[5.6 J1第12節 柏 1-2 鹿島 三協F柏]
最初のチャンスを確実にものにした。開始4分、柏レイソルのクリアボールをMF佐野海舟がヘディングでMF仲間隼斗につなげると、仲間は倒れ込みながらも佐野へ預ける。佐野のスルーパスを受けたMF名古新太郎は、マークにきていたDF川口尚紀を切り返して外すと、左足でゴールへ流し入れて鹿島アントラーズに先制点をもたらした。
名古にとっては、昨年5月27日の鳥栖戦以来となるゴール。4-2-3-1のトップ下として、1トップのFW鈴木優磨のすぐ下でプレーしていた名古は、「優磨には厳しくいくっていうのはわかっていた」という。得点のシーンでは、ポジションを下げていた鈴木のケアをしようとしたDF犬飼智也の裏のスペースで、佐野からのパスを受けた名古がゴールに結びつけた。
柏を押し込んでいた前半、最終ラインの選手やボランチのMF知念慶が柏の背後を狙って長いボールを供給。22分の名古へのボールはカットされてしまったが、14分には仲間があわや決定機という場面をつくっていた。
「こっちがバックパスをしたときに(柏が)だいぶラインを上げてきたので、『背後が空くな』っていうのは試合中に自分の中ですごく感じていて。それこそ(仲間)隼人くんも裏抜けしていましたし。ああいったところで相手のラインを押し下げてっていうのを意識していました」
前半は柏のシュートを1本におさえる鹿島ペースで推移していたが、後半に同点に追いつかれてからはPKの献上も含めて、いつ逆転されてもおかしくない展開を強いられた。
「チャンスもありましたし、よくを言えば2点、3点ととりたかったですけど、そこはチームとしても個人としても課題です」
今季名古が先発起用された6試合は、5勝1敗と高い勝率を誇る。この日の柏戦は3試合連続の先発で、1年ぶりの3連勝を記録した。
(取材・文 奥山典幸)
◆鹿島MF名古新太郎が1年ぶりのゴール! 圧倒の前半で追加点がなかったのは「課題」(ゲキサカ)