日刊鹿島アントラーズニュース
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2015年10月7日水曜日
◇[AFC U-19選手権予選]U-18日本代表はオーストラリアに3-0で1位通過!経験値積み上げるも、まだ世界への「通過点」(ゲキサカ)
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?173609-173609-fl
[10.6 AFC U-19選手権予選 U-18日本代表 3-0 U-18オーストラリア代表 ビエンチャン]
10月6日、ラオスの首都ビエンチャンにてAFC U-19選手権予選(U-20W杯アジア1次予選)の最終戦が行われ、U-18日本代表はU-18オーストラリア代表に3-0で完勝。3連勝で文句なしのグループ1位で、出場権をつかみ取った。
立ち上がりから試合の主導権は日本が握る。「ビルドアップしようという意識があるし、出したあとに動かないので、前からハメやすかった」とMF坂井大将(大分)が振り返ったように、暑さの影響で絶対的な運動量を欠く相手に対して圧力をかけてボール奪取。ほとんどの時間を敵陣で過ごす展開となった。
試合前、坂井は「この2試合、立ち上がりが悪い。雰囲気作りを含めてそれは改善したい」と語っていたが、FW小川航基(桐光学園高)が「今日は私生活の部分を含めて前段階の準備がちゃんとできていたし、良い雰囲気で試合に入れた」と振り返ったとおり、その成果は上々。「こういう予選の緊張感はやってみないと分からない」と内山篤監督は語っていたが、前の2試合を経てそうした免疫ができた効果もあったのだろう。
ボールを支配しながらなかなか決定打を繰り出せない流れも、「想定内」(内山監督)。引いて守る相手に対して無理に攻め急ぐことなくボールを回したのは、「前半は0-0でいいと思っていた。後半になれば相手の足は止まるという分析だったので」(坂井)という共通理解があったから。決定機らしい決定機は8分にCKからFW岸本武流(C大阪U-18)がヘッドで狙ったシーンと、41分にDF藤谷壮(神戸U-18)のクロスから同じく岸本が頭で合わせたシーンくらいだったが、チームを「焦り」の二文字が支配することはなかった。
この決して硬くなることのない「0-0のままハーフタイムでも問題なかった」(内山監督)という自然体が、アディショナルタイムにゴールという形で結実する。まずは46分、MF堂安律(G大阪ユース)の「『壮くん、行って下さい』というパス」を自慢の加速の中で受けた右SB藤谷が中央へと速いクロスを折り返す。2トップが潰れた先に待っていたのは、逆サイドハーフの高木彰人(G大阪ユース)。サイドから点を取る感覚をつかんできたという青黒の点取り屋が、「DFとGKの間を抜く強いシュート」というイメージ通りの一発を決めて、試合を動かした。
この1点に意気消沈した相手のスキを日本は逃さない。続く48分には、ゴール前の混戦を粘ってつないで、最後は小川が相手DFに倒されてPKを獲得。PK名人の坂井がこれを冷静に右隅へと決めて、2-0とした。
こうなると、試合は完全に日本ペース。後半に入ってもオーストラリアは暑さの影響もあってか攻めに勢いが出ない。注目FWクズマノフスキ(メルボルン・シティ)が力業で突破を図るような場面もあったが、所詮は単発で脅威にはならなかった。26分に小川が自らの突破で得たPKを叩き込んだところで、勝負あり。2位になれば他グループとの戦績比較になることから、これ以上の失点を恐れたオーストラリアは攻めずに後ろでボールを回すことを選択し、時計の針が進んでいくのみとなって試合終了を迎えた。
内山監督は予選全体について「内容には問題もあったけれど、キチッと突破できたことはまず良かった。予選ならではの緊張感の部分を含め、こういう経験を積めたことは大きな意味があった」と総括。心理面の問題から苦しんだ第1戦、第2戦と、そこから開放されてベストゲームを披露した第3戦と、チームとして貴重な経験値を積み上げたのは間違いない。ただし、「ここはホンマに通過点」(高木)。来年秋に行われるAFC U-19選手権本大会で世界切符をつかんだときに初めて、「この経験が大きかった」と振り返ることになるだろう。
(取材・文 川端暁彦)
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