ポポビッチ前監督から強い口調で求められるプレーを地道にこなし続けた。成果は確実に実り、右サイドハーフの定位置を奪取。決定機を生かせない時期を乗り越え、7月6日の札幌戦ではプロ初ゴールを挙げた。「メンタルが鍛えられた。腐らなくて良かった」
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◆J1鹿島・師岡、J2水戸・久保 25年シーズン 躍進の鍵握る若手たち(茨城新聞)
J1鹿島とJ2水戸が、それぞれのプライドを胸に2025年シーズンに挑む。昨季無冠に終わった鹿島は、16年以来の国内タイトル奪還に向け、成長著しいFW師岡柊生のさらなる躍進が鍵を握る。リーグ15位からの巻き返しとJ1昇格圏内を狙う水戸は、高身長ストライカーの久保征一郎がチームのキーマンになりそうだ。
■J1鹿島 FW 師岡柊生 タイトル奪還へ闘志
昨季リーグ戦25試合に先発出場し、ブレークを果たしたストライカー。多くの苦難を乗り越えて定位置をつかんだ経験を自信に、「得点にこだわってチームを勝たせる」と闘志を燃やす。
東京国際大から加入した2023年はリーグ戦4試合の出場にとどまり、昨季は「今年こそ」という意気込みで迎えた。だが、シーズン前のチーム内序列がなかなか上がることはなかった。本職ではないボランチも経験。苦しい日々が続いた。
心を折ることなく、ポポビッチ前監督から強い口調で求められるプレーを地道にこなし続けた。成果は確実に実り、右サイドハーフの定位置を奪取。決定機を生かせない時期を乗り越え、7月6日の札幌戦ではプロ初ゴールを挙げた。「メンタルが鍛えられた。腐らなくて良かった」
本職は最前線のFWだが、ボランチやサイドハーフをこなした経験が自身のスキルを向上させたという。「全然役割が違うし、特に守備の部分が鍛えられた」と実感を込めて振り返る。実際に本職に戻った昨季の最終盤は、守りにおけるハードワークが際立った。
今季は「ゴール前での最後の精度」をさらに向上させ、得点量産体制に入る心積もりだ。「昨季よりも結果を残し、タイトルを取る」。ゴールに飢える24歳のさらなる躍動こそ、鹿島の覇権奪還に向けての大きな鍵だ。
▽もろおかしゅう
2000年12月9日生まれ。東京都出身。身長174センチ、体重69キロ。日本航空高(山梨)-東京国際大。プロ2年目の昨季はリーグ戦32試合に出場、2得点を記録した。