日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2023年6月5日月曜日

★2023年J1第16節_鹿島vs浦和(埼スタ)ツイートまとめ(日刊鹿島アントラーズニュース)






★2023年J1第15節_鹿島vs鳥栖(駅前ス)ツイートまとめ
★2023年J1第14節_鹿島vsF東京(カシマ)ツイートまとめ
★2023年J1第13節_鹿島vs名古屋(国立)ツイートまとめ




◆原点回帰で浮上のきっかけをつかみ、日進月歩で展開力も向上。鹿島がさらに上昇する条件はそろった【コラム】(サッカーマガジン)



鈴木優磨


J1リーグ第16節で鹿島アントラーズは浦和レッズと対戦した。結果は0−0に終わったが、見どころの多い試合だった。4月23日の第9節のアルビレックス新潟戦以降、カップ戦も含めて、9戦負けなし。鹿島は今、上昇するための条件をそろえている。


堅い守備と自信を深めたビルドアップ


 鹿島アントラーズは4日、今季最多となる4万5575人の観衆を集めた埼玉スタジアムで浦和レッズと対戦。0―0で引き分けた。ここ3試合連続の引き分けとなったが、第5節から4連敗するなど苦しいスタート切った後、第9節から5連勝を飾って復調の兆しを見せていた。

 第9節のアルビレックス新潟戦から連勝が始まったのは、この試合から鈴木優磨と2トップでコンビを組むFWに垣田裕暉、両サイドMFにはそれまでのサイドアタッカータイプではない名古新太郎と仲間隼斗を今季初めて先発で起用、序盤戦で採用していた4‐3‐3ではなく、鹿島の伝統的なスタイルでもある4‐4‐2に変えたことがきっかけだった。

 新潟戦で6試合ぶりとなる勝利を挙げると、ハードワークと球際の厳しさ、切り替えの早さも高まり、5連勝の間は無失点と、鹿島らしいディフェンスの堅さを取り戻していた。

 それでも前節ではサガン鳥栖と対戦し、アディショナルタイムに鈴木のゴールで追いついたものの2点を失い、さらにこれまでも常に激しい戦いを繰り広げてきた浦和とのアウェーゲームで相手が好調なこともあって、この日は「中盤の構成、それぞれのタスクを少し変えて」(岩政大樹監督)臨んだ。

負傷から復帰した佐野海舟をボランチとしてディエゴ・ピトゥカと並べ、ここまでボランチでプレーしてきた樋口雄太を左サイドMFに移した。守備の際には4‐4‐2だが、攻撃に移ると樋口は中央に入り、空いたスペースを左サイドバックの安西幸輝が活用する構成となっていた。

 この変更が奏功して前半は鹿島が主導権を握った。ボールは良く動き、11分には右サイドで広瀬陸斗を起点に数人が絡んでワンタッチ、ツータッチでパスをつなぎ、3列目から走り込んだ佐野がシュートするなど鋭い攻撃を展開した。しかし、浦和の守備も堅く、24分に迎えた最大のチャンスも鈴木のシュートがGK西川周作の正面を突くなど、得点には至らなかった。

 後半には浦和が対策を講じてきたことと、岩政監督自身が「レッズは20得点のうち15点を後半に挙げており、自信を持っている」と後半の反撃を想定していたように押し込まれる展開になる。だが、「ゴール前のところは外さずしっかりマークについて、GKを含めてコースを消して、ある程度プランどおり守り切った」と無失点で切り抜けた。

 ディフェンスに関しては、植田直通と関川郁万のCBコンビがともに前に強いハードな守りを得意とするタイプで、ラインの統率やコンビネーションに懸念もあったが、無失点試合を重ねるうちにプレーが落ち着きチーム全体の守備が安定感を増している。大崩れする心配はなさそうだ。

