を通すイメージはできている。