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今季、公式戦で先発したのは8試合、途中出場が3試合。つまり、すべての試合でピッチに立っている選手の一人が和泉竜司だ。しかし、奪ったゴールはいまだ0。シーズン当初はポスト直撃のシュートを放つなど、惜しい場面をいくつもつくったが、5日のJリーグYBCルヴァンカップ川崎F戦ではシュートを放つことができないままピッチを離れた。
「自分も含めてそうですけど、イージーなミスで相手にリズムを渡してしまった」
その言葉どおり、和泉らしくない簡単なボールロストが目につき、63分でピッチを去った。
中3日の連戦だったことはフィジカルコンディションに影響を及ぼしただけでなく、頭のコンディションにも少なくない影響があったという。
「体の部分も大事ですけど、どっちかというと頭の部分が少し疲れてしまったのかな、というのはありました」
ザーゴ監督は、毎試合のように相手のプレスのはがし方やビルドアップの組み立て方と、それとは反対に相手のビルドアップにどういうプレスをかけるのかを、選手に立ち位置を示して指示する。それはチーム全員で合わせなければ機能せず、そのためには当然ながらピッチに入ってからの微調整も求められる。頭をつねにフル回転させる必要があるのだろう。暑さのなかでも止まることなく思考し続けるのは、言葉で言うほど簡単ではない。
それを助けるのは声やコミュニケーションだと和泉は言った。
「いまの時期、暑い中で体力も消耗しますし、それ以外にも頭の体力というかつねに考え続ける部分を、個人もそうだしチームとしてももっとあげていかないと感じます。そういう部分はみんなの声で補える部分もあるので、すぐにでも変えられる部分だと思う。技術についてもみんながサポートして落ち着いてやれればミスは減る。個人の集中力もそうですけど、まわりの助けだったり、全員が助け合ってやっていこうというのが暑い中では必要だと思います」
そうやって、やるべきことが遂行できれば、またゴール前のチャンスはやってくる。和泉が移籍後初得点を決めれば、チームはもう一度息を吹き返すはずだ。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第9節
8月8日(土)18:30KO カシマ
◆【鹿島 vs 鳥栖】暑い中だからこそ、和泉竜司は仲間と助け合う。(J's GOAL)