日刊鹿島アントラーズニュース

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2013年8月4日日曜日

◆浦和 広島たたいて2発肉薄 興梠2発(トーチュウ)


http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/news/CK2013080402000167.html

◇J1第19節 浦和3-1広島

 浦和が首位・広島を3-1で撃破。大宮が鹿島に0-1で敗れたためACL出場圏内の3位に浮上した。横浜Mも湘南に2-1で競り勝ち2位に。広島の首位は変わらなかったが、1位広島から4位大宮まで4チームが勝ち点3差の中にひしめく大混戦となった。

 点火もトドメも、浦和のFW興梠の会心ゴールだ。殊勲のストライカーは安堵(あんど)の息を吐き、穏やかに笑った。

 「ギリギリのところで勝負する駆け引きは常に狙っていた。でも、本当に入って良かった」

 開始5分、敵陣左サイドのFK。キッカーの柏木の助走に合わせて「ニアに走ることだけを考えていた」。トップスピードから急ストップするように、両膝のバネを使ってグイッと伸び上がった。頭で合わせたシュートはフワリと方向を変え、GK西川の右手をかすめてネットを揺らした。4戦ぶりの得点、待望の先制弾にはエースの看板を背負う男の責任感が凝縮されていた。

 夏場に入り、メロメロのグラグラ…。ここ4戦で1勝と停滞気流にのみ込まれた。走れない、動けない、勝てない。選手それぞれが抱える負の感情にチームは深く覆われた。柏木、森脇、槙野は広島時代からの恩師ペトロビッチ監督に「おまえたちは何年やってるんだ」と名指しで叱責(しっせき)され、選手間ミーティングで「悪いところをみんなで言い合った」(槙野)。仲間がもがき苦しんでいる。そんな苦境に直面し、興梠は心中に強い決意が湧き上がってくるのを感じていた。

 「何をやってんだ。自分がやってやるんだ」

 後半10分、平川の右クロスを左足で沈め、リーグ戦では移籍後初のマルチ得点。首位・広島の連勝を5で止め、勝ち点差2に肉薄して3位に浮上。エースの躍動に引っ張られ、覇権奪還を狙う浦和が息を吹き返した。 (松岡祐司)

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