日刊鹿島アントラーズニュース

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2022年8月11日木曜日

◆【鹿島】岩政大樹新監督「強度」「個性」「情熱」で第4次黄金期に意欲、初陣は14日福岡戦(報知)






 J1鹿島の岩政大樹新監督(40)が9日、オンラインで会見し、「強度」「個性」「情熱」のキーワードを挙げ、チームとして第4次黄金期を目指していく考えを明かした。これまでの黄金期には確実に存在したもので、これらを有機的に発揮できる枠組みを作ることが自らの使命だとした。この日は、初陣となる福岡戦(14日・カシマ)に向けて、就任後の初練習に臨んだ。

 鹿島復権へ明確な道すじを口にした。レネ・バイラー監督の契約解除を受け、コーチから昇格した岩政新監督。「身が引き締まる思いとか、覚悟も言葉にすればあるのでしょうが」と言葉をのみ込み、初陣となる福岡戦へ「新しいトライをしようと気持ちが向いている選手たちを、良い方に向けられるように」と話した。

 チームは5戦連続未勝利で5位に後退し、2年連続でシーズン途中の監督交代に踏み切った。Jリーグ30年目で、鹿島監督を務めたのは14人(総監督、代行を除く)。ここ11年で7人目の就任となり、リーグタイトルからクラブ最長の5年遠ざかっていることを考えれば、異常事態だ。再建を託された岩政新監督はビジョンを口にした。

 「キーワードは(プレー)強度と個性、情熱ですね。まずは個性が表現されること。そして個性が重なり合って、瞬間的なアイデアになる。感情が重なり合って情熱になる。そういうサッカーを選手たちと作り上げていきたい」。これまでの鹿島は選手の判断、能力に頼る部分が大きかったといい、「それでは勝てなくなってきている」と断言。「個性を発揮できる枠組みを作ることが自分の役割」とまとめた。

 J連覇中の川崎のベースには、風間八宏前監督のパスサッカーがある。同じく連覇したことのある広島には、ミハイロ・ペトロヴィッチ元監督(現・札幌)の存在がある。「そういう存在になれるか分からないが、チャレンジして、鹿島が5、10年先でもトップになれるように。それが続くように」。クラブは監督人選、補強策、過去に立ち返ることなど復権へ模索してきた。常勝軍団復活を担う岩政監督は「個性」「強度」の発揮で第4次黄金期を目指していく。(内田 知宏)

 ◆指導熱心 数学の教員免許 「先生」を連想

 いつからか「岩政先生」と呼ばれるようになった。現役時代は選手間で呼ばれることはなかったが、サポーターやメディア関係者の中で定着した。鹿島が発行する機関紙でのコーナー名から取られた説が有力だが、それ以前から論理的な話し方や、指導熱心な面、数学の教員免許を持っていることなどが「先生」を連想させるところがあったように思う。

 会見で印象に残ったのは、選手の力を引き出そうとする考えだ。現役時代は自分の意見を主張するタイプ。取材では議論を交わす楽しさがあったが、窮屈に感じる後輩選手もいるだろうと想像していた。鹿島の吉岡フットボールダイレクターも「すごく(人の意見を)聞けるようになった」と明かした。もともとの理論に人心掌握術を身につけた岩政監督。また「先生」と呼ばれる日もそう遠くないように感じる。(鹿島担当・内田 知宏)

 ◆岩政 大樹(いわまさ・だいき)1982年1月30日、山口県生まれ。40歳。岩国高―東京学芸大を経て、2004年に鹿島入り。日本代表は南アフリカW杯でメンバー入り。テロ・サーサナ(タイ)、J2岡山などでプレーし、18年末に引退。今季から鹿島コーチ就任。数学の教員免許を持つ。国際Aマッチ8試合0得点。J1通算290試合35得点。J2通算82試合10得点。187センチ、85キロ。既婚。





◆【鹿島】岩政大樹新監督「強度」「個性」「情熱」で第4次黄金期に意欲、初陣は14日福岡戦(報知)





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