 攻撃面でも、ここまでセットプレーや鈴木の個人的な奮闘に負う部分が大きかったが、この日前半に見せた展開力は収穫だろう。岩政監督も「ビルドアップのところは今日初めてぐらいですね。あれだけ自信を持ってやれるようになった」と手ごたえを感じていた。堅守をベースに攻撃に変化が加われば、鈴木をはじめ垣田、知念慶ら決定力のあるストライカーがいるだけに、さらに勝ち点を積み上げることができるはずだ。

 黒星が先行していたころには厳しい表情しか見せなかった岩政監督が、この日の会見では手ごたえを語る際に表情も崩れた。コメントにも本来の饒舌さが戻り、その変化にもチームの状態が上向いていることが表れていた。

取材・文◎国吉好弘




◆原点回帰で浮上のきっかけをつかみ、日進月歩で展開力も向上。鹿島がさらに上昇する条件はそろった【コラム】(サッカーマガジン)





◆0―0でも大満足の浦和対鹿島戦 激しいがフェアなコンタクトの応酬、サッカーは格闘技だ(中スポ)



鈴木優磨


◇コラム「大塚浩雄のC級蹴球講座」

 サッカーは格闘技だ。埼玉スタジアムで行われた浦和―鹿島の上位生き残り対決は、0―0の引き分けに終わったものの、その激しい戦いは見る者を魅了する素晴らしいゲームだった。
 試合前からスタジアムは異様なムードに包まれていた。両チームともカラーが赤で、スタンドは4万5000人のサポーターで真っ赤に染め上げられていた。そしてお互いのサポーターが、激しいブーイングを浴びせあう。

 フィジカルコンタクトの強い選手がそろう両チーム。特に浦和のDF陣は酒井、ショルツ、ホイブラーテン、明本と強力だ。体をぶつけ合い、強度の強いプレーでプレッシャーを掛け合う。互いの良さを消し合う攻防は、ゴールこそ決まらなかったが迫力満点だ。

 特に見応えがあったのが、ホイブラーテンと鹿島FW鈴木優磨のマッチアップだ。立ち上がりにいきなり絡み、ホイブラーテンが膝を痛めたが、この2人は最後まで激しい火花を散らした。

 ホイブラーテンは「ストレスのたまる試合だった」といいながら、無失点に抑えたことには満足していた。その上で鹿島の鈴木について「裏を狙ってくるのは分かっていた。特に鈴木はいいストライカーだ。(DF陣で)全体的に鈴木を止めて、いい仕事をした。強い選手と対戦することは分かっているから、試合前に分析する。常に集中してスペースを与えなかったのが良かった」と振り返った。

 一方の鈴木は「あいつらすごく集中していた。センターバック。久しぶりにあんな集中しているセンターバックとやった。どのポジションとっても、常にボール関係なしにずっと見られているというか、体ごと押さえにきたというか。でも楽しいなと思いました。やってて楽しかった。日本人にはない感覚。いろいろやったけど無理でした」とにやけた。

 決して汚いプレーではない。激しい駆け引きで、肉体と肉体をぶつけ合う。激しいがフェアなフィジカルコンタクトは実に見応えがある。スコアレスドローでも、観客は十分に熱狂できる。そんな素晴らしいゲームだった。

 かつてはJリーグの選手が海外に飛び出し、フィジカルコンタクトを鍛えられて、強くなった。今は違う。Jリーグでも激しいコンタクトプレーが当たり前となり、それができない選手は生き残れなくなってきた。

 どんなに技術があっても、戦術があっても、最後は一対一の勝負に勝てなければ、世界で通用しない。そんな選手がJ1の舞台で次々に誕生している。こんな試合なら、スコアレスドローでも大満足だ。

 ▼大塚浩雄 東京中日スポーツ編集委員。ドーハの悲劇、1994年W杯米国大会、98年W杯フランス大会を現地取材。その後はデスクワークをこなしながら日本代表を追い続け、ついには原稿のネタ作りのため? 指導者C級ライセンス取得。40数年前、高校サッカー選手権ベスト16(1回戦突破)。





