日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2014年8月31日日曜日

◆2014Jリーグ ディビジョン1 第22節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/50867

J1 第22節 FC東京戦

鹿島、2点リードを守りきれず、ホームでドロー。連勝は4でストップ。

先週末の清水戦、アウェイで先制を許しながらも3-1と逆転勝利を収めて4連勝を果たした鹿島が、8月5戦全勝を懸けてホームゲームに臨んだ。第22節でFC東京戦と対戦すると、前半に2点をリードしたものの、後半終了間際に同点弾を許し、2-2で引き分けた。

3選手を出場停止で欠く鹿島は、山村がセンターバックに、梅鉢がボランチに入った。そして今月5日に加入が発表されたジョルジ ワグネルが、鹿島での初先発初出場を果たした。5連勝を目指す鹿島は立ち上がりから積極的な動きを見せる。6分には、西からのスルーパスに反応した土居が右サイド深くからクロスを上げ、最後はダヴィが右足ボレーでゴールを脅かした。8分にも、土居からのスルーパスを受けた西が中央へ折り返してダヴィが飛び込んだものの、相手DFにブロックされた。

右サイドを中心に攻勢をかける鹿島は、10分に先制点を奪った。右サイドの西が敵陣に入ってパスを受け、対角線上のアーリークロスを蹴り込む。最終ラインの背後で反応したのは土居だった。ペナルティーエリア内に入って正確なトラップでボールを収め、最後は相手GKの股下を抜く鮮やかなシュートを決めた。

2試合ぶりに先制して勢いに乗る鹿島は、以降も出足の早いプレスと流動的なパス交換で主導権を掌握する。15分には、敵陣右サイドでのスローインからカイオが競り合ってボールを奪い、西がこぼれ球を拾って鋭い切り返しを見せる。中央へ流れたボールをダヴィが引き取り、右足ダイレクトで狙ったが、枠の外へ外れた。24分には、梅鉢が自陣でパスコースを読み切ってインターセプトし、そのままドリブルで敵陣へ進入。右前方へラストパスを出すと、最後はカイオがシュートを放ったが、相手DFにブロックされた。

追加点が欲しい鹿島は、待望の2点目を26分に記録する。最終ラインの背後へ飛んだボールにダヴィが反応し、相手DFと並走。バックパスを奪うとボールを浮かせてGKもかわし、カバーに入ったDFよりも先にボールに触れてゴールネットを揺らした。前半は鹿島が圧倒的にボールをキープし、2点リードでハーフタイムを迎えた。

さらにリードを広げていきたいところだったが、鹿島は後半立ち上がりに1点を返されてしまう。ペナルティーエリア内でルーズボールに反応した山村が、相手を倒したとの判定でFC東京のPKに。これをエドゥーに決められ、スコアは2-1となった。

1点差に迫られたものの、鹿島は3点目を目指して攻撃を仕掛ける。54分には、カイオがペナルティーエリア中央で高速ドリブルを披露し、複数の相手DFを瞬く間にかわしてGKと1対1となるチャンスを迎えたが、シュートは惜しくも阻まれてしまった。62分には、左サイドからのクロスのこぼれ球に西が反応し、ペナルティーエリア手前から強烈なダイレクトボレーを放ったものの、枠のわずか上へ外れた。

追加点を奪えずにいた鹿島は70分、途中出場していた青木のタックルがレッドカードと判定され、10人での戦いを強いられる。数的不利に陥ったが、73分に投入された中田がボランチに入ってバランスをとり、試合は2-1のまま終盤に突入した。しかし87分、ペナルティーエリア内での混戦から、最後は武藤にシュートを決められ、同点に追いつかれてしまった。

試合は2-2で終了。鹿島は2点差を追いつかれて5連勝を逃したが、勝点1は獲得した。リーグ戦9試合負けなしで、勝点は40となっている。次節は2週間後の9月13日、第23節の大宮アルディージャ戦だ。2週間のインターバルを経て迎えるアウェイゲームで勝利を収め、再び反撃の狼煙を上げなければならない。



