日刊鹿島アントラーズニュース
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2017年6月30日金曜日
◆“戦う姿勢”を貫いた鹿島アントラーズジュニアAが、EXILE CUP 2017 関東大会1を制覇(サッカーキング)
2010年にスタートし、今夏で8回目となる「EXILE CUP」が24日に開幕。今回の「EXILE CUP 2017」の予選は関東大会1からスタートした。
「EXILE CUP」は小学校4年生から6年生を対象としたフットサル大会。北海道、東北、北信越、東海、中国、四国、九州の7地区に加え、関東と関西は各2会場に分かれ、9地区11会場で予選大会が開催。各会場の優勝チームが9月に愛媛県今治市で行われる決勝大会に進出する。
予選11会場の先頭を切って行われた関東大会1では、鹿島アントラーズクラブハウス フットサルコート(茨城県)に関東各地から52チームが集まり、熱戦を繰り広げた。開会式には、大会のスペシャルサポーターを務めるEXILEのÜSAさんがゲストとして登場。「今日は皆さんが頑張っている姿を見たくて応援に来ました。日頃の練習の成果を発揮して、仲間と協力して、優勝目指して頑張ってください!」と選手たちにエールを送った。
試合前には、ÜSAさんが考案した「EXダンス体操」でウォーミングアップを行った。選手全員で体を動かし、会場がひとつになったところで、予選リーグがスタート。梅雨らしい蒸し暑さの中、選手たちは決勝大会進出を目指して元気いっぱいボールを追いかけた。
予選リーグは4チームずつ13ブロックに分かれて行われ、各ブロック1位の13チームと各ブロック2位の成績上位3チーム、計16チームが決勝トーナメントへ進出する。ピッチサイドで試合を観戦したÜSAさんも「がむしゃらに頑張る姿を見ていると僕もパワーをもらえる」と選手たちに熱い視線を送った。
初の茨城開催ということもあり、初出場のチームも多い中、やはり目を引いたのは大会をよく知る“猛者たち”だった。Kブロックには、昨年の関東大会1で準優勝を果たした古千谷Football Club(東京)に加え、同大会3位のコリンチャンスJAPANサテライトLIVRO(埼玉)など、強豪チームが集結。古千谷Football Clubは初戦で谷和原フットボールクラブ谷原(茨城)に18−1で大勝すると、コリンチャンスJAPANサテライトLIVROを6−1、FC ZEAD U−12(群馬)を4−2で下し、首位で予選を通過。一方、FC ZEAD U−12もテンポのいいパス回しで3戦合計21ゴールを叩き出し、ワイルドカード(各ブロック2位の成績上位3チーム)で決勝大会トーナメントへの切符を手にした。
Hブロックでは昨年の関東大会1で3位入賞を果たした浦和大谷場サッカー少年団(埼玉)が1勝2敗で姿を消すなど波乱も起きたが、Cブロックからは“ホーム”で無失点を記録した鹿島アントラーズジュニアA(茨城)、Iブロックからは昨夏の関東大会1で3位だったFCジョカーレ(東京)と、実績のあるチームが順当に勝ち上がった。
決勝トーナメントからは予選リーグとは一味違う緊張感が漂っていた。大差がつくゲームはほとんど見られず、1回戦から2試合がPKまでもつれ込む展開に。その中でも、鹿島アントラーズジュニアAは予選リーグに比べてゴール数こそ減ったものの、FC ZEAD U−12に4−1、FCジョカーレに1−0、SUERTE FC U−12(神奈川)に1−0と安定したディフェンスを披露し、決勝へ駒を進めた。
拮抗したゲームが続く中、フットサルクラブらしい素早いパス回しとボールさばきで勝ち上がったのがBOA SPORTS CLUB U−12(東京)だ。決勝トーナメント初戦で古千谷 Football ClubとのPK戦を制すと、八千代町SS(茨城)に1−0、大谷戸SC 26期 U−12(神奈川)に1−0と、強豪相手に僅差で勝利を手にした。
「非常にレベルが高くて熱い試合だった」。サプライズゲストとして登場した元サッカー日本代表の中田浩二さんがこう振り返ったとおり、決勝では緊張感のあるハイレベルな攻防が見られた。序盤から主導権を握ったのは、鹿島アントラーズジュニアAだ。フィジカルに長けた関根宏斗君が相手選手を背負ってボールを受け、巧みに散らす。それをキャプテンマークを巻く高橋晃清君らが受け、ゴールを狙う。この明確な作戦が功を奏し、前半開始早々に関根君のポストプレーからゴールが生まれた。
BOA SPORTS CLUB U−12はなかなかボールを持たせてもらえず、カウンターからチャンスをうかがっていた。しかし、鹿島アントラーズジュニアAの猛攻は止まらず、敵陣内中央で関根君にボールが渡ると、今度は自ら前を向き、強烈な一振りでゴールネットを揺らしてみせた。
「2−0は一番危険なスコア。もう一度ディフェンスに集中しろ」。鹿島アントラーズジュニアAの小谷野稔弘監督が、ハーフタイムに檄を飛ばした。一方のBOA SPORTS CLUB U−12は、早いタイミングでシュートを狙うなど反撃を試みたが、“ホーム”の期待を背負う鹿島アントラーズジュニアAの厚いディフェンスを前に、最後までゴールが遠かった。
大会初優勝を果たした鹿島アントラーズジュニアAの小谷野監督は、「今年は鹿嶋で開催されるということで、選手たちに経験を積ませるチャンスだと思い、参加を決めました。ここ最近は選手たちに戦う気持ちが欠けていたので、『最後まで戦い抜くこと』を意識してプレーするように伝えていたんです。決勝ではその姿勢を見せられたと思います」と試合を振り返った。
「普段サッカーをしている時はDFだから、なかなか点を取れなくて……だから今日はすごくうれしかったです!」と笑顔を見せたのは、決勝で1ゴール1アシストの活躍を見せた関根君。「手を使って相手をブロックしていて何度かファールを取られてしまったので、体を使ってプレーするように工夫しました。全国大会では上の順位を目指して頑張ります」と意気込みを口にした。
「戦う姿勢を貫くこと」(小谷野監督)をテーマに、決勝大会への切符をつかみとった鹿島アントラーズジュニアA。この日見せた巧みなチーム戦術と、クラブのトップチームから受け継がれる“常勝”のDNAを、決勝の地・今治でもきっと披露してくれるはずだ。
文=松岡寛人 写真=野口岳彦
https://www.soccer-king.jp/news/japan/futsal/20170629/606374.html?cx_cat=page1
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