日刊鹿島アントラーズニュース
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2015年7月26日日曜日
◆ニュー鹿島2発快勝 監督交代で流れ変わった(ニッカン)
http://www.nikkansports.com/soccer/news/1512998.html
<J1:鹿島2-1東京>◇第4節◇25日◇カシマ
16年ぶりにシーズン途中の監督交代に踏み切った鹿島が勝った。東京を下し、石井正忠新監督(48)の初戦を飾った。前半30分に5試合ぶり復帰の日本代表MF柴崎が先制。1-1の後半36分に、柴崎のCKからDF昌子が決勝点を奪った。鹿島歴24年、黄金時代を知る「兄貴分」監督が、融和路線で通算16冠の名門を再建する。
体から力が抜けた。セレーゾ前監督更迭後の初戦を制すと、石井監督は表情を崩して仲間と抱き合った。重圧から解放され「逃げたい…じゃないけど、かなりプレッシャーのかかる立場だと実感しました。選手、コーチ時代も立った場所だけど全く違いますね」。約2カ月間、勝てなかったホームで初陣1勝を挙げた。
ジャージーからワイシャツに衣替えし「石井」コールで迎えられた。「勝ちにこだわろう」。そう送り出した選手が前半30分に応えた。左足負傷から5戦ぶりに復帰した柴崎が先制弾。ミドルシュートがDF吉本に当たってコースが変わった。チーム全員の気持ちが乗り移ったゴールだった。
選手7年、指導者17年。48歳の新監督は人生の半分を鹿島にささげてきた。3冠のセレーゾ氏、3連覇のオリベイラ氏らに師事し、橋渡しを長く務めた。強化責任者の鈴木常務は「兄貴分で選手の話を吸い上げられる。セレーゾ時代は指示通りだったチームが変わった」。選手は解任翌日に決起集会を開いた。全31人が1人ずつ決意を述べ、まとめた意見を小笠原から伝えられた際も親身に聞いた。
所信表明は「勝負にこだわる集団の復活」。ジーコ氏から学んだ、ミニゲームでも勝利を求める姿勢だ。就任後、前体制では負傷防止のため禁止されていた練習中のスライディングを解禁。球際の徹底から再出発した。ゲーム主将も柴崎から小笠原に戻し、1年目のFW鈴木を初めてベンチに入れて競争心もあおった。
1-1の後半36分には柴崎のCKにDF昌子が頭で合わせ決勝点を奪った。初星を贈られたクラブ史上21年ぶり2人目の日本人監督は「鹿島はJの中心にいないといけない」。名門が息を吹き返した。【木下淳】
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