コスタリカ戦では1トップで先発したもののシュート0本に終わった日本代表FW上田綺世(セルクル・ブルージュ)が、スペイン戦を2日後に控え、「100%のパフォーマンスを出して勝てるかどうかという相手。準備のところはしっかりしていきたい」と意気込んだ。
コスタリカ戦では4-2-3-1の1トップで先発してW杯デビューを飾ったが、立ち上がりから周りの選手との息が合わず、相手の脅威になることができなかった。DF山根視来からの鋭い斜めパスをトラップミスしてボールを失ったシーンは、収めていればビッグチャンスへつながった可能性もあり、チーム全体として悔やまれる場面だった。
出番は45分間で終了。29日のメディア対応では、「自分の中ではまだまだ足りない部分、できなかったこと、できたこと、色々ありました」とコスタリカ戦を振り返りながら、「チームとして次に勝つしかない。そこに向けて準備していくだけ」と気持ちを切り替えている。
スペインとはU-24同士で戦った昨夏の東京五輪で対戦しており、「どっちかといえば、フィジカルというよりも、技術的に高いチーム。僕たちも、守備とかフォーメーションとか、戦術的なところを明確にして、頭をクリアにして試合に入らないとやられると思う」とハッキリとしたイメージを持っている。そして「慎重に行きながらも、細かいところをチームとしてすりあわせていけたらいいのかな」と戦略に思いをはせる。
一瞬のスピードを生かし、相手の背後を突く動き出しが得意な上田としては、良さ出しやすい相手でもある。
「スペインはラインの高さが特徴。そこは狙っていくつもりですし、そこに自分の武器が噛み合えばいいのかなと思う。背後の抜け出しだとか、ヘディングとか、そういうその自分の武器を全面に出していきたい」
日本はスペインに勝てば無条件で決勝トーナメント進出が決まる。引き分けでも条件次第でグループリーグ突破の可能性はあるが、条件上、0-0なら敗退することになっており、いずれにしてもゴールが必要だ。
「自信を持っていくこと。自分にないものは出そうとして出せるもんじゃない。持っている武器や、自分がやってきたことを信じる必要がある」と表情を引き締めた。
(取材・文 矢内由美子)
◆“ハイライン”スペイン攻略へ! 上田綺世「そこは狙っていくつもり」(ゲキサカ)