◆0―0でも大満足の浦和対鹿島戦 激しいがフェアなコンタクトの応酬、サッカーは格闘技だ(中スポ)


◆J1浦和×鹿島の埼スタ、キックオフ前から異様ムード 両チームエースへブーイング響く(FOOTBALLZONE)



鈴木優磨,興梠慎三


Jリーグのオリジナル10同士、ファンの熱気に包まれる


 J1は6月4日に第16節を各地で行い埼玉スタジアムでは、1試合消化試合が少なく暫定4位の浦和レッズと8位の鹿島アントラーズが対戦した。両チームのチームカラーからスタジアムは真っ赤に染まっている。

 Jリーグのオリジナル10でもある両チームの激突は、大きな注目を集めている。試合前の両チーム先発メンバー発表から、互いのエースへのブーイングが埼玉スタジアムに響いた。

 まず発表されたアウェーの鹿島のスタメンでは、現在、話題になっているFW鈴木優磨が大きなブーイングを集めた。チームのキャプテンである鈴木は、5月14日に行われた名古屋グランパス戦でゴールを決めた後、主審を睨み付けたが、その行為を日本サッカー協会(JFA)の審判委員会が問題視し、2日のメディアブリーフィングで批判した。

 これを受けて鹿島は、当該試合後に審判員会から直接注意を受けていなかったこと、クラブ内で厳重注意を行ったこと、浦和戦を目前にしたデリケートな時期での声明だったこと、審判員会が出すコメントで審判員や選手を特定して行う慣例がなかったことを理由に、抗議文を送っていた。

 そのなかで、鹿島は「複数の報道機関やメディアを通じて拡散され、ウェブ媒体やSNSなどで同選手への批判が集まる状況となっております」と声明を発表していた。今回の強烈なブーイングには、その影響もあったのかもしれない。

 一方、鹿島のファン・サポーターから最も大きなブーイングを浴びたのは、2013年に鹿島から浦和へ移籍した36歳のFW興梠慎三だった。こちらはチームのエースでありながら、国内のライバルクラブに引き抜かれて移籍したことから、これまでも強烈なブーイングを受けてきた。

 キックオフ直前には、浦和のゴール裏がクラブのエンブレムの見事なコレオグラフィーを見せ、「PRIDE OF URAWA」と書かれたフラッグを掲げれば、鹿島のサポーターもジーコ氏の描かれた大きなフラッグを掲げて威厳を示した。

 強烈なライバル心がほとばしる埼玉スタジアムで、試合後はどちらが勝利を祝うことになるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)








◆J1浦和×鹿島の埼スタ、キックオフ前から異様ムード 両チームエースへブーイング響く(FOOTBALLZONE)





◆J1浦和×鹿島を裁いた英国人レフェリー、両クラブ選手たちが絶賛「フェアなジャッジ」「100%文句はなかった」(FOOTBALLZONE)



アンドリュー・マドレイ


審判交流プログラムの一環でマドレイ氏が主審を担当


 J1リーグ第16節の浦和レッズ対鹿島アントラーズの一戦は、1つのミスが命取りになるような緊迫感あふれるゲームになった。両チームとも球際では激しくいき、さまざまな駆け引きがあったが、試合は90分を終えて0-0の引き分けになった。

 そんな試合後、両クラブのロッカールームでは、この日の主審を絶賛する声が選手たちからも挙がっていたという。この試合の主審を務めたのは、アンドリュー・マドレイ氏。イングランド出身で、普段はプレミアリーグでの審判員を務めている。この度、日本サッカー協会(JFA)とイングランドにおける審判員の統括組織(PGMOL/Professional Game Match Officials Limited)の審判交流プログラムの一環で来日し、J1の試合とキリンチャレンジカップ2023の審判を担当することになっている。

