J1リーグ第17節 川崎フロンターレ―鹿島アントラーズ
5月30日(日)|19:00 等々力陸上競技場
かつて川崎フロンターレは、J屈指の名門である鹿島アントラーズを何とか乗り越えたいと、対戦の際には「K点越え」と銘打って一層の気持ちを込めて試合に臨んでいた。
初対決となった2000年には、リーグ戦で2敗し、勝ち進んだナビスコカップ(現ルヴァンカップ)決勝でも退けられた。高い壁であり続けたが、長い時間を経て、今では川崎が大きく勝ち越している。
むしろ今回は、鹿島にとっての「K点越え」となる一戦かもしれない。リーグ戦での最後の勝利は、2015年の2ndステージまでさかのぼらなければならない。いつの間にか、大の苦手な相手になっていたのだ。
さらに、今の鹿島は再建の途中だ。名古屋グランパス、横浜F・マリノスと上位を連破したが、サガン鳥栖には1-2で敗れた。再び強い鹿島になるために、川崎は乗り越えなければならない壁なのだ。
常勝軍団でありながら、いつもハングリーさを忘れない。どこか似通った根底を持つ2チームの激突は、間違いなく好ゲームになる。
■川崎フロンターレ
1位 勝ち点49 15勝4分0敗 47得点14失点 得失点差33
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L△1-1 湘南(A)
L○3-1 横浜FC(H)
L○2-0 札幌(H)
L△2-2 仙台(H)
L○2-0 G大阪(A)
【通算対戦成績】
H 23試合・14勝 4分 5敗
A 23試合・ 8勝 6分 9敗
計 46試合・22勝10分14敗
【直近対戦成績】
2020年11月14日 J1第27節 △1-1(A)
2020年 8月 5日 ル杯第2節 ○3-2(A)
2020年 7月 4日 J1第 2節 ○2-1(H)
2019年11月 9日 J1第31節 ○2-0(A)
2019年10月13日 ル杯SF 2節 △0-0(A)
【今節のみどころ】
5月に入って川崎は、何度かつまずきかけた。ベガルタ仙台と湘南ベルマーレという、まずはJ1残留が目標となるチームと引き分けたのだ。
だが、仙台戦の後には北海道コンサドーレ札幌を相手に勝利を取り戻した。湘南相手のドローに続く今回も、「反発力」を示す必要がある。
また、この試合の後でチームを離れる選手たちがいる、日本代表に加わる谷口彰悟と、U-24日本代表に選ばれた田中碧ら3人だ。代表合流後も緊張は続くが、しばらく着られない水色のユニフォームでの大暴れを期待したい。
■鹿島アントラーズ
6位 勝ち点27 8勝3分5敗 27得点18失点 得失点差9
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L○1-0 C大阪(H)
L●1-2 鳥栖(A)
ル△0-0 札幌(A)
L○5-3 横浜FM(H)
L○2-0 名古屋(A)
【通算対戦成績】
H 23試合・ 9勝 6分 8敗
A 23試合・ 5勝 4分14敗
計 46試合・14勝10分22敗
【直近対戦成績】
2020年11月14日 J1第27節 △1-1(H)
2020年 8月 5日 ル杯第 2節 ●2-3(H)
2020年 7月 4日 J1第 2節 ●1-2(A)
2019年11月 9日 J1第31節 ●0-2(H)
2019年10月13日 ル杯SF2節 △0-0(H)
【今節のみどころ】
ミッドウィークの前節は、小泉慶を3試合ぶりに先発起用するなど、相馬直樹監督がやり繰りして、セレッソ大阪相手に勝利を取り戻した。ディエゴ・ピトゥカも3試合ぶりに先発するなど、合流したブラジル人選手たちは着実にプレータイムを増やしている。
1-2で敗れたサガン鳥栖戦に続き、連敗を喫しなかったことは評価できる。ただし、2試合連続1点で止まっているのは、やや気になるところ。
強烈な攻撃力を備える川崎を相手に、ぐっと安定感を増してきた守備が活きるのは間違いない。一方で、勝利のために必要なのは得点だ。1点だけで勝ち切ることが簡単ではない相手を前に、勝負どころではチャンスを確実にものにしていく攻撃陣の高い集中力を見せてもらいたい。