日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年11月12日月曜日

◆鹿島20冠 前倒しでジーコTD16年ぶりクラブ復帰、選手の戦う姿勢たたき直した(デイリー)






「アジアCL・決勝第2戦、ペルセポリス0-0鹿島」(10日、テヘラン)

 J1鹿島がアウェーでペルセポリス(イラン)と0-0で引き分け、第1戦のリードを守って2戦合計2-0として初優勝を果たした。

 Jリーグ25周年に、鹿島が悲願のACL制覇で前人未到の20冠を達成した。なくてはならない存在だったのが今季、16年ぶりにクラブに復帰した元ブラジル代表MFで日本代表監督も務めたジーコ・テクニカルディレクター(TD、65)だ。再注入された“ジーコ魂”とともに、昨季無冠の常勝軍団はその誇りを取り戻した。

 常勝軍団に久々に加えられた新タイトル。ジーコTDはこう表現した。

 「人間は生きるためには食事を1日2、3回とらないといけない。クラブはタイトルをとって、自分のおなかをいっぱいにする。鹿島は常にその意識の下、生き続けなければいけない」-。

 昨季は無冠。今季、低迷して迎えた7月にTDとして鹿島復帰が発表され、8月に来日した。「クラブをよくするための全権をもらっている。スタッフ、選手に対していろんな形で助言をさせてもらっている」と役割を明かす。

 来日して、練習・指導方法、試合相手の分析。あらゆる方面にチェックの目を光らせた。「監督、スタッフから発せられるものに何の問題もなかった」。問題は選手の戦う姿勢に感じた。

 「彼らが自信を持っていたのか、本当に全身全霊をかけて能力を発揮しようとしていたか…。多方面で言葉を発して、彼らのモチベーションを高めさせてもらった」

 草創期から自身がもたらしてきた“ジーコ魂”。失いかけた鹿島に欠かせない根幹の部分を、再び植え付ける作業だった。効果は如実に表れた。ACL王者、Jリーグでも就任発表当時の13位から現在は3位だ。

 鈴木満・常務取締役強化部長(61)は、来季からジーコTDの再招へいプランを描いていた。それを半年前倒しして実行した。前半戦の低迷に「意識、注意、集中力だったりがぼやっとしてきたところがあった」と感じたからだった。

 2人の付き合いは鹿島草創期から。当初は「サンドバック状態。その後は怒鳴られながら指導された」と、言われるがままだった。16年ぶりの復帰後は、2人の間に議論の余地が生まれた。クラブ内の空気は「ピリッと集中力が高まっている」。絶大な存在感は健在だった。

 ジーコTDは「創設期からJリーグを代表し、常に一番に何かに取り組んできたクラブとして停滞してはいけない」と言う。フロントには常に最先端であること、選手にはプレーする誇りを持つことを要求する。

 「25年後も常に最大のタイトルホルダーでい続けてほしいし、そのための努力を惜しまずに全員で取り組んでほしい」。25年前。草創期から鹿島に根付く“ジーコ魂”は、次の25年も連綿と継承されていく。




◆鹿島20冠 前倒しでジーコTD16年ぶりクラブ復帰、選手の戦う姿勢たたき直した(デイリー)






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