日刊鹿島アントラーズニュース
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2013年10月28日月曜日
◆【J1:第30節 鹿島 vs 川崎F】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(J's GOAL)
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00163627.html
10月27日(日) 2013 J1リーグ戦 第30節
鹿島 4 - 1 川崎F (16:04/カシマ/18,293人)
得点者:20' 土居聖真(鹿島)、44' 大迫勇也(鹿島)、56' 山村和也(鹿島)、61' 遠藤康(鹿島)、90'+1 オウンゴ-ル(川崎F)
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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
Q:とても良い内容のゲームだったと思います。川崎Fを倒すのに重点をおいたところはどこでしたでしょうか?
「当然ながら、前回対戦したときに相手の長所が多く発揮された試合でもありました。大敗したときに教訓を生かしていかなければいけません。相手の長所は攻撃のところで考えれば、中村憲剛選手、レナト選手、大久保嘉人選手になってきます。前の攻撃陣に供給するのが中村選手であって、カウンターを引っ張るのが、個人能力のドリブルとかを含めてレナト選手。自由に活動できる状況があれば、彼らの長所も生かされます。また大久保選手というのは点取り屋というか、ボックスの中で仕事をさせたら怖い選手であって、下りていったところではそんなに怖さというか力を発揮するタイプではない。どちらかというと、ボックスの中で怖い選手です。そのなかで、自分たちがやるべき部分というのは、前回彼らを自由にしたところでした。当然ながら攻撃に出る選手というのは、守備に帰らなければならないのであって、そのときに例えばレナト選手というのはある一定のゾーンまでは下がります。例えばうちのサイドバックに付いていくわけですが、ある一定のゾーンまで行くとマークを受け渡してカウンターを引っ張る準備をする。それと同時に、逆に我々は攻撃で自由にボールを扱える状況になります。そこで、今日の場合は伊東選手が非常にすばらしい試合をしたのではないかと思います。もう一つはサイドバックが行けばその背後が狙われるわけで、そこでレナト選手や大久保選手が流動的に侵入してくる状況になります。そこでボランチが上がったスペースのケアをしなければならない。そこは我々のボランチに徹底的に言いましたし、今日に関しては小笠原選手が修正能力という前回生かされなかった能力が発揮されました。そこで伊東選手が攻撃に自由に、あるいは守備のことをあまり気にせず、攻撃にシフトができる状況にもっていけたことが良かったと思います。
ボランチがしっかりリスクマネジメントを徹底するということができるようになってから、チームの状態がよくなっていったのではないかと思います。全体的に言うと、立ち上がりの数分というのが気を抜いたというか、しっかり入れなかったことから、あやうく失点しそうな場面がありました。そのあと、徐々に落ち着いてやれるようになりました。中村憲剛選手が前の方でプレーしていたので、ボランチの1枚がそこをケアするのと、レナト選手を自由にプレーさせない、スピードに乗らせない、ということを徹底することができていきました。そのなかでも特に、中田選手のサイドからダイアゴナルな侵入というものが、ちょうどサイドバックとセンターバックの間に、確か11番の小林選手だと思うんですけど、そこが入っていったので、そこを試合中に修正することができるようになって、徐々にゲームコントロールができるようになりました。2-0というスコアから、前半はもっと決定的なチャンスがあったわけですが、それをものにすればなという反省点はあります。ただ、ハーフタイムでゲームマネジメントしながらしっかりと守備を安定させればボールを保持することができます。自分たちが慌てずに繋いでいければ必ずチャンスはあるということを言っていました。それを後半しっかりとできたのではないかと思います。後半の立ち上がり、特に15分間、相手が0-2というビハインドの状況ですから、前掛かりに来る。そこで明確なプレーをするということを求めましたし、その時間帯さえ越えれば、相手も15分以上は保たなくなるので、また落ち着いて試合運びができると思っていました。相手が攻撃的な枚数や人を入れてきたことで、それに対する対応もしつつ、攻撃に転じて得点を重ねることができました。あとは練習の成果があったと思います。今週に入って、ずっとあの角度からのシュート練習をやっていました。またクロスからのシュート練習もやっていました。そういった形から点を取れたということで、綺麗なゴールもありましたし、若い選手が取ったことは喜ばしいことです。彼らが練習の意味や重要性がどれくらいあるかを認識することで、練習に取り組む意識をもっと高めることができると思いますし、それをすることでチーム、あるいは個のレベルアップができると思います」
Q:残り4戦になりますが、今後に向けての意気込みをお願いします。
「今日、勝ったことはよかったかもしれませんが、上位も勝ったのでそんなに変動はないと思います。ただ、直接対決で、いま上位にいるセレッソさんとサンフレッチェさんという戦いがまだ残っています。そんなに深くいろいろ考えても仕方がないので、我々はこの4試合をしっかり勝って終わらなければなりません。そのなかで上位に絡んでいるチームがつまずいてくれたら良いかな、と思っています。状況的には他力本願なので僕らは勝っていくしかありません。ただ、残り4試合ですが、僕はすべてが終わったとは思っていませんし、日本は不思議なことに、毎週毎週、チームに不思議なバイオリズムがありすぎて、その前の週に良かったチームが次の週では悪かったということもあるので、まだ不安定な部分もあるので、正直に言えば最後までなにがあるかわからないと思います。自分たちがまずは最後まで勝ち続けるということ。あとは、最後の試合が終わったときにどうなっているか、という形になるかと思います。相手よりも自分たちのやるべきことをやりつづければ、と思っています。12月7日になってどういう順位になるかを見ればいいと思います。
去年に比べたら、ほとんどメンバーが変わっていない状況です。強いて言えばチームの最多得点王が移籍してしまいました。それは興梠選手ですが、その選手が移籍しました。また外国人選手も去年に変わらずに二人という形でのスタートになっています。それ以外はほとんど同じメンバーです。それを考えるとチームがだいぶ成長してきているかな、という部分があります。チーム、クラブとして再建する、若い世代がいて、皆さんは若い世代はうまいから、両足で蹴れるから、といろんなことを言って、使えば良いと言いますが、プロの勝負というのは根本的に、ただの巧さだけではなくいろんな駆け引きが存在するわけです。その駆け引きの仕方を徹底して叩き込まないといけないし、叩き込んだところで実戦的にやるわけです。そうすると対峙する選手は、我々が叩き込んだデータ以上の発想力があるわけなので、今度はその発想力に対して柔軟に対応していかなければならない。そうやって選手は成長していく。良い体験もあれば苦い体験もある。そういった経験が選手を成長させていくという役割があります。冷静に去年の選手たち、今年の選手たちを分析すると、成長しつつある。何人かは、半年、あるいはそれ以上で磨いてきた選手が、徐々にですけど、チームに慣れさせてきて、変わってきている実感も、僕だけでなく選手自身も感じていると思います。そのためチームが良い方向に進んでいる状況である、という推測ができると思います。人間なので、来年は来年でまた違う状況になるかもしれませんが、いまクラブと僕がすりあわせてやってきているものは、そうやって成果として使える選手、もっと言えば戦力となる選手になりつつあります。あとは選手たちの意識が、自信を持って欲しいですが、過剰になってはいけないし、過小になってもいけない。良い形の自信の持ち方ができる教育がしっかり整えられたら、と思います。1週間分の記事になる内容がいまのコメントにあると思います(笑)」
以上
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