<国際親善試合:日本4-2パラグアイ>◇12日◇オーストリア・インスブルック
本大会1週間前に、チーム内の競争が生まれたのは大きい。新体制になって約1カ月。全体のコンビネーションを望むのは酷だろうが、小規模のコンビプレーが確認できたことは、選手たちにとっては、大きな手ごたえになったはずだ。
特に香川-乾の連係は、攻撃面の大きな武器になることが再認識できた。2人はかつてセレッソ大阪で一緒にプレーしていて、お互いの長所を引き出す方法を熟知している。柴崎と大迫も鹿島アントラーズで連動していたし、昌子-植田ラインもお互いが理解できている。
当然、強敵3国と戦うには、チーム全体のコンビネーションが大前提となる。しかし本番まであまり時間がない。それなら、小グループの確実な連動で、その輪を広げていけばいい。
守備陣4枚で90分を耐えることは難しいため、3バックにし、局地でのいい連係ができれば、全体のバランスも良くなる。唯一、原口は慣れないポジションで、今まで周囲と連動する機会が少なかったが、個で縦にぐいぐい行かせればいい。
6カ月間、勝利がなく絶望の日が続いたが、ここへきて少しはおもしろくなってきた。(日刊スポーツ評論家)
C大阪、鹿島ラインで躍動 少し面白く 秋田豊氏