
日刊鹿島アントラーズニュース
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2023年8月22日火曜日
◆“外”と“中”の使い分け。一皮むけた感がある鹿島のスピードスター藤井智也は、ますます危険な存在に(サッカーダイジェスト)

指揮官との対話で新たな気づき
左サイドの広大なスペースで縦パスを受けた鹿島の藤井智也は、相手ゴールに向かってボールを運びつつ、これから選択すべきプレーのイメージを膨らませていた。
縦に抜けてクロスを上げようか、もしくはカットインしてシュートを打とうか。
対峙する相手との間合いを徐々に詰めながら、一瞬だけ縦に行くと見せかけ、右足アウトサイドでボールに触れ、中に切れ込んだ。
すると、寄せてきた相手選手に足を引っかけられ、もんどり打つ。間近でそれを目にした主審は、すぐさまペナルティマークを指さした。
8月19日、第24節の鹿島対鳥栖戦。1-1で迎えた77分のことだった。「してやったりではないか」と思いきや、藤井の本音は少しだけ違うところにあった。
「PKを取ったといっても、自分にアシストがつくわけではないですし(苦笑)、正直、中に切れ込んでシュートを決めたかったです。そのつもりで仕掛けていたので、わざとこけたわけではないですし、PKをもらおうと思わないほうがかえってPKをもらえるんだなと、改めて感じましたね」
勝負がかかった大事なPKを知念慶が落ち着いて決め、反撃体制を強める鳥栖を突き放した鹿島が、そのまま試合を締めくくり、勝点3を積み上げた。決勝点をお膳立てした藤井は紛れもなく陰の功労者だろう。
とはいえ、「まったく満足していません。得点やアシストなど、チームの勝利に直接つながる結果を出せるよう、日々、取り組んでいきたい」と、勝気な一面をのぞかせた。
2020年、立命館大学4年生の時に特別指定選手としてJ1の広島でプロ公式戦デビューを果たした藤井は、今季、広島から鹿島への移籍を決意。新たな環境のもと、自身の持ち味であるスピードに磨きをかけ、さらなる成長を期した。
「プロになった時、自分のスピードがどこまで通用するか、とことん勝負してみようと思っていました。そこに一切の迷いはありません」
今季の開幕から7試合連続スタメン出場。第3節の横浜FC戦では移籍初ゴールを決めるなど、新天地で確固たる地位を築きつつあった。ところが、ゴールデンウィークを過ぎたころから、鹿島伝統の4-4-2システムに移行すると、徐々に出場機会が減っていき、自身の居場所を見つけられず、もがいた。
「サイドでボールを受けて、ウイングのように仕掛けるのが自分らしさ。スタメンで出ている(樋口)雄太君や(仲間)隼斗君のようなプレーを求められても違うんじゃないかと、そこに変な頑固さというか、プライドがありました。
でも、ここ2か月くらいですかね、監督の(岩政)大樹さんとお互いに考えていることを話し合って、いろいろと気づかされました」
その“気づき”とは一体何だろうか。
「外に張っているだけじゃなく、中に入ることで、外が空く。自分の特長であるスピードをより活かすためにも、中で待つことの大切さを大樹さんは言いたかったんだと分かりました。
(4-4-2のサイドハーフとして)中でボールを受けることを要求されて、正直、うるさいなと感じた時期もありました(苦笑)。でも今は頭の中が整理されましたし、自分なりに“外”と“中”の使い分けができるようになって怖さが出てきたんじゃないかと、すごく成長を感じています」
サイドアタッカーとして一皮むけた感がある藤井の表情は非常に明るい。Jリーグ屈指のスピードスターは、対戦戦相手にとって今後ますます危険な存在となり得るだろう。
取材・文●小室功(オフィス・プリマベーラ)
◆“外”と“中”の使い分け。一皮むけた感がある鹿島のスピードスター藤井智也は、ますます危険な存在に(サッカーダイジェスト)

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