日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年3月13日日曜日

◆2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第3節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51775

明治安田J1 1st 第3節



1点が遠かった鹿島。アウェイ仙台で0-1と悔しい完封負け。

東日本大震災から5年経った次の日、「震災復興祈念試合」と位置づけられたこの大切な試合で鹿島は前半早々に決められた1点を返せず、0-1と完封負けを喫した。



互いに被災したクラブとして絶対に負けられない中、石井監督は3試合連続となる11人のメンバーをユアスタのピッチに送り出した。ここ2試合、序盤は前線からの激しいプレッシャーで相手に自由を与えない戦いが続いたが、今日はそのプレッシングが微妙にずれ、中盤では小笠原、柴崎が相手選手をなかなか捕まえられない。







そして8分、早くも鹿島は失点してしまう。左サイド、好調のウイルソンを抑えきることができずに簡単にクロスをあげられてしまう。小笠原とともに植田がウイルソンについていたことで手薄となったゴール前、金久保にフリーで決められ、0-1とされた。

前半はこれ以降も仙台の時間が続く。鹿島も前線の金崎、赤崎を使い、攻めようとするがなかなか決定機を見いだせない。何となく消化不良のまま、前半45分を戦い終えた。











後半に入ると、それまでなかなかボールで奪えなかったところが修正され、鹿島は波状攻撃を見せる。しかし前節に負傷した六反の代わりに仙台ゴールを守った関の神がかったセービングでゴールを阻まれる。石井監督は早い時間から土居、カイオ、そして鈴木と立て続けに攻撃のカードを切ったが、最後の最後まで仙台ゴールを割ることができなかった。













4分あったアディショナルタイムでも攻めに攻めた鹿島だったが、結局、前半早い時間の失点を返せずに開幕3戦目にして今季初黒星を喫した。東日本大震災から5年、この大切な試合で勝ち点3を失った意味は大きい。しかし、7年ぶりのリーグ優勝のためには下を向いてはいられない。次はホームカシマでのFC東京戦。選手たちの奮起を期待したい。





【この試合のトピックス】
・土居が今季初出場。




監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
・球際のところはもっと厳しくいこう。必ず相手よりも早く強くアプローチすること。
・単純なパスミスを減らして、自分たちの負荷を軽減しよう。
・相手の早い動き出しとパステンポにしっかりついていくこいと。

ベガルタ仙台:渡邉 晋
・前半のプレーを続けよう。
・リスクマネージメントを怠らないこと。
・後半の入りでスイッチをしっかり入れよう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
震災復興祈念試合ということで仙台と対戦したが、序盤からアグレッシブな展開になると予想していた。開始早々に失点したこと、また相手のプレッシャーもきつかったことで受け身になってしまった。それが一番の敗因だと思う。

Q 攻撃面での振り返りは?

A 前線に出るボールも効果的ではなかったし、仙台のプレッシャーが良かったというのが大きかった。

Q それにどう対処すべきだったか?

A ハーフタイムではもっと早いテンポでボールを動かし、サイドチェンジしながら攻撃のチャンスを見いだそうと話した。後半は仙台のプレッシャーも前からよりも引いた形になったが、それはこちらのテンポが早くなったこともあったと思う。

Q 先発メンバーを変えなかった理由は?

A 守備を安定させてゲームに入りたかったというのはあった。あの失点でそのプランが崩れてしまったことはある。プレッシャーをかけられた中でもある程度の時間耐えれば、自分たちの時間になると思っていたが、あの失点で崩れたことが大きい。

Q 怪我から復帰した土居選手について

A 紅白戦でも徐々に良くなってきていたし、求めるパフォーマンスも出て来ていた。使って見てみたいという気持ちがあった。聖真は仕掛けていけるので、できるだけ前を向いて仕掛けて欲しいといってピッチへ送り出した。

ベガルタ仙台:渡邉 晋
3.11の翌日のゲームだが、5年前の今日、本来このユアスタで行われるべき試合ができなかった。5年経って今日、何事もなかったかのようにここで試合を開催できたことを我々は感謝しなければいけない。選手にミーティングでいったことは、その当たり前を当たり前と思わずに日々暮らしていかなければいけないし、それをピッチにぶつけなければいけないということ。恐らく5年前の3月11日以降、ユアスタに足を運べない方は多くいらっしゃると思う。そういった方々の思いをしっかり背負って、そういった方々の分まで戦わなければいけないといってピッチへ送り出した。今日の90分プラスアディショナルタイムに関していえば、選手たちはそのような気持ちをプレーで表してくれた。1日だけで報われるわけではないが、この試合の勝利で少しでも笑顔や感動を被災された方々やご遺族の方に届けられることができたなら、我々は復興のシンボルとして今一度踏み出せると思う。ただこれで終わりではない。今日のようなゲームをずっと続けていくこと。それが我々に課せられた使命だと思うので、満足することなく日々精進しながら選手たちと歩みを進めていきたい。


選手コメント

[試合後]

【遠藤 康】
サッカーにはミスがある。それをカバーできるのがいいチームだと思う。前半の入り方が悪かった。セカンドボールも拾われてしまった。戦う姿勢も相手が上だった。こっちも出そうとしたが、空回りしてしまった。一人一人がどうにかしようという意識はあったが、それが同じ方向へ向けば良くなる。やっている事は間違っているとは思わないのでブレずにやりたい。

【曽ケ端 準】
思ったようなゲーム内容ではなかった。最初のワンプレーでCKを取られたし、なかなかいい流れが出来なかった。後半はチャンスも作れていたし、後ろも上手く対応できたと思う。次に向けて切り替えるしかない。

【山本 脩斗】
相手に最初から勢いよく来られたし、セカンドボールも拾われた。失点は自分のミス。修正するしかない。守備は組織的な部分でいえば、問題ないと思う。個人的な修正だけ。攻撃は先制された場合、どのようにやっていくのか考える必要がある。連勝が止まった事より、負けた事が残念。

【赤崎 秀平】
前半は何もできなかったので、後半は球際に強く行ったり、動こうと決めていた。攻撃的な部分よりもボールの奪いどころが全体でぼやけてしまった。決定機を多く作っている訳ではないし、こっちが意図している攻撃もできていない。自分たちが相手を受けてしまっている。紅白戦でも相手に負けているし、そういう部分が試合に出てしまっている。一つ一つのプレーに全てを出し切って、気迫を出さないといけないと思う。

【柴崎 岳】
失点した事は悪い事だし、反省するところはしてやっていきたい。同じ過ちを繰り返さない事が大事。

【土居 聖真】
復帰した事より試合に負けてしまったので、喜ぶ感じではない。勝つために点を取りに行こうと思っていた。カイオや自分が入ってチャンスを作るのは、途中出場の選手としてやらなくてはいけない事だが、決め切る事まではできなかった。惜しいで終わってしまった。勝ち点3を取れなかったにしろ、勝ち点1をもぎ取る仕事をしなくてはいけなかった。

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