川崎にあと一歩のところまで迫った
監督交代から失った勝ち点を取り戻すかのように白星を積み上げる鹿島アントラーズ。直近ではサガン鳥栖に逆転負けとなったが、次節のセレッソ大阪戦でしっかりと勝ち切り、30日に行われたアウェイの川崎フロンターレ戦に臨んだ。
しかし、相手の複数枚が連携する動き出しを捕まえきれずに苦戦。レアンドロ・ダミアンにゴールを許してしまう。それでも、徐々に守備陣が機能し始め、守護神である21歳の沖悠哉が安定したセービングとロングボールに対しする正確な飛び出しで追加点は決めさせない。前半相手ペースになっても失点を最小限に抑えられたのは、沖のおかげだろう。
すると、22歳の常本佳吾がこれに呼応し、対峙する三笘薫を完封。国内トップクラスのドリブラーに対して間合いを詰めた強気な守備で対応し、右サイドを制圧していた。
王者川崎は三笘に代えて長谷川竜也を投入。想定外の常本の守備力に川崎も後手に回っていた。その長谷川に対しても常本は変わらず堅固な守備を見せていたが、終盤でのクロスは簡単に上げさせてしまったか。その流れから小林悠に決勝点を決められている。それでもデータサイト『Sofa Score』によればインターセプト数7回、タックル成功数5回とチーム上位の数字を記録しており、対人性能、守備での読みの高さと自身の能力を存分に発揮していた。
最終的には黒星となった鹿島だが、若い沖と常本の二人が守備で王者に引けを取らないプレイを見せた。次節は代表戦明け後のホーム、ベガルタ仙台となっており、しっかり準備して勝利を掴みたい。
◆王者相手に鹿島の沖・常本が奮闘 劇的な敗戦も自分たちの強さを再確認か(the WORLD)