日刊鹿島アントラーズニュース
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2016年2月9日火曜日
◆鹿島、急務となる金崎の穴埋め。義務付けられたリーグ制覇を今季こそ【2016補強診断】(フットボールチャンネル)
http://www.footballchannel.jp/2016/02/08/post136573/
フットボールチャンネルでは、Jリーグ開幕に向けて、Jクラブの補強動向を診断していく。今季の目標に向けて、効果的な補強を行うことができたクラブはどこなのか。今回は、昨季2ndステージは2位に入ったものの年間5位に終わった鹿島アントラーズを占う。
タイトル数は増やしたが、本当に欲しいのはリーグ優勝
ヤマザキナビスコカップ優勝はクラブにとって喜ばしいことだが、2009年以来となるリーグ制覇はまたもお預けとなった。
今季も全てのタイトルを狙うことになる中、湘南から永木亮太を獲得。今冬のヨーロッパ移籍が噂された柴崎岳も、チームに残留することになった。他クラブから積極的に選手を補強するなど活発なオフを過ごした。
2016シーズン 戦力入れ替え
鹿島入れ替え2016
監督交代で蘇った激しさ。ナビ杯決勝で見せた鬼気迫るプレー
公式戦5連敗でシーズンがスタートするなど、昨季は最悪の序盤戦を過ごした。1stステージは低空飛行が続き、優勝を義務付けられるクラブにも関わらず一度も連勝することができないまま8位で終えた。
巻き返しを図った2ndステージでも不安定な戦いが続き、クラブはトニーニョ・セレーゾ監督の解任を決断する。長らくチームのコーチを務めてきた石井正忠氏に後任を託した。
練習時のスライディングの解禁などが取り上げられていたが、選手たちの闘争心に火をつけたのは事実だろう。球際の激しさや執念が徐々に蘇り、石井監督就任後は6連勝を記録した。
その集大成が、ナビスコカップだった。ディフェンディングチャンピオンのガンバ大阪と対峙した鹿島は鋭い出足で次々にボールを刈り取ると、厚みのある攻撃を仕掛けていく。立ち上がりから決定機を作る中、小笠原満男のCKから2得点を奪い、最終的には3-0という快勝で賜杯を掲げた。
2ndステージは最後まで優勝の可能性が残されていたとはいえ、首位・サンフレッチェ広島との得失点差は大きく離れていた。同ステージは2位、年間5位でシーズンを終えた。
天才・本山雅志が退団。新10番は柴崎の背中へ
タイトルを獲得したことは評価されるべきであり、決勝で見せた選手たちの鬼気迫るプレーは黄金期を思い起こさせるものだった。死に物狂いに戦えた要因は、その1週前の手痛い敗戦にある。2nd第15節・湘南ベルマーレ戦。勝てば広島に肉薄できる大事な試合で、鹿島は敗れている。
この負けでステージ優勝が絶望的となり、天皇杯も早期敗退となっていたため残るタイトルはナビスコカップのみとなった。赤崎秀平は「何が何でもナビスコは」と自身に発破をかけたように、リーグと引き換えにカップ戦を勝ち取ったとも言えるのだ。
鹿島は常に全てのタイトルを狙うチームである。1度の優勝に満足することなく“次”を見据える。だからこそ、何度も何度も頂点に立つことができた。
「アントラーズはタイトルを獲ってこそのチーム」。ナビスコカップ決勝後、小笠原はそう繰り返した。
敗戦によって選手の目の色が変わり、力を発揮することも確かにある。だが鹿島は、勝ってなお貪欲でなければならないチームだ。その意味でも、来季こそリーグ優勝を達成したいところだ。
一昨年の中田浩二氏の引退に続き、本山雅志もクラブを去ることになった。試合への出場を求めて故郷でもある北九州へ移籍。鹿島一筋の天才が背負った10番は、柴崎へ受け継がれることになった。
補強面と総合力それぞれの診断結果
鹿島予想フォーメーション2016
鹿島アントラーズ 2016シーズン予想フォーメーション
補強診断 A-
柴崎退団後の備えは万全
過去にもオファーを出した永木をついに獲得。柴崎がいずれ海外移籍すると想定すればボランチの補強は不可欠であり、攻守にスイッチを入れられる湘南のキャプテンはうってつけの存在だ。さらにボランチには、昨季の東京ヴェルディでルーキーながら主力を張った三竿健斗も獲得している。
GKは依然として曽ヶ端準が大きな戦力だが、佐藤昭大が退団したことでGKの駒が減った。期限付き移籍とはいえ櫛引政敏の獲得は単なる穴埋め以上の価値がある。リオ五輪世代の守護神にとっても、曽ヶ端らと競争できる環境は魅力だったのではないか。
また、高円宮杯を制しユース年代の日本一に輝いた下部組織から4選手がトップチーム昇格となった。
総合力診断 B-
昨年の救世主・金崎の退団は痛い
金崎夢生を残留させられなかったのはチームとして大きな痛手だ。リーグ戦9得点を挙げただけでなく、前線からの激しいプレスやポストプレーといった献身性もチームを助けていただけに戦力ダウンは免れない。昨季は本領を発揮することのできなかったジネイや高崎寛之には奮起が求められる。
リーグ優勝するだけの力はある。加えて今季はアジアチャンピオンズリーグに出場しないため、国内での戦いに集中できる。若い選手が多いチームではあるが、柴崎らプラチナ世代は今年で24歳と決して若い部類ではない。昨年同様、チームを牽引する働きが必須となる。
【了】
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