Jリーグが23日、気になったあのジャッジを徹底解説する「Jリーグジャッジ リプレイ」を公式Youtubeチャンネルで公開。浦和vs鹿島のあのシーンを徹底解説した。
Jリーグが23日、気になったあのジャッジを徹底解説する「Jリーグジャッジ リプレイ」を公式Youtubeチャンネルで公開。今回は、20日に行われた明治安田生命J1リーグ第30節の浦和レッズvs鹿島アントラーズにおいて、71分の長澤和輝と土居聖真の接触シーンをJリーグの原博実副理事長、JFA審判委員会のレイモンド・オリバー副委員長が解説した。
今回は、埼玉スタジアム2002で行われた浦和vs鹿島の71分に、鹿島の土居と浦和の長澤がPA内で接触したシーンをピックアップ。MCの平畠啓史さんは「土居選手がPAの中で倒されたように見えますが、判定はPKではないと。そのままゴールキックの判定になりました」と、該当シーンの状況について説明すると、オリバー氏が主審が下した判定について次のように解説した。
「レフェリーにとっても難しいシーンですね。レフェリーは正しいポジションでこのシーンを見ていた。実際、テレビの映像で見ると、色んなアングルから見ることができるので、PKに見えるかもしれません。アングルによっては土居選手が、浦和の選手をホールディングしているようにも見えます。レフェリーのポジションの角度からは、浦和の選手をホールディングしたように見えますね」(オリバー氏)
一方で原副理事長は「僕はこのシーンはペナルティだと思う」と、オリバー氏と反対の意見を投じた。その理由として「2-1で浦和がリードして、鹿島が攻めに行っていて、土居も色々あるけど長澤のほうがアシスタントレフェリーから見ても明らかに手をかけているのが見える。だから僕はペナルティにするべきだった。これだけ(手を)かけていたらペナルティを取られたとなっても、レッズの選手はしょうがないシーンだと思う」と持論を展開した。
では、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)があったとしたら、これはPKだったのか?
平畠さんの問いにオリバー氏は「VARはこのシーンでは関与できないことになっています。これは明らかに関与しなければいけない場面ではない。事実に対しての判定ということですから、VARにおいてはこれを見返す場面ではない」と、VARがあったとしても審議の対象とはならないと説明した。
さらにオリバー氏は「ボールにチャレンジする2人の選手としてはサッカーではノーマルなコンタクト」と表現し、仮にイングランドであれば「このシーンでは議論に上がらない。イングランドでは普通に入るかもしれません」と続けた。
■Jをエキサイティングにしていくために必要なこと
「(ACLでは)倒れても平気に吹かないでプレーをさせている。最初はみんな倒れているけど、だんだん両方のチームが倒れなくなるという傾向があるね」(原副理事長)
オリバー氏は「今年の研修会でレフェリーに対しては、小さなコンタクトでファウルを取るのをやめるという話も出ています」とし、「試合が止まらないで流れたほうが、観客の方にとっても良いのではないか。そのほうがJリーグがよりエキサイティングになるのではないか」と締めくくっている。
Jリーグでは、ベガルタ仙台の阿部拓馬がサガン鳥栖戦において、PA内で倒されたシーンを解説する動画も公開している。そのほか、浦和vs鹿島の舞台裏ムービー「Inside J.League」など、魅力的なコンテンツを配信中だ。
◆【動画】鹿島FW土居が倒されたシーンはPKだったのか?Jリーグが原副理事長らによる解説動画を公開(GOAL)