日刊鹿島アントラーズニュース
Ads by Google
2017年6月26日月曜日
◆2017明治安田生命J1リーグ 第16節(オフィシャル)
明治安田J1 第16節
ペドロが2戦連発、レアンドロが今季4点目!鹿島が新潟を撃破、リーグ戦3連勝!
鹿島がホーム3連戦をゴールラッシュで締めくくった。J1第16節、アルビレックス新潟をカシマスタジアムに迎え撃つと、苦しんだ前半をスコアレスで終え、57分にペドロ ジュニオールのゴールで先制。75分にはレアンドロがゴールネットを揺らし、2-0と完封勝利を収めた。これで大岩監督就任後、公式戦4連勝。リーグ戦では3連勝で、勝ち点を30に伸ばして暫定3位に浮上した。
鹿島は4日前、天皇杯2回戦でJFLのFCマルヤス岡崎と対戦し、5-0と快勝。実に9名もの先発メンバー変更を施した指揮官の期待に、フレッシュなメンバーが応えてみせた。金森が加入後初得点、そしてルーキーの安部がプロ初得点を含む2ゴール。後半途中から公式戦初出場を果たした小田が正確なクロスでアシストを記録すれば、2年目の田中も巧みなボレーシュートで公式戦初ゴールを決めてみせた。常に難しい戦いを強いられる大会初戦で、輝かしい未来を感じさせるゴールラッシュ。連覇への道のりは会心の形でスタートした。
試合翌日のトレーニングから、チームは次なる戦いを見据えて準備を進めた。若武者たちの活躍が競争意識にさらなる刺激を与え、グラウンドは熱を帯びていく。23日に行われた紅白戦でも、指揮官へのアピールと戦術理解度の向上へ、激しいマッチアップが繰り返された。昌子は「剛さんは誰を起用するのかが難しいと思う。良い意味で監督を困らせたい。もっとポジション争いが増えれば、チームは強くなる」と、ポジション争いの激化を歓迎していた。
試合前日の最終調整を終え、大岩監督は「フラットに選手を見ているし、パフォーマンスが良ければ試合に絡んでいけるというのは普通のことだと思う。競争を促していきたい」と語った。選手たちの状態に手応えを掴んでいる指揮官は、その言葉通り、天皇杯2回戦で輝きを放った安部や金森をベンチ入りメンバーに加えた。先発メンバーの変更は植田以外の10名。GKにクォン スンテ、最終ラインには西と昌子、山本が復帰した。ボランチは三竿健斗と小笠原のコンビで、2列目には好調を維持するレアンドロと中村が並ぶ。そして前線では、土居とペドロ ジュニオールがゴールを狙う。ベンチには安部と金森のほか、GKの曽ケ端、伊東、遠藤、金崎が座った。そして、レオ シルバが待望の復帰。驚異的な回復力で古巣との一戦に臨む背番号4に、指揮官は「あれだけの選手なので信頼しているし、相当高いモチベーションだと思う。そこにも期待している」と、信頼を託していた。
曇り空に覆われた聖地に、続々と背番号12が足を運ぶ。ホームでの3連戦を、力強く勝利で締めくくるために――。アントラーズレッドのスタンドが、ウォーミングアップに姿を現した選手たちに情熱を降り注ぐ。大きなチームコール、そしてペドロや土居のゴールを渇望するチャントが鹿嶋の空に鳴り響いた。
18時33分、キックオフ。過去3試合同様、立ち上がりからアグレッシブな姿勢を前面に押し出したい鹿島だが、この夜は停滞感とともに時計の針を進めることとなった。なかなか前線でボールを収めることができず、リズムを作れない。ルーズボールの競り合いでも後手に回った印象で、次第に新潟に押し込まれることとなった。
最終ラインでのビルドアップに対し、新潟は早いタイミングでプレスをかけてきた。鹿島は自らのミスでボールを失う回数が増え、攻撃を組み立てることができなかった。昌子は試合後、「前半はかなり苦しかった」と振り返っている。事実、23分にはクロスの競り合いからこぼれたボールを拾われ、強烈なミドルシュートでゴールを脅かされている。クロスバーを直撃してピンチを逃れたものの、新潟に決定機を作られてしまった。
前半に3つのスコアを刻んだ過去3試合とは全く異なる試合内容。苦しんだことは確かだが、選手たちに焦りはなかった。中村は「シーズンを通してみれば、そういう試合もある。ネガティブに考える必要はない」と、冷静にプレーを続けていた。植田も「ゼロで抑えていればいいと思っていたので」と、反撃の時を待ちながら集中力を保ってエアバトルを繰り返していた。0-0。不完全燃焼の内容ではあったが、しかし最低限の任務である無失点で45分間を終えた。
