日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年2月27日月曜日

◆【番記者の視点】悪夢逆転負けの鹿島 天敵・川崎戦で突きつけられたもの(報知)



鹿島イレブン


◆明治安田生命J1リーグ▽第2節 鹿島1―2川崎(25日・カシマスタジアム)

 【鹿島担当・内田知宏】 鹿島にとってはもどかしい試合になった。前半5分、FW知念慶が古巣から奪った先制ゴール。そして、覚悟を感じさせるゴールパフォーマンスで勢いに乗った。川崎の攻撃をFW鈴木優磨のプレッシング、両サイド、サイドバックの連係で占拠を許さず、中央でMF佐野海舟がボールを足に引っかけて、奪う。そこからカウンターでチャンスを作った。数的優位に立ち、あとは時計の針を進めるだけだった。だが、後半44分から2失点。そこに見えていた8年ぶりの対川崎戦勝利は消えた。

 岩政大樹監督は「同点に追いつかれたシーンが気になっている。(1人少ないはずの川崎選手が)出てきてしまった。2点目のところ(判定)を取り上げるよりも、1失点。2失点目までの時間、過ごし方は問われなきゃいけない」と指摘した。川崎に退場者が出て、数的優位に立ったにも関わらず、攻勢を受けた。続けて同監督は「今日勝てばかなり大きな自信をもとに次に迎えた。それが目の前にちらついたことがあったかもしれない」と油断や隙、または守りに向かうメンタルの影響を口にした。

 試合後、声が飛び交った。フリーで動かれた川崎MF家長昭博の動きをつぶすだけで良かった、という声。1失点目の前に、FW垣田裕暉が大きくクリアしておけば良かった、という指摘。ラインの低さを嘆く声もあった。交代カードの人選、タイミングも議論の余地がありそうだ。それぞれの立場で勝利のために必要なことを口にた。垣田、佐野は「チームを勝たせる選手に」との思いを強くした。

 2017年のリーグ戦以降、盟主の座を奪われた川崎に勝利すれば、奪還へのスピードは上がったかもしれない。ただ、かつて鹿島が川崎に対してそうだったように、簡単には明け渡してくれない。プレシーズンの不本意な結果から、自分たちを「チャレンジャー」と位置づけ、岩政監督の策、指示を待つだけではなく、選手が自分ごととして、意見や考えでチームに色をつけ始める変化があったが、まだやるべきことがあると突きつけられた。

 以前、岩政監督が言っていた。「時代は急に変わるわけではないと思う。前兆みたいなものがある。僕たちもたとえ優勝しても、川崎に脅威みたいなものを感じていた」。前兆の音を強めていくためには、一つひとつ突き詰め、一歩ずつしか進むことを許してくれない世界だと改めて感じられた試合だった。





◆【番記者の視点】悪夢逆転負けの鹿島 天敵・川崎戦で突きつけられたもの(報知)





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