 試合終盤のアディショナルタイムに4枚のイエローカードが出たとはいえ、これだけ激しく緊迫したゲームで、それまで両チームに出ていたカードは両チームに1枚ずつ。アドバンテージを取るべきところは、しっかりアドバンテージを取って試合を流し、見る者にも、プレーする者にも、ストレスを感じさせなかった。

 後半12分に、この試合最初のイエローカードを受けていた浦和のDFマリウス・ホイブラーテンは、「警告を受けたことは喜ばしくありませんが(笑)、それ以外は素晴らしい仕事をしてくれたと思います。よく『主審が存在しないような試合ができたら良い』と言いますが、その通りでしたよね。何か決定的なことをすることがなかったと思いますし、両チームにとってフェアなジャッジをしていたと思います。試合のトーンをコントロールしてくれましたし、個人的には会話ができたことも良かったです」と語っている。


鹿島DF関川は試合を通しての対応を絶賛「ストレスがなくできました」


 今日はより目の前の相手との戦いに集中できたと話したのが、鹿島のDF関川郁万だ。「レフェリーが良かったから、ストレスがなくできました。これには取る、これには取らないという基準が、言葉は通じなかったですけれど、伝えてくれましたし、何となくわかりました。すごくストレスなくやれました」と振り返った。

 特に関川が感心したのが、最後に4枚のイエローカードが出た場面だ。ファウルを受けた鹿島のMFディエゴ・ピトゥカが激高して、浦和のMF早川隼平を突き飛ばし、中盤で小競り合いが起きた。そこに鹿島GK早川友基と浦和のDF酒井宏樹が絡むことになった。マドレイ主審は、まず早川(友基)と酒井にイエローカードを出してから、あらためてピトゥカと早川(隼平)を呼んで、それぞれに警告を出しその場を収めた。

 関川は「慣れている感じがしましたね」と感嘆の声をあげて、「多少、こっちに寄ったり、あっちに寄ったりというのを感じることが多いですが、今日は全くなかったです。自分たちが審判相手じゃなくて、相手とちゃんと試合をできているということをすごく感じられましたね」と、スコアレスに終わった熱戦を裁いた主審を称えた。


早川(友基)は終盤のカード4枚が出された場面を説明


 アディショナルタイムに珍しく激高した早川(友基)は、この場面について「ラストプレーになることが分かっていたから、ボールを蹴りに行ったんです。そうしたら、酒井が(小競り合いに加わりに来たと勘違いして)『下がれ!下がれ!』って言ってきたんです。それに対して『そうじゃない』と言っていただけなので、俺は関係ないイエローなんです。レフェリーもそれを分かっていたんですけど、場を収めるためにイエローを出していました。だから、全然揉めたわけじゃなかったんです」と、その場で起きていたことを説明。「試合後に酒井選手と話し合いに行ったら『そういうことだったんだ』と言ってもらえました」と、誤解もしっかり解けたことも明かした。

 そのうえで「すごくやりやすかったです、正直。プレーを流すところとか、ファウルでも流すところとか、プレーを途切れさせませんでした。審判の方も、試合をどうコントロールすればいいかをわかっていたので、普段ならテクニカルファウルに対して日本人審判はイエローカードを出してしまうんですが、そこもサッカーの一部として捉えてくれて、ファウルとして取ってくれていたのは、すごく選手として『それがサッカーでしょ』という感じでした。自信を持って笛を吹いてくれていたんで、レフェリーに対しては、100%文句はなかったですね」と、マドレイ主審の笛を絶賛した。




◆J1浦和×鹿島を裁いた英国人レフェリー、両クラブ選手たちが絶賛「フェアなジャッジ」「100%文句はなかった」(FOOTBALLZONE)





◆浦和―鹿島の笛吹いたのはプレミアで経験持つマドレイ氏、選手から絶賛「ノーストレスでできた」(ニッカン)