ハーフタイム、指揮官は「もっと良いポジションからプレーを始めよう」と選手たちに告げたという。新潟のプレスに苦しんだ45分を経て、その守備網をかいくぐるためのプレーエリア選択を改善するよう、11人に指示を託した。そして始まった後半、立ち上がりの10分間は一進一退の展開となったが、背番号8の意欲的なチャレンジが歓喜を生むきっかけとなる。56分、ペナルティーエリア左角でパスを受けた土居が、鋭いドリブルでカットイン。ゴール正面へと突破すると、右足を振り抜いてゴールを狙った。相手DFのブロックに遭ってしまったが、このプレーで得た右CKから待望の瞬間が訪れることとなった。
57分、小笠原が右CKをゴール前へ蹴り込むと、ファーサイドで待っていた山本が打点の高いヘディングシュート。枠を捉えた一撃は相手DFに阻まれたが、抜け目なく獲物を狙っていた背番号7が誰よりも早く反応した。ペドロが左足で押し込み、ゴールネットを揺らす。1-0。リーグ戦2試合連続となる先制弾で、鹿島がリードを奪った。
苦しみながらもスコアレスの状態を保ち、セットプレーから均衡を破った鹿島。得点直後にピッチへ送り出された金崎が前線で身体を張り、チームの推進力となって追加点を狙っていく。次第に運動量が落ちた新潟に対し、69分にはペドロが最終ラインへのプレスとボール奪取から決定機を迎えるなど、鹿島は機を見た攻撃で牙を剥いた。
そして75分、2度目の歓喜はブラジル人コンビによってもたらされた。ペナルティーエリア手前までドリブルで突進したペドロがスルーパスを通すと、レアンドロが飛び出す。少し長くなったように見えたトラップ、しかし次の瞬間、背番号11は冷静かつ巧みにボールを浮かせた。相手GKをあざ笑うかのようなチップキック。2-0。J1最速での通算1450得点目となる追加点で、鹿島がリードを2点に広げた。
2点差をつけ、残りは15分。大岩監督は81分に小笠原に代えてレオを投入し、中盤に活力を注入する。待望の復帰を果たした背番号4とともに、鹿島は勝利へと突き進んでいった。88分には殊勲のペドロがベンチへ退き、遠藤がピッチへ。選手層の充実を感じさせる交代策を敢行し、あとはその時を待つのみだった。
3試合連続の歓喜が聖地を包む。3-0。公式戦4連勝、そしてリーグ戦では3連勝で暫定3位に浮上した。指揮官交代を経て迎えた6月を全勝で終え、鹿島はさらなる進化を期す。7月に待ち受けるのは険しき道のりだ。2日から12日まで、11日間でのアウェイ4連戦。まずは2日、J1第17節で柏レイソルと激突する。勝ち点差4で臨む、首位との大一番。勝利だけを目指し、チームはトレーニングを重ねていく。
【この試合のトピックス】
・大岩監督就任後、公式戦4連勝を飾った。
・J1での新潟戦は6試合負けなし、4連勝となった。ホームでは3試合負けなし。
・J1最速での通算1450得点に到達した。レアンドロの得点が節目のゴールとなった。
・レオ シルバが5月14日のJ1第11節神戸戦以来のメンバー入りを果たし、途中出場で復帰を果たした。
・ペドロがリーグ戦2試合連続のゴールを決め、今季の得点数を4とした。
・レアンドロが2試合ぶりの得点を記録。リーグ戦ここ5試合で4得点目を挙げた。
監督コメント
[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・ビルドアップの時、動き出しの量を増やし、もう少し外をうまく使いながら組み立てる事。
・状況判断をもっと早く。ボールをもらう前に次のイメージを持っておこう。
・ゴール前でもっとパワーを使い、積極的にシュートを打っていこう。
アルビレックス新潟:呂比須 ワグナー
・前半は良かった。守備は引き続き人に厳しく、早めに準備しよう。
・攻撃は慌てないこと。シュートは積極的に狙おう。
・後半、相手は激しく来るぞ。我々はもっと集中しよう。オーガナイズを忘れず、前へ向かおう。
[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
前半、新潟の前からのプレスがすばらしく、まともに受けてしまい、なかなかコントロールできなかった。ハーフタイムに修正した。後は選手交代も含めて、新潟のうまくいっていないところをうまく突けたのではないかと思う。
Q.ハーフタイムの指示は、具体的にはどんな内容だったか?