【この試合のトピックス】
・リーグ戦は9試合負けなしとなった。
・リーグでのFC東京戦は、2008年10月26日の第30節以来10試合負けなしとなった。
・柴崎がJ1通算100試合出場を達成。キャプテンマークを巻いてフル出場を果たした。
・ダヴィもJ1通算100試合出場を達成し、2試合連続得点を記録した。今季のリーグ戦での得点数は10となっている。
・土居が今季のリーグ戦5得点目を記録。リーグ戦での得点は、4月26日の第9節広島戦以来だった。
・8月5日に加入したジョルジ ワグネルが、初先発初出場を果たした。
・梅鉢が、5月6日に行われた第12節名古屋戦以来のリーグ戦先発出場を果たした。
・杉本が、8月2日の第18節広島戦以来4試合ぶり、今季リーグ3試合目の出場を果たした。
・中田が途中出場。リーグ戦出場は、5月17日に行われた第14節の徳島戦以来で、今季3試合目だった。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・最後まで集中力、注意力を緩めないこと。
・サッカーIQの高さを証明しろ。ゲームをかしこく組み立てろ。
・チャンスがあったら迷わずシュートを打て。中途半端なプレーで終わるな!

FC東京:マッシモ フィッカデンティ
・落ち着いてボールを回し、自分たちでゲームを作っていこう。
・スペースが無いところに無理なパスは出さないこと。

[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・前後半で、別のチームになってしまった。相手がシステム変更や選手交代で勝負を仕掛けてきたこともあったが、ハーフタイムに2-0というスコアは非常に危険だと選手たちには言った。相手は気持ちを切り替えて、やり方を変えてやってくる。そこを10分、15分しのげば、また自分たちの流れになると言ったが、足りなかったのは、やはり経験値。
・梅鉢は前半は素晴らしかったが、後半は息切れした。もし小笠原がいれば、柴崎と共に相手をいなすことができたかもしれない。それが、経験値の差。後半の立ち上がりでしっかりやらなければいけないところで、相手に押し切られた。流れを失ったところで、自分たちが苦しいにもかかわらず、受け身になって、自分たちの武器であるパスワークが出せなくなった。
・後半の冒頭25分から30分は守備だけの時間となった。その原因は、前でボールをキープできなかったこととボールを失うことが多かったから。そういう時間が長ければ、疲労度は高まる。相手にも質の高い攻撃陣がいるのだから、疲労があればこちらの判断ミスも多くなる。
・交代のカードを切ろうとしたところで、退場もあった。逆に10人になってから、もう一度運動力を回復して最後まで相手の攻撃をしのぎきったことで引き分けというご褒美をもらえたかもしれない。もちろんホームなので勝たなければいけなかったが、10人でドローという結果を得たということはそういうことなのだろう。
・前半で勝利を決定づけることができた試合だったと思うが、それを言っても後の祭り。流れを読んでどうすればいいかを考えることが必要であり、それが私のハーフタイムでのコメントにも表現されている。


FC東京:マッシモ フィッカデンティ
前半の入り方が少し受け身だった。鹿島は調子が良かったし、自分たちのミスから2失点してしまった。後半に入ってチームの入り方を少し変えて、試合の流れを一気に変えることができた。追いついてからも勝利のために戦えた。カシマは4連勝中で調子もいいし、実力もある。そういうチームに対して、後半は自分たちの試合ができて、この引き分けは次につながる結果。トニーニョ セレーゾ監督はやはり素晴らしい指導をしていると感じた。


選手コメント

[試合後]

【梅鉢 貴秀】
良かったのは60分くらいだけど、前半も後半も決定機はあった。PKを取られたけど、カウンターで良い形を作れていた場面もあった。結果として4連勝で止まってしまって悔しいし、責任を感じる。頭の中を整理して、これを逃せばもうチャンスはないと思って試合に臨んだ。相手のシステムと特長を頭に入れて、しっかり準備できたとは思う。

【柴崎 岳】
前半は良い戦いだった。退場者が出てからはやることがはっきりした。非常に悔しい試合だが、負けなかったことでどうなるか。今後につなげていきたい。キャプテンマークを巻いて試合に出ることは、責任感が増すし、鹿島のキャプテンは重みがある。その立場で、中心としてやらなければいけないという部分はある。そういう意味では、チームを勝たせることはできなかった。内容が悪くても、チームを勝たせられる選手になりたい。

【昌子 源】
(退場者が出て)10人になってから、浩二さんが入ってさすがのプレーをしてくれて、岳と2人でバランスを取ってくれた。浩二さんには感謝したい。戦い方ははっきりした。逆転されなかったことをプラスに捉えて、この勝点1が大きく働いてくれることを期待して、次の大宮戦に向けてしっかり修正したい。

土居選手、西選手のコメントはアントラーズモバイルをご覧ください。

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事