清水――自滅要素もある完敗
[J1第26節]清水0-4鹿島/8月25日/IAIスタジアム日本平
【チーム採点・寸評】
清水 5
入りは悪くなく、サイドチェンジで揺さぶるなど攻守とも狙いはある程度表現できていたが、前線になかなか良い形でボールが入らないのは、受ける側・出す側双方の課題か。ミスやカウンターから失点を重ね、自滅要素もある完敗だった。
鹿島――「前に出る」をチーム全体で体現
[J1第26節]清水0-4鹿島/8月25日/IAIスタジアム日本平
【チーム採点・寸評】
鹿島 7
前節からスタメンが6人変わったなかで、相馬監督の「前に出る」という指示をチーム全体で体現。前からの守備や鋭いカウンターで得点を重ね、最後まで危なげない試合運びを見せた。
【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 6.5
クロス対応や飛び出しの反応が光ってボックス内では危険なシュートを打たせず、ミドルシュートはきっちりセーブ。チャンスにつながる好フィードも目立ち、4点目につなげた。
DF
2 安西幸輝 6.5
加入後初先発で90分間プレー。リードした展開のなかでも要所で攻め上がってチャンスに絡み、高い位置からの守備で鈴木唯や中村に仕事をさせなかった。
DF
23 林 尚輝 6
引いて受けようとする相手に速い反応で対応し、厳しい守備で起点を作らせなかった。クロス対応でも踏ん張り、完封に貢献。
DF
28 町田浩樹 6.5
清水の右からのクロスが多かったなかで頼もしい楯となり、1対1の強さも光った。サンタナにもまったく身体負けせず、それが先制点の起点にもなった。
DF
14 永戸勝也 6(85分OUT)
清水のサイドチェンジ攻勢に難しい対応を迫られ、攻撃の回数は少なかったが、粘り強い守備で決定機を与えなかった。
MF
20 三竿健斗 6.5
ピトゥカが前寄りでプレーするなか、バランスを取りながら安定した守備とビルドアップを継続。後半は攻撃参加を増やして惜しいヘディングもあった。
MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 6.5(85分OUT)
高い位置を取って前からの守備や正確なパスでチームを牽引。左足で縦につけるパスが冴えて、1点目をアシストした。
MF
25 遠藤 康 6.5
右MFで先発したが、71分にトップ下に移動してから輝きを増して1ゴール・1アシスト。ここしかないという高精度なミドルシュートで自身の今季初ゴールを決めた。
MF
17 アルトゥール・カイキ 6.5(60分OUT)
積極的かつ献身的な守備が光り、それが自身の得点にもつながった。果敢にゴールを狙う意識も見せ、シュートの質も高かった。
FW
13 荒木遼太郎 6(71分OUT)
チャンスを生み出す場面が多かったとは言えないが、中盤に下りて組み立てに絡むプレーは安定し、前からの守備で2点目につなげた。
MAN OF THE MATCH
FW
18 上田綺世 6.5(71分OUT)
良い形でボールを受けるシーンも目立ち、18分にオリンピックでの悔しさを晴らす見事なミドルシュート。序盤の主導権の奪い合いや駆け引きの中で流れを変える一撃は大きかった。
途中出場
MF
11 和泉竜司 6.5(60分IN)
左MFに入ってチャンスに多く絡み、3点目のカウンターでは良いところに走り込んで自ら押し込んだ。
MF
8 土居聖真 6(71分IN)
右MFに入り、カウンターの起点となって3点目を演出。攻守両面でチームの良い流れを継続させた。
FW
9 エヴェラウド 6.5(71分IN)
自身のシュートは不発だったが、前線で強さやキープ力を発揮して時間を作り、3点目と4点目をお膳立てした。
MF
4 レオ・シルバ -(85分IN)
球際の強さを見せて中盤で隙を与えず、自分たちのボールも大切にして清水の反撃を危なげなく封じた。
DF
32 常本佳吾 -(85分IN)
右SBに入って、前から激しい守備を見せ、笛が鳴るまで清水に主導権を渡さなかった。
監督
相馬直樹 6.5
先発6人変更したなかでも切り換えや反応の速さ、プレー強度などを落とさせず、鹿島らしさを堅持。交代策でも危なげない完封勝利に導いた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●前島芳雄(スポーツライター)
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