A. ビルドアップの部分。こちらのセンターバックとボランチの関係。中盤の選手に対しては、いいポジショニングからビルドアップに参加していこうと話した。
Q. 前半うまくいかないなかでゼロに抑えて勝利した意義は?
A. 「こういうゲームはシーズンのなかで必ずある」と試合後、選手たちに話した。相手も難しい状態でゲームに入ってきているので、アグレッシブに来る。後半、交代選手を含めてリアクションがよかったので、そこは評価していると伝えた。
Q. 監督に就任してからリーグ戦3連勝となったが、その感想とアウェイの連戦に向けて。
A. 連勝に関しては、意識していない。「次の1試合」というスタンスでやっている。アウェイの連戦に関しても、もちろん連戦のマネージメントは大事だが、まずはアウェイの柏戦に向けて、この一週間で準備してきたい。
アルビレックス新潟:呂比須 ワグナー
前半は非常によかった。今までで一番よかった試合かもしれない。チャンスも作り、ボールを回しながら攻めることもできた。ハイプレスもできたし、攻撃的には非常によかった。後半、立ち上がりすぐにチャンスがあった。なかなか決めることができず、セットプレーでやられてしまった。その後も選手たちは全力で走ってくれた。アントラーズは高い能力を持ったチーム。負けてしまったが、いい試合ができたと思う。次の磐田戦につながるはず。残念な結果であり、4連敗は非常に痛いが、立て直すためには練習するしかない。自分を信じること。ベストを尽くすこと。一つになって頑張っていきたい。
選手コメント
[試合後]
【ペドロ ジュニオール】
個人の力だけではなく、組織で点を取れている。今日の得点もCKから味方が競って、こぼれ球を良い形で押し込むことができた。今年はアウェイで結果が出て、ホームで結果が出ない時期が続いたけど、どちらでも結果を出せるようにしていきたい。
【レオ シルバ】
自分一人の力でピッチに戻ってきたわけではない。メディカルスタッフを中心にクラブ全体のサポートがあり、気にかけて声をかけてくれたサポーターの存在があって復帰できた。みんなに感謝したい。今日出場した時間は貴重なものになった。「大丈夫」ということをピッチで示せたし、プレーすることができて自信を深めることができた。
【昌子 源】
前半は苦しかった。相手がやりやすいような形で試合をしてしまったと思う。これで4連勝だけど、90分を通してずっと良い内容だった試合はなかった。内容も良くしていけるようにしないといけない。
【植田 直通】
前半は我慢して無失点で抑えていれば、前線が点を取ってくれると信じていた。セットプレーはチームとして狙っていた形を出せたと思う。これからまた連戦になるので、良い準備をしていきたい。
【中村 充孝】
前半は前線にうまくボールが入らなかったけど、シーズンを通してみればそういう試合もある。ネガティブに考える必要はなかった。セットプレーから点を取れて勢いが出たし、試合運びが楽になったと思う。
【三竿 健斗】
前半は相手が前からプレスに来ていた中で、中央でのプレーが増えてしまった。相手としても狙いやすかったと思う。もっとサイドに広げてから中央を使えれば良かった。フル出場が続いて、体力的にも慣れてきている。また次の試合に向けて一生懸命やるしかない。
http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/52003
Ads by Google
日刊鹿島
過去の記事
- ► 2024 (1107)
- ► 2023 (1261)
- ► 2022 (1152)
- ► 2021 (1136)
- ► 2020 (1404)
- ► 2019 (2168)
- ► 2018 (2557)
- ▼ 2017 (2892)
- ► 2016 (2193)
- ► 2015 (1859)
- ► 2014 (2464)