「意識というのが一番変えられる部分」
鹿島アントラーズのDF犬飼智也が4月15日、オンライン取材に応じ、“常勝”鹿島復活への課題を語った。
今シーズン8試合を消化し、2勝2分4敗の勝点8で15位と低迷する鹿島は、前日14日にザーゴ監督を解任。後任にはコーチを務めていた相馬直樹氏が就任した。
指揮官交代の影響を犬飼は、「意識というのが一番変えられる部分」だと心境の変化を挙げる。
また、「監督が変わるということは競争もまたゼロからだと思う。そこが一番分かりやすい変化だと思う。練習からしっかりやらないといけない」と日々のアップデートを目指す。
在籍4年目を迎える犬飼は、ザーゴ体制下で大きく力を伸ばしたひとりでもある。
前監督について「プレーの幅を広げてもらった。CBとしての話もたくさんできた。世界でCBとしてやってきた選手でもあったので、(ザーゴ前監督から)学んだことはこれからも活かさないといけないですし、恩返しもしないといけない」と感謝も語る。
その一方で、開幕の清水エスパルス戦では終盤に先制した後に3失点、直近の北海道コンサドーレ札幌戦でも2点リードから追いつかれるなど、今まで鹿島らしくない試合が目に付く。
そんな今季の戦いぶりについてはこう分析した。
「開幕で上手くいかなくて、思っていたスタートが切れなかったというのはありますけど、試合を重ねてくるにつれて、結果もついてこなくて、やりたいことも出来なくて、自信が少し無くなってきたのかな。チームを助ける動きだとか、チャレンジだとか、自分からアクションを起こすことが少なくなって、結果がついてこなかったと思う」
監督交代という劇薬は、この日の練習では以前のような活気にも溢れるなど、良い効果も表われていたという。「ザーゴに責任を取らせる形になったとみんなが思っている。やらなきゃという大きなきっかけになった」と明かした。
今後のクラブ復権については、何より必要なのは“常勝”を取り戻すことだ。これまでは「良いサッカーをしていれば勝てる」との思いだったものの、今後は「良くなって勝っていくのではなく、勝つことによって良くしていく」必要性を痛感したという。
そして、国内最多のタイトル獲得数を誇る鹿島の「勝負強さ」は、「今まで在籍して結果を出していた選手たちがいてこそのイメージ」として、「今いる選手たちは結果を出せていない。今いる選手たちがもう一度そう言われているようなチームを作っていく段階に来ていると思う」。そう新たなサイクルを始める決意をした。
鹿島は、4月17日に相馬新監督の下でアウェーの徳島ヴォルティス戦を行なう。
犬飼は「監督が代わって、一発目のゲームはすごく大事なゲームになる。内容は後々で良いと思うので、まずは結果を出すことが一番大事だと思う」と語った。
鹿島は再び勝者のサイクルを回すことができるか。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
◆鹿島復権への「すごく大事なゲーム」。犬飼智也が語る次節・徳島戦と相馬新体制の変化とは?(サッカーダイジェスト)