ロシアW杯出場を決めているサッカー日本代表が、11月6~14日に欧州で行う親善試合の相手に、FIFAランク2位・ブラジルが内定し、同5位・ベルギーと調整中であることが16日、分かった。来年6月14日開幕の本大会に向けて重要な強化試合で、欧州勢はベルギーを最有力に同7位・スイスなども候補となっている。また、1試合の開催地を日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)の自宅のあるフランス・リールで最終調整中であることが判明。指揮官にとってはW杯切符獲得を手土産に凱旋試合となる。
ハリル監督が強豪国との対戦を熱望していた欧州遠征で、現時点での世界トップ5との2連戦が実現する可能性が高まった。「ブラジルは内定したと聞く。もう1試合はベルギーを最優先に欧州勢と調整中のようです」と欧州サッカー関係者。W杯制覇5回の“王国”ブラジル、15年にFIFAランク1位に立つなど著しい躍進を遂げているベルギー。W杯に向けた腕試しには申し分ない相手だ。
ブラジルは3月に世界最速で、21大会連続21回目のW杯を決めた。今季、スペイン1部バルセロナから約290億円の移籍金でフランス1部パリSGに加入したエースのFWネイマール(25)を擁し、攻守に安定した力を見せて南米予選を突破。日本は過去2分け9敗と勝利はない。試合は日本時間のゴールデンタイムで放送を予定している。
育成成功で世界トップ10の常連となったベルギーは才能の宝庫だ。欧州予選H組は8戦全勝で本大会進出欧州一番乗り。今季、マンチェスターUに加入した191センチのFWルカク(24)は強靱(きょうじん)なフィジカル、圧倒的な速さ、左足からの強烈なシュートと三拍子そろった世界屈指のストライカー。チェルシーのMFアザール(26)は、切れ味鋭いドリブルと得点力を誇る世界的スターだ。
日本は過去、02年日韓W杯を含め2勝2分け。直近はブラジルW杯を翌年に控えた13年11月にブリュッセルで対戦し、3―2で勝利した日本が自信を深めた。ベルギー以外では、欧州トップリーグ所属選手も多く、予選B組首位で突破の可能性が高いスイスなども候補となっている。
ハリル監督にとっても特別な遠征だ。欧州関係者によれば、1試合の開催地は自宅のあるリールで調整中で、家族、知人が多く来場することが確実で最高の凱旋試合。ハリル監督が高いモチベーションで“サムライ”を率い、欧州武者修行に挑む。
ハリルジャパン、11月欧州遠征でブラジル戦内定…ベルギーorスイスとも