アンドリュー・マドレイ


<明治安田生命J1:浦和0-0鹿島>◇第16節◇4日◇埼玉ス

浦和レッズは鹿島アントラーズとスコアレスドローに終わった。同試合で主審を務めたのは、日本サッカー協会(JFA)の審判交流プログラムで招請されたイングランドのアンドリュー・マドレイ主審(39)。プレミアリーグでも豊富な経験を持つ。両チームともデュエルが激しいが、マドレイ主審は「後ろから行くとファウル」など基準が明確で、アドバンテージの取り方も絶妙だった。

試合終了間際に鹿島MFピトゥカと浦和MF早川、鹿島GK早川と浦和DF酒井の小競り合いが起こった際は、両者を呼んでイエローカードを出し「けんか両成敗」とした。

試合の流れの中で出したイエローカードは2枚だけ。出場した選手からは「こんなにノーストレスで試合ができたのは初めて」「久しぶりに、純粋に相手と戦えた気がする」という声があがった。





◆浦和―鹿島の笛吹いたのはプレミアで経験持つマドレイ氏、選手から絶賛「ノーストレスでできた」(ニッカン)

◆浦和の助っ人CBコンビと“バチバチ” 鹿島FW鈴木優磨が感嘆「アイツら、すげー集中していた」(FOOTBALLZONE)



鈴木優磨


試合後に対峙したお互いに賛辞を贈る


 埼玉スタジアム2002で6月4日に行われたJ1リーグ第16節の浦和レッズ対鹿島アントラーズの一戦は、0-0のスコアレスドローに終わった。ゴールこそ決まらなかったものの、両チームの意地がぶつかり合った一戦は、見応えのある試合だった。ピッチで火花を散らした選手たちも、相手をリスペクトしている様子を窺わせた。

 試合後のミックスゾーン、浦和DFマリウス・ホイブラーテンは、鹿島のキャプテンであるFW鈴木優磨に特別な警戒心を持っていたことを明かした。

「鹿島の2トップは、どちらも良いストライカーだとわかっていて、裏を狙ってくることは分かっていました。特に鈴木は本当に良いストライカーです。それでも今日は良い対応ができたと思っています。試合前から、強い選手と対戦するのはわかっていたので、綿密に分析をして、試合中も常に集中をして自分たちがどこにポジションをとっているかを把握していました。また、スペースを与えなかったことが抑えられた要因だと思っています」

 一方の鈴木も、浦和のホイブラーテンとDFアレクサンダー・ショルツのセンターバックコンビと対戦した感想について、「アイツら、すげー集中していた。センターバック。久しぶりにあんなに集中しているセンターバックとやったなという感じがする。彼らも多分、クロスから絶対にやられないつもりでやっていたと思いますが、僕もクロスが得意なので、その分、集中していた気がします。どのポジションをとっても、常にボール関係なしに見られているというか、身体ごと抑えに来ているような」と話す。

 続けて「でも、やっていて楽しかったです。日本人にはなかった感覚でやっていたので、そういう部分は楽しかったですが、結果につなげたかったです」と言い、「いろいろやったんですけど……無理でした」と浦和の両外国人センターバックに思うようにプレーさせてもらえなかったことを認めていた。

 さらに、ベルギー1部シント=トロイデンでもプレーした経験を持つ鈴木は、「(ベルギーで対戦したDFは)強いけど、集中が切れることがありました。とんでもない強さを持っている選手は、自分の能力を過信して集中力が切れる傾向にあるのですが、今日の2人に関しては、すごい集中力があり、警戒されてしっかり最後まで守られました。彼らの失点の少なさが、分かる内容でした」と、ACL制覇を支えた最終ラインの2人への称賛を続けつつ、「もうちょっとなんですよね、チームとしても。もう少し俺のことを囮に使ってくれると、俺もフリーになれると思いました」と、鹿島が堅守を崩すまで近いところに来ている感触も口にした。

 0-0のスコアレスドローに終わった今回の試合だが、次の対戦時までによりチームの完成度を高め、勝利という結果を手にするのは、どちらになるだろうか。





◆浦和の助っ人CBコンビと“バチバチ” 鹿島FW鈴木優磨が感嘆「アイツら、すげー集中していた」(FOOTBALLZONE)





