◆明治安田生命J1リーグ ▽第1節 京都0―2鹿島(18日・サンガスタジアム)
明治安田生命J1リーグは8試合が行われ、7季ぶりの優勝を狙う鹿島は2―0で京都に快勝。J30周年の節目で、常勝軍団復活へ好発進した。
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抱えていた不安の分だけ、鹿島に笑顔があふれた。前半8分、CKからのクリアボールをMFディエゴピトゥカが左足ボレーで先制。同34分には、FW知念が川崎から移籍後、初得点となる追加点を決めた。ピッチ、ベンチ前でも派手な抱擁が繰り返された。「(開幕前は)どん底だったので。決められて良かった」と知念。快勝に、真っ赤に染まるアウェースタンドが揺れた。
開幕前、水戸に敗れるなどJ2に1勝4敗だった。DF昌子、植田、MF藤井らを獲得。7季ぶりの優勝を目指して大型補強を行ったが、結果が出ない。シーズン前では例のない、サポーターからのブーイングも浴びた。岩政大樹監督(41)の挽回策はFWの知念を左MF、サイドバックで試してきたMF佐野のアンカー起用。それがサイドの起点、適した距離感を生み出した。
「少し(配置を)変えた方が気分が変わるんじゃないかということもありました。少し賭けになったけど、選手たちがうまくプレーしてくれました」と同監督。Jリーグ30周年の歴史で最多20冠を獲得した鹿島も、過去6シーズンは国内タイトルなし。苦しい時期を迎えているが、試行錯誤を経て、鹿島は次の30年も常勝であるために戦い続ける。(内田 知宏)
◆鹿島の1993年Jリーグ開幕戦 ホームに名古屋を迎え、5―0で圧勝した。ジーコがハットトリック、アルシンドが2得点の活躍。名古屋のエース・リネカーに仕事をさせなかった。JSL(日本サッカーリーグ)2部から奇跡のJリーグ加盟。「お荷物クラブになるのでは」の懸念を払拭する衝撃的な勝利だった。以降、J1で戦い続け、J1で8回、ルヴァン杯6回、天皇杯5回、ACL1回優勝。他クラブの追随を許さない計20冠を獲得している。