
日刊鹿島アントラーズニュース
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2014年12月4日木曜日
◆東北地方へ恩返しを…被災地に対する小笠原満男の変わらぬ思い/サッカーコラム(サンスポ)
http://www.sanspo.com/soccer/news/20141203/jle14120311000005-n1.html
【No Ball, No Life(3)】12月14日、ユアテックスタジアム仙台で「JPFAチャリティーサッカー2014」が行われる。「東日本大震災で被害にあった地域の力になりたい」というサッカー選手の思いが形になったチャリティー試合で、今回が4度目。開催を喜んだのは、岩手出身で、所属する鹿島で自身も被災したMF小笠原満男だ。「サッカー界がこういう思いを持っている、というのを伝える試合を今年も行ってもらえる。すごくうれしく思う」と話し、当日の来場を呼びかけた。
小笠原が東北を思う気持ちは、3年前の3月11日からまったく変わることがない。東北地方出身のJリーガーに呼びかけ、東北地方のサッカーの復興を目指す「東北人魂」の発起人になるなど被災地と深く関わってきたが、「復興はまだまだ全然進んでいない」と首を振る。「報道とかは減っていくけど、日常は取り戻せていないし、仮設住宅でまだ24万人が避難生活をしている」。普段は寡黙だが、震災のことになれば立て板に水だ。
被災地を応援する活動は、必要に応じて徐々に形を変化させてきた。震災直後はレンタカーで被災地に水などの生活物資を届けて回り、その後は練習着やスパイクを集めては東北に送った。スポーツ用品店が営業できるまでになると、「物資を送るのは商売の邪魔になってしまう」として物資の送付は取りやめ、Jリーグの試合への招待やオフのサッカー教室を増やして子供たちと触れ合う時間を作った。
『岩手グラウンドプロジェクト』も、活動を続ける中で必要性を痛感して始まったものの1つだ。ある日、サッカー教室で出会った子供たちに「これからも練習頑張れよ」と声をかけると、「練習したくても、する場所がないんです」という答えが返ってきて衝撃を受けたという。沿岸部はがれきの山で、子供たちが通っていた小学校の校庭もサッカーができるような状況ではない。震災前は当たり前だったことが当たり前ではなくなった現実があった。そこで、スポーツを楽しめるグラウンド作りから始めようと思い立った。
用地の選定から資金調達、トイレの設営など細部に至るまで携わり、約1年かけて岩手・大船渡市内の小学校の跡地に仮設グラウンドが完成。休日になれば、サッカーだけでなくスポーツを楽しむ多くの子供たちの笑い声が響くという。サッカー選手が被災地を訪れて子供たちと交流することは多いが、残念ながら周囲が全てをお膳立てしたうえで、参加するだけの選手も多い。小笠原を中心とする「東北人魂」の活動が決定的に違うのは、自ら何が必要かを考え、取り組んでいる点だ。だからこそ、活動の内容は変わってきたし、参加者の心には響くものがある。
以前、小笠原に言われた印象に残っている言葉がある。鹿島の担当になったばかりの12年10月ごろ、「震災の支援活動についてですが」と話を聞きに行くと、「支援という言葉は使いたくないんだよね」という言葉が返ってきた。「岩手で生まれ育って、東北地方にサッカー選手にしてもらったという気持ちがある。だから今は少しでも力になれればという気持ちでやっているし、これは支援じゃなくて恩返しなんだ」。
大切なのは、今、自分に何ができるのかを問い続けることだろう。冬が訪れ、サッカーは今シーズンの終わりが近づいてきた。オフになれば、小笠原はまた東北地方に出かける。変わらぬ熱い思いを胸に抱きながら。(伊藤昇)
伊藤昇(いとう・のぼる)
2009年入社。2012年ロンドン五輪で水泳やバレーボールを担当し、その後サッカー担当に。J1鹿島、日本代表、なでしこジャパン、五輪世代の代表などを担当する。食べ歩きと雪山をこよなく愛すが、増え続ける体重が今の悩み。
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