
日刊鹿島アントラーズニュース
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2019年2月16日土曜日
◆「マイナーチェンジ」を選んだ鹿島アントラーズの意図(JBPRESS)

サッカー 鉄壁ディフェンス【電子書籍】[ 岩政大樹 ]
岩政大樹が見るキャンプ、選手の成長を補強としてきたチームの伝統の成果は?
監督を変えなかった両チームにあった二つの選択肢
鹿島対水戸のプレシーズンマッチを観ました。両チームとも監督が変わらない中で、注目したのは「どのくらいチームに変化を加えてくるか」。
特に、鹿島アントラーズは昌子源選手や西大伍選手といった主力が抜け、「個」の戦力ダウンは否めない状態で、チームとしてどのような上積みをもって今シーズンに挑もうとしているのか、要注目でした。
「リニューアル」か「マイナーチェンジ」か。
昌子選手と西選手に加えて小笠原満男選手も含めると、3人もの発言力ある選手が抜けたことは、大岩監督からすると「リニューアル」も可能だったと思います。元々、一昨シーズン(2017シーズン)の途中から指揮を執ることになったため、自身の色を出すタイミングは限られていたので、ここで一気に戦い方を変える「リニューアル」もあるかと思っていましたが、「マイナーチェンジ」に収めたというのが、水戸戦を観た感想です。
ということは、これが大岩監督のやり方ということでしょう。今シーズンはその真価が問われます。
「マイナーチェンジ」とは「整理」と言い換えられます。特に守備面において、プレスに行くラインの設定を整理してきた印象です。
昨年は「なんとなく」で食いついていった選手により間延びしてしまい、それがうまくハマらない試合では脆さを露呈していたので、「中盤でコンパクトに」というのは強調されていたように感じます。守備陣形を整えたところからは、経験のある遠藤康選手あたりがスイッチを入れ、高い位置までプレスをかけていく形に移行していくこともありましたが、まずは「中盤でコンパクトに」というのがチームの約束事として統一されていたように見えました。
あとはバランスでしょう。「中盤でコンパクトに」を意識するあまり、前線からハメていけるチャンスを逃しているようにも見えました。こうなると、どうしても「90分間の中の多くを凌駕していく」ような戦いにはなり得ず、もったいないと感じる場面も散見されました。
だからといって「前から行こう」と言うだけでは間延びしてしまい、特に守備陣の主力が抜けた今季はそれが致命傷になりかねません。昨シーズンに比べてデリケートな判断が求められるはずで、このあたりのバランスの見極め方がシーズンの中で定まるかどうかは今シーズンの課題の一つだと思います。
イメージの共有で勝っていた水戸、伝統を受け継ぐ鹿島
攻撃も、相手2トップに対して時折レオシルバが下りて3バックのようにしてビルドアップを安定させたり、遠藤選手や中村充孝選手が内側に入って前線と絡もうとしたり、決まった形ではありませんが、動きを整理してきた印象は見てとれました。
しかし、まだこの時期は疲れもあるのでしょう。イメージを複数の選手でシンクロさせて崩していくような場面は、むしろ水戸の方が多かったと思います。中村選手の素晴らしい技術で得点を奪って見せるあたりは「さすが」と感じさせましたが、昨シーズンからの変化という面では物足りなさを感じました。
鹿島は伝統的に、選手に多くの制約を設けないことで選手たちの発想を引き出して違いを生んできました。それは決して失うべきものではありません。ただ、もう少し「判断」を奪うわけではない「原則」を提示するべきでしょう。このあたりはすでに着手していると思われますので、シーズンの経過と共に注視していきたいと思います。
さて、結果としては鹿島がさすがの勝負強さを見せて水戸を1-0で下しました。
水戸としては手応えを得られた試合内容だったと思います。昨シーズンから継続してやられている形の中で、選手の入れ替わりはありましたが、思っていた以上に鹿島に対して「やれた」という感触は持ったでしょう。
最後の局面でのクオリティの面では課題を残したものの、ここは続けて取り組んでいく他ないでしょう。あとは、鹿島とは違い、スペースを消してくるJ2のクラブとの試合の中で、どう攻撃をアレンジさせていくのか。過去最高のシーズンとなった昨シーズンを上回るためには、それに取り組まなければならなくなるでしょう。
鹿島は内容に不安は残りましたが、そこはあまり気にしていないでしょう。水戸戦を目指してコンディションを作ったはずはなく、いずれにしてもシーズンを通して成長をしていかなくてはならないシーズンです。
早速ACLの予備戦から公式戦が始まっていきますが、シーズンを通して台頭してくる若手選手たちが例年以上に多い年になります。「今年これでいく」というチームの形が水戸戦で提示され、ここから先は選手たちの成長に賭けたシーズンとなるでしょう。「マイナーチェンジ」に抑えたのも、その意図があってのものだと推測されます。
鹿島はいつも若い選手たちの「成長」を「補強」だと捉えてチーム作りをしてきました。20%成長した若手選手がいれば、それがチームの補強になる。今年、何人の若手が20%の上積みをもたらすでしょうか。そしてそれは、鹿島を鹿島たらしめる唯一の方法である“タイトルの獲得”につながるでしょうか。
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