◆浦和CBコンビとのマッチアップ終えた鈴木優磨が熱弁「久しぶりにあんな集中したCBとやった」(ゲキサカ)



鈴木優磨


[6.4 J1第16節 浦和 0-0 鹿島 埼玉]

 鹿島アントラーズのFW鈴木優磨は前半24分、MFディエゴ・ピトゥカのミドルシュートのこぼれ球をペナルティエリア内で収め、右足を振り抜いたが、このシュートはGK西川周作のビッグセーブに阻まれた。「来た時にめっちゃボールが回転していて、ショートバウンドで打って、ゴールの位置も見ていなかったけど、でも決めないといけないし、決めていればもうちょっと楽な展開にできたと思う」と悔やんだ。

 それ以外の時間帯はさまざまな局面で最終ラインとの駆け引きを続けたものの、チャンスを作り出せなかった。「浦和もやっぱり固いですね。あの4枚、西川(周作)選手も含めて5枚、なかなか崩せなかった」(鈴木)。押し込んでいるかのように思えた序盤も「浦和も浦和でそんなにやられていない感覚を持っていたんじゃないですかね」と冷静に見つめ、相手CBのアレクサンダー・ショルツとマリウス・ホイブラーテンの能力の高さに舌を巻いた。

「相手のCBがすごい集中していた。久しぶりにあんな集中してるCBとやったなという感じ。彼らも多分クロスから絶対やられないものを持ってると思うし、僕がクロスが得意というのもあったと思うけど、特に集中力があった気がした。どのポジションを取っても常にボール関係なしにずっと見られているというか、体ごと押さえに来てているような」(鈴木)

 これまで横浜FM、川崎Fと対峙した際も相手チームのクオリティーの高さを熱弁する姿は見られたが、個人をここまで称える姿は珍しい。ベルギーのシントトロイデンでも外国人CBとマッチアップしていたが、「彼らは強いけど集中力が切れる時が多い。とんでもない強さを持っている選手は自分の能力に過信して集中が切れる時があった。でも今日の2人に関してはすごい集中力があって、しっかり最後まですごい警戒されていた。彼らが失点少ない内容がわかる試合だった」とそれを上回るような質を感じていた様子。「でもやっていて楽しかったっす。日本人にはない感覚でやっていたので楽しかった」とすがすがしさものぞかせながら振り返った。

 もっとも、その言葉は「でもなんとか結果につなげたかったなと思います」と続き、勝ち点1に満足したわけではない。「こういう試合に勝ち切ることが大事だと思うし、この間は名古屋に勝てて一歩踏み出せたけど、こういう相手にアウェーの地でさらに勝てたらもっとチームとして成長できた試合だったと思うのでちょっと残念だけど、まだ試合が続くので、自分たちのことを信じて、いい部分と伸ばさないといけない部分を共有してやっていければ」と前を見据えた。

(取材・文 竹内達也)





◆浦和CBコンビとのマッチアップ終えた鈴木優磨が熱弁「久しぶりにあんな集中したCBとやった」(ゲキサカ)





◆2か月ぶり先発復帰で中盤制圧も…鹿島MF佐野海舟「違いを出せる場面を作らないといけない」(ゲキサカ)



佐野海舟


[6.4 J1第16節 浦和 0-0 鹿島 埼玉]

 鹿島アントラーズMF佐野海舟が約2か月ぶりの先発復帰戦でさすがのパフォーマンスを披露した。とくに前半は流動的なポジションで攻撃を組み立てる中、前半10分にはテンポの良いパス回しから決定的なシュートシーンも創出。その後も守備で浦和のビルドアップにことごとく立ちはだかり続け、あらためてクオリティーの高さを見せつけた。

