日刊鹿島アントラーズニュース
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2016年4月17日日曜日
◆【鹿島】宇土市出身の植田「熊本のために」涙の白星(報知)
http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20160416-OHT1T50237.html
◆明治安田生命Jリーグ J1第1ステージ第7節 湘南0―3鹿島(16日・BMWスタジアム平塚)
鹿島は湘南に3―0で快勝。熊本地震で被災した熊本県宇土市出身のU―23日本代表DF植田直通(21)は、故郷の家族を心配しつつ完封勝利に貢献した。
目から涙がこぼれ落ちた。試合後のインタビュー。DF植田は「特別な思いがあったのではないですか」と聞かれ、目頭を押さえた。しばらく沈黙が続いた後に「僕にはそれ(サッカーで励ますこと)しかない」と絞り出した。湘南FWキリノ(31)にチャンスを与えず、今季7戦4完封に貢献。故郷に勝利をささげた。
故郷が14日に震度5強を記録した際、海沿いに暮らす家族は近親者宅に一時避難した。再び強い揺れに襲われた15日夜は自家用車で高台に移動し、車中で一夜を明かしたという。県内で死者が出たほか市役所も半壊。「思い出の詰まった場所。すごくつらい。信じられない」と沈む気持ちを、何とか「今できることはサッカーしかない。熊本のみんなのために戦う」と奮い立たせた。
東日本大震災の痛みを知る鹿島サポーターは、観客席からの「植田」コールで励ました。「一緒に戦ってくれた」と感謝する植田は「今すぐに熊本へ行って、できることがあれば何でもやりたい。でも、僕にはサッカーしかできない。そう思ったから、ここに集中しました」と切り替えた。テコンドーで日本一になったのは中学時代。負けず嫌いで弱みを見せるのを嫌う植田が流した涙には、故郷と共に戦う決意が込められていた。(内田 知宏)
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