http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_kitakyushu_keichiku/article/289754
●サポーターに恩返しを
12日の水戸ホーリーホック戦はロスタイムに追い付いて辛くも引き分けに持ち込み、J2残留への望みを最終節につないだギラヴァンツ北九州。18シーズン在籍したJ1鹿島アントラーズから今季移籍し、経験豊富なベテランとしてチームを支えるMF本山雅志選手(37)=若松区出身=に、残り1試合への意気込みや地元サポーターへのメッセージを聞いた。
-今季は40節までで、シュート直前のラストパスは33本あるが、自身は無得点。ゴールに期待する地元ファンも多い。
「僕の持ち味は守備より攻撃だと思っているので、もっと攻撃に関わらないといけないとは思っている。ただ、守備のポジション取りで監督から指示があったり、(コーナーキックなどの)セットプレーでキッカーをすることが多かったり、点を取りにくいポジションにいる事情もある。このチームはカウンターから攻め上がるのが速いので、ついて行ってチャンスを狙いたいとは常に意識している」
-チーム最年長。若手選手へのアドバイスなどは。
「試合の中心はあくまでゲームキャプテンなので、声を掛けるべきときには掛けるという感じ。選手一人一人“サッカー観”は違うし、それをどうこうは言わない。オフにどう過ごしているとか、たわいもない会話でコミュニケーションを取っている」
-高校卒業以来の地元。今季でラストとなったホームの本城陸上競技場には思い出も多いと聞く。
「小さい頃からサッカー以外でもよく来ていた。当時は芝生でサッカーができるって、すごいことだった。スパイクはあまり減らないし、転んでもけがをしないし、本城に来ると気持ちが上がっていた。本当に思い出深い場所だ」
-北九州のサポーターについてどう思うか。
「鹿島はビッグクラブなので、サポーターの数は北九州より当然多い。ただ熱さは変わらないし、北九州はサポーターのグループが増えつつあると聞いている。クラブはサポーターが増えるのに応えて強くならなきゃいけないし、強くなれば応援してくれる人も増える。だから今は大事な時。悪いときは文句を言って、良いときはみんなで喜んでほしい」
-最終戦にどんな気持ちで臨むか。
「先制点が非常に重要になる。ただ、その共通認識をチーム全員で持たないと力が発揮できない。周囲をよく見て声を出し、しっかり合わせていきたい」
「今季なかなか気持ち良く勝てない中で、ずっと応援してくれたサポーターに恩返しになる結果を残したい。勝つためには、考えてプレーすることが必要な細かい部分もあるけど気持ちが一番大事。技術はみんな持っている。気持ちで相手を上回りたい」
=2016/11/17付 西日本新聞朝刊=