 この日、22歳のMFが岩政大樹監督から託されたのは守備で持ち味を発揮しながらも、攻撃にも幅広く絡むタスク。「ニアゾーンを抜けて、いつもは後ろめだけど、少し前目のところをやるように言われていた」。その狙いは浦和の分析を受けてのもので「浦和のCBがあまり真ん中から動かないということだったので、ニアゾーンをしっかり取って、そこでついてきたらスペースが空くし、来なかったらマイナスが空くという話をしていた」という。

 この日の中盤にはダブルボランチを組んだMFディエゴ・ピトゥに加え、サイドハーフにMF樋口雄太、MF名古新太郎とボランチでもプレーできる選手が4人並んだ。「1枚が前に出てもしっかりと3枚で中を固めたり、守備の部分では前半はすごく上手くできていたと思うし、攻撃でも流動的に動けていた」。その言葉どおり、流動的なポジション取りで自身のシュートチャンスも作るなど、優勢を保った前半の試合展開を牽引していた。

 それでも佐野は自身の出来に満足していなかった。シュートがゴール左に外れた前半の決定機については「前半はいい感じにボールを回せて、自分含めてチャンスを作れていたけど、あそこは決め切るべき場面だったと思う」とキッパリ。「ああいうところを決めていかないと勝ち切れない」と責任を背負った。

 また悔いが残ったのは後半の戦い方だった。選手交代で戦い方を変えてきた相手に対して劣勢に転じた中、「少し引きすぎてしまった。もう少しリスクを背負ってでも前から行っても良かったかなと思う。後半に引いてしまう場面はああいうふうになるのも仕方ないと思うけど、場面場面で前から行くことが必要だと思う」と課題を指摘した。

 4月9日のJ1第7節柏戦で負傷交代し、左膝内側側副靭帯損傷で全治4週間と診断。5月14日の第11節名古屋戦でベンチ入りし、そこから3試合連続で約30分強の時間限定出場を続けた上で先発復帰戦したが、コンディションには向上の余地を残しているという。試合後には「(コンディションは)悪くはないけど、違いを出せる場面を作らないといけないし、前半だけでなく後半もどんどん走って違いを作れるコンディションに持っていかないといけない」とさらなるレベルアップを誓った。

(取材・文 竹内達也)





◆2か月ぶり先発復帰で中盤制圧も…鹿島MF佐野海舟「違いを出せる場面を作らないといけない」(ゲキサカ)





◆圧巻のクロス対応で魅せた両軍CBコンビに達成感なし…浦和ショルツ「何かが足りなかった」植田「勝っていくのが鹿島」(ゲキサカ)



浦和vs鹿島


[6.4 J1第16節 浦和 0-0 鹿島 埼玉]

 浦和レッズ対鹿島アントラーズの名門対決はスコアレスドローという結果に終わったものの、0-0の試合にありがちな拙攻が目立った形ではなく、むしろ両CBの圧倒的なクオリティーが際立つ一戦となった。それでも両チームの守備を支えた選手たちは試合後、それぞれ引き分けという結果に対する悔しさを口にしていた。

 試合後、鹿島のエースFW鈴木優磨は引き分けに悔しさをのぞかせつつも、「相手のCBがすごい集中していた。久しぶりにあんな集中してるCBとやったなという感じ。彼らも多分クロスから絶対やられないものを持ってると思うし、僕がクロスが得意というのもあったと思うけど、特に集中力があった気がした」と浦和の両CBを手放しで称えた。

 もっとも、守り切った側は冷静だった。鈴木と激しいマッチアップを繰り広げたDFマリウス・ホイブラーテンは守備面の対応を誇るわけではなく、「ボールを失ったり、ミスが多かったりとフラストレーションがたまる試合だった。勝ち点1しか取れなかったこともフラストレーションがたまる」と悔しそうに振り返った。

 DFアレクサンダー・ショルツも「お互いディフェンスに自信のあるチームで、スタイルの似ているチーム」と両チームのCBのクオリティーは前提とした上で、「どちらもハイプレッシャーをくぐり抜けることができなかった。僕らのミドルゾーンで彼らがボールを持っている時も、彼らのほうでそうしている時も、クロスをどちらもトライしたが、最終的にはあまり言えることもなかった」と淡々と述べた。

