[8.20 J1第2ステージ第9節 鹿島1-0湘南 カシマ]
鹿島アントラーズはホームで湘南ベルマーレを1-0で下し、2連勝を飾った。降格圏の17位に低迷している湘南はこれで7連敗。この日、15位甲府が勝ったため、残り8試合で残留圏まで勝ち点7差と崖っ縁に追い込まれた。
リオデジャネイロ五輪から帰国し、チームに合流したGK櫛引政敏、DF植田直通がベンチスタートとなった鹿島が終始、試合を優勢に進めた。しかし前半20分、MF鈴木優磨の右クロスに走り込んだMF土居聖真のスライディングシュートはGKタンドウ・ベラピに弾かれる。同28分、土居の右足ミドルもタンドウ・ベラピの好セーブに阻まれた。
何度となくチャンスをつくりながら、相手GKが好守を連発し、1点が遠い鹿島。嫌な空気がピッチを覆う中、鈴木の執念がゴールをこじ開けた。後半35分、MF柴崎岳の左CKからファーサイドの鈴木がMF高山薫と交錯し、ゴール前で転倒。PKかと思われたが、高山啓義主審はノーファウルの判定で笛を吹かなかった。
すると素早く鈴木が立ち上がり、一瞬、集中の切れた湘南MF長谷川アーリアジャスールを抜いて左足でシュート。これがゴールネットを揺らし、値千金の決勝点となった。「ファウルだと思って倒れたけど、(笛が)鳴らなかったので、思い切って立って、シュートを振り切った」。試合後のインタビューで得点シーンを振り返る鈴木は「何としてもホームの連敗を止めたいと思って試合に臨んだ」と力を込めた。
前節の福岡戦(2-1)で連敗を3で止め、5試合ぶりの白星を獲得した鹿島。この日は7月13日の名古屋戦(3-0)以来となるホームでの勝利が懸かっていた。これで2連勝。今節は首位攻防戦で首位川崎Fが2位浦和に勝ったため、3位鹿島と2位浦和の勝ち点差は「3」に縮まった。