日刊鹿島アントラーズニュース
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2017年1月10日火曜日
◇単独得点王も大迫超えならず不満?青森山田FW鳴海「あの人は半端ないので」(ゲキサカ)
[1.9 全国高校選手権決勝 青森山田高5-0前橋育英高 埼玉]
自分でアシストした“ライバル”のゴールを悔しそうに眺めていた。試合前の時点で通算4ゴールで得点ランキングトップに並んでいた青森山田高(青森)のFW鳴海彰人(3年)とMF高橋壱晟(3年=千葉内定)。前半23分、鳴海の右クロスから高橋が先制点を決め、高橋が一歩リードした。
「どの試合でも自分以外の選手が先制点を取れば、“次は自分が”と心に秘めて待っている」。そんなストライカーの胸中はチームメイトも理解していた。MF住永翔主将(3年)は「得点王争いを意識していたのは知っていたし、(先制点のあとに鳴海)彰人の顔を見たら悔しそうだった」と明かす。
2-0で折り返した後半7分には住永の折り返しから鳴海が右足でシュートを打ったが、惜しくも右ポストを直撃。「自分でも打てたけど、(鳴海に)託したらポストに当てられた。そのあと2点取ったし、自分で打っておけば良かった」。住永はそう笑ったが、鳴海自身、「後半はチーム全体が自分にボールを集めてくれた」のは感じていた。
後半12分、MF嵯峨理久(3年)の右クロスを胸トラップし、倒れ込みながら右足ボレー。「ハーフタイムに『ニアががら空きだから入っていけ』という指示があった。これまでも嵯峨選手からのクロスで点を取ることは多かったし、自分がどこに入っていくか、いつも見てくれている」。FWクリスティアーノ・ロナウドの“仁王立ちポーズ”で喜びを表現した背番号11。「定番になっているので、(点を)決めたら絶対にやると決めていた」と、今大会5ゴール目で高橋に並ぶと、その2分後に抜き返した。
GK廣末陸(3年=FC東京内定)からのロングキックをMF郷家友太(2年)が頭でそらしたところに走り込み、右足ダイレクトで蹴り込んだ。「いつもは自分が競って、他の選手が裏に詰めるけど、あのときは郷家が『俺が競る』と。競ってもらって、後ろに来ると信じた結果がああいう形になった」。この日2得点目で大会通算6ゴール目。高橋を抜いて単独得点王に輝いた。
「(鳴海)彰人が前半に点を取れず悔しそうだったので、後半に取れて良かった」と苦笑いの高橋は「チームが勝つためなら、だれが何点取っても関係ない。今はちょっと悔しいけど」と笑った。「準決勝に勝った時点で並んでいたので、1点ずつ取るのが理想だったかな」。得点王を逃した悔しさからか、思わず本音も漏れた。
全国高校総体に続く夏冬連続の得点王。「去年の選手権は2得点に終わった。今年は6点。3倍なので、その意味ではストライカーとして成長したのかな」。そう微笑む鳴海は「本当は大迫(勇也)選手の10点を抜きたかったけど、あの人は半端ないので。自分は6点でもうれしいです」と、ユーモアたっぷりに報道陣を笑わせた。卒業後は仙台大に進学する。「プロを目指しているので。仙台大に行って、1年目からスタメンを取って、インカレでまた得点王を取りたい」と誓った。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 西山紘平)
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?207514-207514-fl
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