 またショルツはこの日の攻撃について「もっと危険にならないといけない。問題はビルドアップというよりセカンドボールが拾えなかった。風向きも後半のほうがやりやすかった。後半はわれわれも前半よりは良かった。ただしチャンスの時に正確なパスを出せなかったり、ミスがあったりして、最終的に何かが足りなかった」と冷静に課題を見つめていた。

 そうした見方は鹿島側も同様だった。

 浦和の終盤のクロス攻勢に立ちはだかったDF関川郁万は「勝ちたかったなというのがある。引き分けが続いていたので」とコメントしつつ、「ピンチもあまりなかったし、チャンスらしいチャンスもない固い試合だった。こういう試合でセットプレーを取れれば勝ちにつながる。もっともっとこういう試合を勝ち切れるように成長していきたい」と意気込んだ。

 またDF植田直通はドローをポジティブに捉える考え方に「すごく危機感を感じている」とも断言。その言葉にの裏には「自分の中にも引き分けでもいいという気持ちがあったと思うし、自分の言い聞かせる意味でも発言した」との思いがあるといい、「ゲーム展開的にも、自分たちが悪かったとしても良かったとしても、どういう立場でも勝っていくのが鹿島アントラーズだと思う。上に行くためには勝ち点1で満足せず、勝ち点3を最後の最後でどれだけ拾っていけるかが大事。次の課題かなと思う」と力を込めた。

 ともに上位争いを優位に進めるためには勝利が欲しかった一戦。0-0の結果以上に熱量溢れる試合になったようにも思われたが、激闘を演出したディフェンダーたちは堅守に満足することなく、さらに高みを見据えていた。

(取材・文 竹内達也)





◆圧巻のクロス対応で魅せた両軍CBコンビに達成感なし…浦和ショルツ「何かが足りなかった」植田「勝っていくのが鹿島」(ゲキサカ)





◆【鹿島】敵地で浦和とドローも「さらにおもしろい鹿島になる手応えあった」岩政監督伸びしろ期待(ニッカン)



鈴木優磨,岩政大樹,興梠慎三


<明治安田生命J1:浦和0-0鹿島>◇第16節◇4日◇埼玉ス

鹿島アントラーズは浦和レッズと0-0にに終わり、3試合連続で引き分けとなった。

前半は、後方からの攻撃の組み立てと流れるようなパスワークで圧倒し、何度も浦和ゴールに迫ったが決めきれず。後半は相手は選手とシステムを変え、逆に押し込まれる時間も合ったが、最終ラインが踏ん張り失点は許さなかった。

鹿島の岩政大樹監督(41)は「選手は、積み上げてきているものを、レッズという強い相手に表現できるようになってきている手応えもありながら、ここからどのように次につなげるかを、整理を付けてやらないといけない。いろんな意味のある勝ち点1だったと思っている」と総括。

浦和は今季、20得点中、15得点を後半に挙げており、後半押される展開はある程度想定していたという。その中で、無失点に終えた守備については「ゴール前のところはしっかりマークに付いて、コースを消して守り切った所もある。中盤支配されて押し込まれたのもあるが、選手たちは相手の特長は踏まえて選手たちはプレーしてくれた」と話した。

攻撃の組み立てについては「今日、初めてというぐらい自信持ってやれるようになった」と手応えを口にした。攻撃面では、練習ではクロス以外のバリエーションを増やすことにトライしていることを明かし「そこがもう1歩出てくれば、さらにおもしろい鹿島になる手応えはありました。あと1歩、2歩かもしれないが、やっていくしかない」と話した。





◆【鹿島】敵地で浦和とドローも「さらにおもしろい鹿島になる手応えあった」岩政監督伸びしろ期待(ニッカン)





Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事