
日刊鹿島アントラーズニュース
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2020年4月27日月曜日
◆シュートまでの一連のアクションが 驚くほど滑らかなFW染野唯月(高校サッカードットコム)

月刊サッカーマガジン 2020年 06月号 [雑誌]
ちょっと何を考えているのか、わからない。
鹿島アントラーズの高卒ルーキーのひとりである染野唯月のプレーを見て、そんな感想を漏らす人が少なくないが、FWにとってこれほどの褒め言葉はないだろう。
ボールの周辺状況をめぐり、プレーの優先順位が決まっていくサッカーでは技術もさることながら、相手との駆け引きがものをいう。
次のプレーを予測させない。もしくは予測されていたとしてもその裏をかく。ギリギリで、プレーの選択を変えられるか、否か。そんな“惑わす力”が攻撃的な選手には問われるといっても過言ではないだろう。
発想の転換と、それを涼しい顔で、やってのける技術の高さ。染野のプレーには思わず腰を浮かしてしまうような驚きがある。
尚志(福島)2年時の第97回全国高校サッカー選手権で5得点を挙げ、大会得点王を分け合った(ほかに2人)。なかでも衝撃的だったのは、準決勝の青森山田(青森)戦でのハットトリックだろう。ゴールへのアプローチからフィニッシュに至るまで、どれをとっても点取り屋としての資質にあふれていた。
現時点でのFW染野のプロモーション映像をまとめるとしたら、外せないゴールばかりだ。
第98回大会の出場権をかけた県決勝では(2019年11月17日)、チームを全国に導く貴重な1点をマークしている。そのシュートもまた“らしさ”満載だった。得も言われぬ軌道を描きながらゴールの枠内へ吸い込まれていく。相手選手にとって抗う術がなかった。
ゴールシーンを少しプレイバックしてみよう。
右サイドからのロビングに対し、相手GKとDF、味方の3人が重なるような形になり、そのこぼれた球を左足で止めて、素早く左足でふわりと浮かせた。ボールを受けた位置はゴール正面やや左側で、ペナルティーエリアのライン上辺り。味方につないで、攻撃をやり直してもいいような状況だった。
ところが、染野はシュートを選択する。その瞬時の判断にまず驚かされるし、そこにシュートコースを見出した着眼点にもうなるばかりである。
当然のように“全国”での活躍が期待されたが、その後、腰椎分離症によって戦線離脱を余儀なくされてしまう。本大会の選手登録を外れたため、ピッチに立つことはなかった。チームは初戦の徳島市立(徳島)に0-0からPK戦の末、無念の敗退。染野の高校サッカーはここで幕を閉じた。
「ずっと試合に出るのが当たり前だったけれど、チームメイトをサポートする側に回っていろいろ気づくこともあった。自分にとっては大事な時間になった」と、前向きに受け止めている。
プロのスタートをきった鹿島でのトレーニングは当初ケガのためにリハビリ中心だったが、3月中旬にチームの全体練習に合流。元気な姿を見せていた。
そして3月21日、札幌とのトレーニングマッチで、いきなりゴールを決めてみせた。味方からのパスを受けて、ドリブルで持ち上がり、GKとの1対1を丁寧にゲットした形だが、シュートまでの一連のアクションがこれほど滑らかなFWはそういないのではないか。
「大器の片りんを見せつけたね」と、チーム首脳陣も思わず笑顔になる。
中学時代、鹿島つくばジュニアユースに在籍していた当時、ボランチだったが、尚志に進み、FWとしての才能を開花させていく。
力みがなく、しなやか。
そんな染野がしのぎを削り合うプロの世界で、どのくらいのゴールを積み上げていくのか。俄然、夢が広がるが、今はまだ序章に過ぎない。
(文=小室功)
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