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「ウォーミングアップコラム」は、試合に向けてのワクワク感を高める新企画。ホームクラブの担当ライターが、いろんな視点から、いろんなテイストでみなさんに情報をお届けします!
昨季終了後、1年を振り返り、永木亮太が語ったことが記憶に残っている。年間8位でフィニッシュし、自身が目標としていたひとケタ順位をクリアしたシーズンにあって、どの試合が節目だったかという話のくだりだ。
「案外みんなは言わないと思うんですけど、自分のなかでは第1ステージ第2節の鹿島戦はひとつ挙げられると思います。俊(菊地俊介)や三竿など若手の選手にとってはJ1での初勝利だったし、自分にとっても序盤に勝てたことはすごく大きかったかなと思いますね」
その鹿島に永木は移籍し、永木が背負っていた6番は今季、三竿雄斗が受け継いだ。三竿はあるときこんなふうに口にしている。
「うれしいですけど、亮太くんのあとで責任のある番号だし、すごく大きいですよね」
三竿と同い年で、永木と同じボランチをおもに務める石川俊輝は、「チームが勝つことを第一に考えていますし、亮太くんだからという特別な意識を持つ必要はないと思うけど、でもやっぱり負けたくない選手」と、静かな闘志を滲ませた。
そして川崎Fのジュニアユース時代からの盟友で、現在キャプテンを務める高山薫は言う。
「なんかフシギですよね。でも亮太とは昔からの付き合いですけど、意外と意識してないです。自分も移籍を経験し、違うチームで戦える、サッカーをやっていればそういうことがあるんだと分かったから。もちろん、あいつには絶対負けたくないですけど」
思えば、先日怪我で離脱した菊地も開幕前、「亮太くんとはマッチアップする可能性があるので楽しみですね」と語っていた。たとえばそんなふうに、それぞれが想いを傾ける今節の対戦に、あのとき永木が口にした言葉をいまいちど思う。のちに振り返ったとき、あの試合が大きかったと、互いに言えるような前向きな戦いに期待したい。
文:隈元大吾(湘南担当)
明治安田生命J1リーグ 1st 第7節
4月16日(土)16:00KO BMWス
湘南ベルマーレ vs 鹿島アントラーズ