サッカークリニック 2020年8月号【雑誌】【合計3000円以上で送料無料】<明治安田生命J1:鹿島2-2東京>◇第7節◇26日◇カシマ
1勝5敗と苦しむ鹿島アントラーズは、MF土居聖真(28)の技ありボレーでFC東京と引き分け、勝ち点1を積み上げた。
土居は後半22分からの途中出場で右サイドハーフに入った。自在な動きで攻撃を活性化し、後半34分には裏に抜ける動きでMF遠藤の浮き球パスを引き出して、後方からのボールを技ありのダイレクトボレーで流し込んだ。
「遠藤選手が良い形で和泉選手とワンツーで崩していて、(遠藤の)顔が上がったタイミングで動きだそうと思っていた。思いっきり振るよりは、しっかりと当ててふかさないように、というイメージ。うまくいってよかった」と土居。昨年末に右足小指を骨折し、今季初めはチーム状況もあって強行出場していたが、中断期間を迎えてようやく回復に専念した。
指揮官は「戻ってきたところをいきなりフルで使うと、再発や別のケガをする可能性があり、慎重に起用を考えていた。技術的には申し分ない。前節も良いプレーをした」。調子を上げてきた8番をたたえた。
前半34分にFWエヴェラウドが先制するまでは、相手のプレスにはまってミスを連発するなど、劣勢の試合だった。後半には相手の足が止まったこともあり、ゴール前に迫る場面が増えた。後半40分にはMF遠藤のループシュートがバーに直撃するなど、逆転できそうな場面もあった。
ザーゴ監督は「(後半は)目指しているサッカーを表現できたかと思う。見ている側にも、こういうものを見続けたいと思ってもらえれば。僕が目指しているのはこういうこと」と話した。
鹿島にとっては、勝ち点1以上に収穫のある試合だった。【杉山理紗】
◆鹿島ザーゴ監督「表現できた」勝ち点1にも収穫(ニッカン)