WCCF/11-12/A08/コリンチャンス/ダニーロ
かつて鹿島の3連覇に貢献したダニーロ、母国ヴィラ・ノヴァで思わぬ事態に発展
かつて鹿島アントラーズで活躍したブラジル人MFダニーロが15日、所属する母国ヴィラ・ノヴァFCとの契約を破棄して突如退団した。今月の試合でPKを外してファンから非難の的となっており、それが原因と見られている。衛星放送「FOXスポーツ」ブラジル版などが報じた。
ゴイアス、サンパウロ、コリンチャンスを経て、2007年に鹿島へ加入したダニーロは、Jリーグ1年目で26試合に出場。08年元日の天皇杯決勝では、1-0と鹿島リードで迎えた後半終了間際、FW柳沢敦のアシストからダニーロが追加点を叩き込んでタイトルを獲得。2009年まで在籍したなか、卓越したスキルやボールキープ力を随所に発揮して攻撃にアクセントを加え、史上初のJ1リーグ3連覇に貢献した。
2010年からコリンチャンスへ移籍し、今年からヴィラ・ノヴァに活躍の場を移していたダニーロだが、加入から5カ月あまりで思わぬ事態となったようだ。現在39歳のダニーロは11日のコパ・ド・ブラジル(ブラジルカップ)4次ラウンド第2戦ジュベントゥージ戦で途中出場。0-0のままPK戦にもつれこみ、4人目のキッカーを担当したダニーロが失敗して3-4で敗れた。
衛星放送「FOXスポーツ」ブラジル版は「ダニーロが5カ月足らずでクラブとの契約を破棄した」と伝え、さらに「ジュベントゥージ戦でPKを失敗。それ以来、ファンはダニーロを非難していた」と続けている。また米スポーツ専門局「ESPN」ブラジル版も「悪い状況の引き金はまさにコパ・ド・ブラジルだった」と指摘。PKの失敗によりファンからの風当たりが強まり、契約破棄に至ったと見られている。
6月に40歳となるダニーロだが、現時点で現役生活を続行するか、そのまま引退するか不透明だという。Jリーグを彩った名手が再びピッチで輝きを放つ姿が見られるだろうか。